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タクシー・ドライバー |
監督 マーティン・スコセッシ
脚本 ポール・シュレイダー
音楽 バーナード・ハーマン |
ロバート・デ・二ーロ
ジョディ・フォスター
シビル・シェパード |
1976年公開 |
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STORY トラヴィスはタクシーの運転手としての日常の中、ベトナム帰りとしての、どこか居場所がない虚脱感と
むなしさにつつまれた生活をしていた。
ニューヨークの大都会の孤独をかみしめつつ、日記だけが自分の生きている証しのような毎日。
気に入った女を口説くにも、内にこもった暗さを敬遠されるのか、うまくいかない。
ある日突然モヒカン刈りにしたトラヴィスは、街頭演説中の政治家に銃口を向けようとする。
しかし、それは政治的思想からではなく、自分が確かに存在している事を確認したいがための
衝動でしかないのだ。
そんな時、まだ14,5歳の娼婦に出会う。トラヴィスの心の中には、この少女を救う使命感にあふれた。
頼られてもいない不良少女を救う、それは自分自信の生きている証しであるのか・・。
トラヴィスのは再び銃を取った・・・・。
NOTE
ニューヨークという大都会の中の孤独。
そして、一人の人間でありながらその存在をかき消されてしまうタクシー・ドライバー。
自分はいったい誰なのか、どこにいるのか・・・。
トラヴィスという孤独の底でもがく男が存在証明をかける姿を描くことで、
都会の乾いた本質、恐ろしさ、人間の一人一人の存在の重さをあふれんばかりに滲み出させている。
鏡に向かって自分と会話することでやっと自分の存在を確認している男の行き場のない不安は、
決してベトナム帰り特有のトラウマだけではないはずだ。
気がつくと一人ぼっちになってしまっている都会で生きる人間全ての心の中だと思う。
トム・スコットのサックスは、この作品の中の都会の夜の色を完璧なまでに表現している。
観終わって映画館から出てきた時に、トラヴィスのようにジャンパーのポケットに両手を突っ込んで、
節目がちに歩いたのは僕だけじゃないだろうと思うのだけど・・・。
ジョディ・フォスターは「ダウンタウン物語」と同時期の作品だが、14歳のこの頃の色気は脅威である。 |
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