|
|||||
 |
ＳＴＯＲＹ 漁師のノーランは船の借金を返すため、水族館に売るためのサメを捕獲していた。 大物が掛ったと喜んだ瞬間、サメは一瞬にしてシャチの餌食になってしまう。 サメの２倍はあるかというシャチに愕然としたノーランは、シャチを新しい獲物とした。 シャチの群れを追い、首尾良く捕らえたかと思うと、モリがささったままの雌のシャチは スクリュウに自らからまっていこうとする。 自殺しようとしているかのようだった雌のシャチを引き上げると、今度は子供を産み落とす。 その様子を雄のシャチはじっと見ていた。シャチは一夫一婦制で一生添い遂げるという。 その知能は人間にも匹敵し、更に執念深い事を動物学者のレイチェルに聞かされるノーラン。 それからシャチのノーランへの執拗な復讐が始まる。 次々と仲間が殺されて行き、ついにノーランはシャチの復讐を受けて立つため、海に出ていった。 ＮＯＴＥ この映画は「ジョーズ」などのような海洋パニックとはまったく違う。 オルカというシャチは人間以上とも言われる知能の高さで、仲間同士で会話もし、 サメさえもえさにするという地球上で最強の哺乳類として描かれる。 雄のシャチがノーランに対して抱く憎しみは、妻と子を殺されたという確固たる意識があってのことなのである。 人間と同じように一つの社会を形成し、秩序を決して崩さず、家族への愛情を一生ふりそそぐシャチは 人間以上の存在かもしれない。 作品中、シャチはあくまで美しく描かれている。海面を跳ねる姿、泣き声、優雅な泳ぎ、そして目に浮かぶ涙。 しかし、単に動物愛護の映画ではないと思う。ノーランとシャチの戦いは、 人間社会の人間同士の戦いの醜さの象徴ではないだろうか。 エゴの醜さと復讐のむなしさ、戦いの愚かさ、悲しみ、シンプルなストーリーの中に色々考えさせてくれる映画だ。 |