追想    監督 ロベール・アンリコ    フィリップ・ノワレ
ロミー・シュナイダ―   
1976年公開
STORY
1944年、ナチスの占領下にあったフランス。病院には負傷した人々が次々に運ばれていた。
医師として忙しく手当てに追われていた中年の男(名前忘れた。ジュリアンだったかなあ)は、美しい妻の
クララとかわいい一人娘と共に、戦火の中で幸せだった。
男は妻と娘を故郷の田舎に疎開させた。しかし、そこにナチスが入り込み、
住民達をゲームのように殺す事を楽しんだ。
男が久し振りに顔を見ようと休暇をとり、田舎町に来て見たのは、無残な姿で転がる死体だった。
そして、クララは焼き殺され、娘も射殺されていた。
いまだにそこを拠点として骨休みをするナチス。男は昔父親が使っていた古い銃を持ち出す。
クララとの想い出を胸に、たった一人でナチスへの復讐に立ち上がった。
NOTE
ナチス・ドイツに虐待され、迫害されたユダヤ民族を描いた作品は数多い。
この映画は占領下におかれたフランスでの、フランスが見たナチスへの復讐である。
ユダヤ人だけではない、フランス人も苦しみを背負って生きてきたのだという想いであろうか・・・。
復讐の銃弾を込めながら、中年の医師は妻との幸せな日々を思い返す。
戦争さえなかったら永遠であっただろう、眩しいほどの幸せなとき。
彼はナチス達をひとりづつ葬って行く。しかし、その銃口はきっと、ナチスだけではなく、
幸せを壊した戦争そのものであったのだろうと思う。