リップスティック    監督 ラモント・ジョンソン
音楽 ミッシェル・ポルナレフ   
マーゴ・へミングウェイ
アン・バンクロフト
クリス・サランドン      
1976年公開   
STORY
トップモデルとして超売れっ子のクリスは事故で両親を失い、14歳の妹キャシーの面倒を見ながら生活していた。
いつもの撮影の日、キャシーは自分の学校の音楽教師のスチュアートを紹介したいと、スタジオに連れてきた。
翌日、スチュアートはクリスの部屋に訪れる。自分の作ったという妙な音楽のテープをかけ、異様な雰囲気。
そして、クリスをレイプしてしまうのだ。
クリスは告訴をしようと弁護士を尋ねる。はたして、あらんかぎりの辱めを受けるという裁判に耐えられるのか。
しかも、アメリカのレイプ裁判では、原告が勝つ確立があまりにも低いという。
クリスは泣き寝入りをしなかった。そして、理不尽な裁判の証人尋問に耐えなければならなかった。
NOTE
主演のマーゴ・へミングウェイは、かの有名な文豪アーネスト・へミングウェイの孫娘である。
そして、妹役のマリエルは実の妹だ。
レイプ裁判を扱った映画は「告発の行方」などがあるが、
この映画では最初の裁判で、犯人のスチュアートは無罪になってしまう。
実際のレイプ事件の裁判はこういう風に行われ、被害者はいかに侮辱され、
なぜ犯人が無罪になってしまう事が多いのかという事が非常に細かく描かれている。
そして、復讐に立ち上がるクリスを通して、強く生きるために戦うことを訴える。
クリスと一緒に戦うのは女弁護士である。
この映画は、レイプという女が被害者である事件を通した、女の戦いの映画である。
裁判で負けてしまうが、それは逆に、実情の非道さを訴えることでは大きな意義があるストーリーであると思う。