高速度撮影とは何ですか?
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人間の眼は、すばらしい撮像光学システムです。しかしながら、小さなもの
を見る時には、虫眼鏡や顕微鏡といった補助具を使わなければ見ることができ
ません。同様に速い動きを見る時には、それに見合った道具を使わなければ、
必要とする一瞬を捉えることができません。


 この手段が、高速度撮影とか高速度写真と呼ばれているものです。

 一般に高速度撮影と言う言葉は、速い動きをスローモーションにして観察す
るための映画ビデオ撮影方法を意味します。現象の動きがスローモーションに
見える訳は、短時間に多くの連続画像を撮影し、その後これらの連続画像をゆ
っくりと再生するからです。

 毎秒の撮影画像数と再生画像数の比率を変えることで、現象をそれに見合う
スローモーション動画に置き換えることができます。
この時間軸を引き伸ばすことが、スローモーション動画が得られる原理であり、
それ故、この手段は「時間の顕微鏡」とも言われています。


 一方、高速度写真とは、短時間シャッターカメラや瞬間照明で得られた一枚
の静止写真のことを言います。

 ですから高速度撮影は、連続した多数の静止画像を撮影することであり、
高速度写真撮影は単一の静止画像を撮影することであるとも言えます。


 高速度撮影も高速度写真撮影でも、現象の性質や毎秒撮影画像数に応じて、
多彩なカメラが使われています。

等倍映像
200倍映像
時間引伸倍率
 この動画は、水面にミルクの液滴が落ち込む現象を撮影したものです。
時間倍率が等倍の映像は、通常感覚の速さです。これを例えば200倍に時間
を引き伸ばすと、現象の細部がよくわかります。