6月4日 撮影4日目

新宿の印刷屋さんのロケで始まった一日。
望月作品のレギュラー的存在のひとり、掛田誠さんの出演シーンだ。
女房役の冬雁子さんの少しオーバー気味の芝居も面白かった。

場所は赤羽に移り、新天地という繁華街と、駅構内の撮影。
駅構内は許可がもらえないので、盗み撮りである。

盗み撮り
外のロケの場合、行き当たりばったりに場所を決めて撮影するわけではない。
事前に下見をし、建物や持ち主のいる敷地はもちろん、河川敷や公園もそれぞれの管理事務所、
道路であれば、警察署に道路使用許可をもらいに行く。
そして、許可が下りない場合で、どうしてもそこで撮影したいとき、盗み撮りということになる。
おまわりさんに咎められなどするまえに、急いで撮影するのである。

その他、許可は出ているが、通行する人々の注意をあまり引かないように、なるべく目立たない
方法でそーっと撮影するときもある。
道行く人がカメラ目線だとお手上げだからだ。その場合も盗み撮りという言い方をする。


移動車を押しながらカチンコを入れる
チーフ助監督の菅原さん。
特殊効果担当のスタッフのいない現場
では、何でもやらなくてはいけない。
大変だー。


    レフ板を持つ照明助手。
         いよいよ本番   →
 
   
電話ボックスにピンクビラをセットしている

昼食後にロケバスに戻ると、「櫻井さん、こちらの方が・・・」
え?・・・・えーと・・誰だろう・・・・
「河辺です、時々メールを出している」
おお!あの、自分で映画を作りたいと、ホームページの相互リンクも
している河辺さんではないかあー!
このページを見て、赤羽で撮影していることを知り、たまたま家の近くに留まっているロケバス
に、もしや僕がいるのではと訪ねてくれたのであった。
いやー、初めまして、こんなところで直接会えるとは。
右が河辺さん。

そして、警察署の一室に見たてたビルへ。
チーフ撮影助手の松隈君が神妙な顔で近づいて来た。
「あの・・今日子供が生まれそうなんで、替わりの助手を頼みました。午後から交代したいので・・」
おお、そうかそうか、行き給え!止めるものか、さあ。
おめでたかあー、無事を祈るばかり。

替わりに来てくれた大西君も、このホームページをいつも見てくれていたという。
うれしいなあー、なんだかいいなーインターネットって。

さあ、安田記念の出走時間が近づいていた。
その現場にはテレビがあった。準備が一段落ついたところで、ちょうど発走時間だ。
僕の他に、監督とプロデューサーも馬券を買っていて、ひとときのレース観戦になった。
結果は・・・・やった!万馬券的中だ!いい日だぞ、今日は!
僕は馬連、プロデューサーはワイドで一点的中だった。

  
主人公、修の恋人役の星遥子さん。
今日の出番は自転車でトンネルを走るシーン。
これまた難しい役を色っぽくこなす美しい女優さん。

夜になって、再び新天地に戻り、ケンカのシーンの撮影である。
どういう風に殴り、倒れるかを、綿密に打ち合わせる。
殴られ、顔を血まみれにされた設定のヤクザ役の松石健宏さん。
だれかが通報したらしく、おまわりさんが3人、登場した。
「あ、いや、撮影なんです。これは血のりでウソンコですから、はい」
よっぽどリアルだったんだなー。

←殴られて血だらけのメークをされている