ここでは機材、フィルターの種類とその効果について紹介します。


ここで紹介する機材は、僕達が実際の撮影現場で使っている物の一部です。
自主製作の現場でもあったらとても便利だなーと思う物で、レンタル料金も
頑張れば手が出ないことはない物を中心に。

電源
5Kw用ゼネレーター
ガソリンを燃料とする、許容5000ワットの電源。
1500ワットまでのコンセント口が3口ついているが、専用ケーブル等をつなげられる。
これがあると室内から離れた、電源のない場所でもライトを使えて便利だが、
いかんせん、騒音がすごいので、住宅密集地で使うと苦情の心配もある。
照明機材会社にはたいていあり、レンタル料金は1日一万円前後。プラスガソリン代。
※上に乗っているのは、大きさ比較のためのリュックです。
ドラムコード
許容2Kwまでのものがあると、元のコンセントから遠い場所で
ライトが使えるので、便利。
表示に2Kwまでとか1.5Kwまでとあるのは、全部のばしきっての許容であって、届くから
といってのばさないで長く使っていると熱をもって燃え出すので注意。
ライト
レフレクター・ランプ
メーカーによって、アイ・ランプ、レフランプという呼び方をされる。
僕が中学生時代に使っていたくらいで、自主映画の現場では最もよく活躍している。
タングステンのランプは150w、300w、500wが主流だが、メーカーによっては、
250w、1000wなど多種で、集光(スポット)、散光(フラット)の2種類を使いわけたりする。
また、色温度がわりと高目のブルー球もあり、家庭用の電球も装填可。
左の写真のように黒いアルミホイルで囲ってあるのは、光が回りにもれ過ぎないようにだが、
後ろを少しあけておかないと熱がこもって破裂する事があるので注意。もちろん水に濡れないように。
1Kwクォーツ
ロウエル社製が一般的に出まわっている。
タングステンのハロゲン球で、銀の反射板によって、広範囲の強い光が放射される。          
装填されている球はつまみで前後し、集光させたり、散光させたりできる。
(その機能は、だいたいのライトにそなわっている。)
500wパルサー
タングステンの500wハロゲン球。
コンパクトで持ち運びやすいので、24ボルト球を装填して、バッテリーを電源として使用したりもする。      
光もわりと強くて使いでがあり、通常は3台セットで1ケースなので、小人数の現場でもこれだけは
あるというような便利なライト。
他にもこれくらいのライトは各メーカーに多種あるが、コンパクト加減は一番ではないかと思う。
シネマキングライト
通称シネキン。
24ボルトのタングステン球で、集光用と散光用があり、付け替えられる。
電源は左の写真にあるような、自動車に使われているのと同じ12ボルトのバッテリーを2個直列に  
つなげたバッテリーケース(重い)につなげて点灯する。
フル充電のバッテリーで、点灯しっぱなしで10〜15分もつが、古いバッテリーや寒いときはもちが
悪いので、スペアーは常に用意すべきだ。液漏れするので横に倒すのも禁物。
ハンドバッテリーライト
片手で持つことができるハンディータイプのバッテリーライト。
タングステンの24ボルト球。
ショルダータイプのドライフットバッテリーと通常はセットになっていて、機動性が抜群なのでVTRの  
取材でもよく使われている。
※バッテリーは充電器も一緒に借りるのを忘れてはいけない。
レフレクター
ギンレフとよく呼ばれている、おなじみのアレだ。
大きさには肩幅くらいに両手を広げて持てる物から専用の器具に取り付けなければ手におえない物 
まであり、これにも集光用と散光用がある。
通常は太陽の光を反射させて使うが、ライティングのひとつの方法として、ライトを反射させて使用
する場合もある。
もちろん、大きいほど反射率はよく、光をあてられる範囲も広い。
カメラ用品として組み立て用のロールタイプのレフが市販されてもいるが、風で光がぶれるので
映画の撮影には向いていない。
H.M.I.ライト(12000w)
左の写真は、ARRI社製の12KwのH.M.I.。
デイライトタイプで、200w〜18Kwまでがある。(僕が知る限り)
電源からパワーサプライを通して電気が送られ、放電された光は5500〜6500゜Kの高色温度。  
自主映画の現場で使える限界は、左の写真の575wタイプか、1200wタイプ  
が精一杯だと思う。
575wと言っても、100ボルト電源で使用する場合は、実際には1000w近く
の電気量が必要なので使用可能電気許容量の計算に注意。
ミニブルート
タングステンのミニブルート球が装填されているライトで、球2個の2灯用、4個の4灯用、9個の9灯用
まであり、球ひとつは500w。
集光、散光があり、光はわりと強く、また、力強い。
ライブステージなどの目潰し用のライトとしても使われているようだ。                              
蛍光灯ライト
何社かメーカーによっていろいろあるが、ほとんどはグリーンの色とフリッカーが出ないタイプ。      
蛍光灯には安定機というものが組み込まれていて、蛍光灯ライトには高周波を送りこむ安定機が
入っているため、多少のカメラのシャッター開角度や回転数(24コマ、48コマなど)に影響されない。
色温度は5000゜Kくらいあるので、タングステンのライトに合わせるときにはアンバー系の色温度変換
フィルターをかける。
オプション
センチュリースタンド
二本のアームは自由自在で、ヘッド部分には実に様々な物が取り付けられ、僕達
照明スタッフはこれなくしては不便きわまりない程ありがたい機材。
ヘッドに取り付けられる物は、だいたいが固定したい物である。
←こんな風に。
  左の写真では、光をさえぎるために使う黒フラッグを固定させている。
ポールキャット
わかりやすく言うと、つっぱり棒。
天井に横はりのように固定して、ライトをつったりする。テレビのスタジオの天井にライトがたくさんつられている
バトンを思い出していただくと、一番わかりやすい。
長さも3種類あり、いろんな幅や高さに対応させて使い分ける。
たくさんつり過ぎると重さに耐えられずに落ちることがあるので注意。
スーパークランプ
ライトを装填し、ポールキャットなどに取り付けることができる。
レバーを回して、固定したい棒などの太さにかませる幅を合わせる。
ガッファーグリップ
使い方はスーパークランプ同様。
ワニの口のようなもので、固定したい部分
にはさむようにして使う。
ジャー又はGクランプ
突起部分にライトを付け、
ねじ部分で固定したいところの
幅に合わせる。
スライダック
電圧を変えるための機材。左の写真は許容2Kwのもの。
用途は様々で、アイデア次第でいかようにも応用することができる。
炎の光、今にも切れそうな電気、暗転、点滅、テレビ画面の照り返し・・・・・
電流の量を変えられるトライダックという物もある。
サクションカップ
丸い部分は吸盤になっていて、空気の漏れない平面であればだいたいの所に取りつけ可能。
走る車にライトを取り付けて車内をライティングするために使うことが多い。
発泡スチロール板
通称カポックと呼ばれる。
ライティングにおいては、光を反射させてやわらかい光をつくりたいときに使う。
いわゆる、間接照明である。
ピンチ
アルミ製の洗濯ばさみ・・・だが洗濯バサミとして使うと錆びてよろしくない。
ライトにフィルターなどをかけるときなどに使う。
こんなものが一個20円もする。うう・・・。

