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マッシュ |
監督 ロバート・アルトマン
音楽 ジョニ―・マンデル |
ドナルド・サザーランド
エリオット・グールド
ロバート・デュバル |
1970年公開 |
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STORY
朝鮮戦争の真っ只中、MASHと呼ばれる野戦病院のキャンプに腕のいい外科医が赴任してきた。
ホークアイ、デューク、トラッパーの3人は、腕がいいかわりに軍の規則もなんのその、酒に女に博打と、
最前線にほど近いこの場所で思いっきり人生を楽しむ。
そこにお堅い女将校が看護婦長として赴任して来る。
彼女はホークアイを始め、野戦病院の男達の風紀の乱れを告発しようとするが、
当然彼らにとっては「くそ食らえ」ってなモンであった。
素行不良ぶりを調査しにきた本部のお偉方とフットボールの話しで盛り上がり、
大金を賭けて勝負する事になるありさま。
ホークアイ達のイタズラ無軌道ぶりを中心に、戦争を丸ごと笑い飛ばす超風刺コメディ大作である。
NOTE
この作品には、一本軸になるストーリーというものはないかもしれない。
野戦病院の中で楽しく暮らす人間達を描き、様々な抱腹絶倒のエピソードをちりばめて、
この野戦病院ごと主人公として戦争、軍の体制を笑い飛ばしているのだ。
MASHで暮らす人間達は戦争特有の(とはいっても、もちろん僕は体験者ではないが)
脅迫的な精神状態の人間は誰もいない。
戦争がなくてもこんな風に笑い、叫び、悩んでいるんだろうなと思わせる、まったく普通の男女達である。
この映画にはいろんな風刺もあるだろうが、一番考えさせられたのは、戦争なんかに巻き込まれることで、
人間の本質を見失ってたまるか!という怒りのメッセージだった。
笑いの中に僕が見たのは、確かに怒りであった。
キャンプのスピーカーからは「今夜上映する映画は・・」とか、日本のラジオ曲から流れる
「さあーさみィなさん、東京名物・・」というおまぬけな感じの歌がいつも流れる。
。それが、戦争しているこの状態がいかにばかばかしい物であるかと言っているようだ。
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