撮影14日目 トヨの家・交番


          
撮影で一番やっかいな問題は天気だ。
限られた日程の中で、むやみに中止にすることも躊躇される。
ライトをセッティングしたまま、灰色の空を睨みながら待機するしかないのだ。 
 雨が止むと、ドライヤーや照明用のランプで
 芝生を乾かすスタッフ達。

しかし、あくまで晴れの日の設定を狙っているシーンでは、
無理に撮影しても作品の中でシーンの意味が生きない。
あとあとのスケジュールの組み方を計算し、
この日、庭のシーンの撮影の中止が決定した。



午後からは場所を移し、主人公、友川が勤務する交番のシーンの撮影が予定されていた。
同僚の警官役には、あの「懸賞生活」で強烈な印象を残した、なすびさんが扮した。
そりゃもう、もちろん記念写真である。



交番として使われたのは、現在は使われていない郵便局の跡だ。
中は多少広めで、交番の設定に合うように美術部さんチームが壁などを建て込んだ。
どの場合でも、通常は本物の交番を撮影させてくれることはまずない。
ほかにも、警察署、官公庁などは殆ど(絶対かもしれない)許可が下りないため、
関係のない建物を、看板を作ったりそれらしい車やエキストラを配置して作りかえるのだ。

              
リハーサルに余念がない、左から小路晃さん、奥田瑛二さん、なすびさん。          本番のときにはもう外は暗くなっていた。
    撮影するのは昼間の設定なので、ライティングは
    昼間の雰囲気をつくっている。

難しいセットだったけど、思っていたような雰囲気がつくれたと思う。
ライティングの喜びは、ドラマの空気を呼び込むことだ。

ノーライトを吹聴するより、苦心のライティングをノーライトに見せるのが映画照明だと思う。
プロにとっては当たり前の事でも、アマチュアの人達はそれが一番わかっていない。
映画を勉強してる学生諸君、技術の基本で大事なことです。
機材のままならない自主製作ではそうもいかないだろうけど・・・


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