フィルター、消耗品

色温度変換フィルター
サンプルはLEEフィルターです。(カッコ内は製品番号)
色温度を高くする
ブルー系
−5 約2000゜Kアップ
(201)
−3 約1500゜Kアップ
(202)
−2 約1000゜Kアップ
(203)
−1 約500゜Kアップ
(218)
色温度を低くする
アンバー系
−5 約2000゜Kダウン
(204)
−3 約1500゜Kダウン
(205)
−2 約1000゜Kダウン
(206)
−1 約500゜Kダウン
(223)

プラス&マイナスグリーン・フィルター

蛍光灯が発色するグリーンに対応するフィルター。
蛍光灯の方に合わせるときにはライトやカメラにプラスグリーンをかけ、
蛍光灯自体のグリーンを抜きたいときは、蛍光灯にマイナスグリーンをかける。
プラスグリーン
(244)フル (245)ハーフ (246)クォーター
マイナスグリーン
(247)フル (248)ハーフ (249)クォーター
※グリーンの発色の度合いは、カラーメーターで計測します。そのときによって数値が違ったりするので、
おおまかなパターンを近いうちに説明します。お待ち下さい。
エフェクト・フィルター
写真の左がROSCO社、右がLEE社のフィルター・サンプル。
シート(50×50センチ位)でもロール(20メートルだったかな?そんなにないかも・・)でも買える。
左の写真が、ロールとシート
タバコ(ショートホープ)は大きさの比較のために置きました。

1シート、1200円位、1ロール25000円くらい。結構高いっす。
黒ケント紙
ブラックアルミホイル
もちろん、食品用のアルミホイルよりもずっと厚手で丈夫である。
黒ケント紙と同様の用途だが、熱に強いため、ライトに長時間接触していても大丈夫。
1ロールが8000円と高価なので、無駄遣いできない。
トレーシングペーパー
パラフィン紙
ビニール
ソフトスプレー
CRC−556
※空欄の項目は写真を用意し次第、説明します。
※これらの機材は、映画用の照明機材レンタル会社でレンタルできます。
消耗品に関しては購入しなければなりません。
特定の会社名は色々さしつかえがあるので、連絡先など知りたい方は
メールをくださるか、タウンページなどでお調べください。