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ＳＴＯＲＹ 第2次世界大戦終結。その日にロンドンのあるところで生まれた男の子はトミーと名づけられた。 父は戦地で消息を絶ち、美しい母はフランクという男と再婚していた。 しかし、トミーが物心がついた頃、戦死したと思っていた父が突然帰って来た。 驚く母とフランク。言い争いの末、フランクは彼を殺してしまう。トミーが全てを見ていたと知ったフランクは、 「お前は何も見ていない、聞いていない」と言い聞かす。 それからのトミーは、見えない、聞こえない、話せないという三重苦のからだになってしまう。 成長するまで何人もの医者にみせても、いっこうに元に戻らないトミー。 しかし、あるときから、ピンボールに魅せられ、魔術師と言われるほどの腕でチャンピオンになり、 英雄とあがめられるようになる。 しかし、三重苦で閉ざされたままのトミーに母がやるせない思いをぶつけたとき・・・・。 ＮＯＴＥ イギリスのパンクロックの神様と言われたグループ、ザ・フーによるロック・オペラである。 したがって、セリフじゃなくすべて歌だ。 ザ・フーのメンバーも出演し、主演のトミーはボーカルのＲダルトリー、 叔父さん役には今は亡き天才ドラマー、キース・ムーン、リード・ギターのＰ・タウンゼントは音楽監督の他、 劇中でもギタープレイを存分に魅せてくれる。 ロックの伝道師にＥ・クラプトン、ジプシーの麻薬の女王にＴ・ターナー、ピンボールの魔術師に Ｅ・ジョンが扮してシャウトし、あのＪ・ニコルソンまでが歌うのだ。ニコルソンは母を口説く医者の役である。 音楽と共に、シュールで重厚感あふれる映像に込められた魂の叫びに胸を貫かれたような思いだった。 最初から最後までロックでドラマを作り上げる壮大なロック・オペラだが、 ザ・フーはこの他にも「四重人格」という組曲的なアルバムがあり、『さらば青春の光』でもその世界を スクリーンにぶつけられている。 初めて観たのは中学生の時だったが、それから僕はザ・フーのレコードを聴きまくった。 この作品のサントラ盤はもちろんだが、「サマータイム・ブルース」「マジック・バス」「マイ・ジェネレーション」 などが入った「Live At Leeds」というアルバムは心臓に響きまくる。 |
