Fish-03

02<03>04 TOP BBS

「ゃ……ぁ…っ」
 消えそうな細い声が漏れたのを自覚出来なかった葉月に、その声を聞き逃さなかった少年達が嗤う。びくんと震える姿態は少年達には丸見えだった。大人の男ならば位置的に見下ろす事になる、指が食い込み卑猥に孤ね回され歪むたわわな胸も、大きく震える膝から内腿も、白いビキニが食い込む丘も、細いウエストも、少年達にとってはちょうどよい高さにあった。
 葉月の反応を探る様に乳房の感触を愉しんだ後、ぐいと少年の手がビキニのカップを一気に下へと引きずり下ろした。
「いやあ……っ!」
 驚きで跳ね上がる身体に、絶妙な曲線を描く白い乳房がぷるんと弾む。
 乱暴な愛撫によって既に淫らに尖りきった乳首とやや小振りな乳輪は柔らかな鴇色。欲情した男ならば誰でもむしゃぶりつき舌で転がし歯を突き立てたくなるであろう、潮に浸ったままだが甘い匂いと味を漂わせていそうな初々しくも淫猥さが絶妙に混在する胸が、陽光のスポットライトに照らされる。
 カップを引きずり下ろされたものの紐はそのままの為、左右と下から絞られる形になった乳房の谷間は何かを挟み込むような形に歪んだままになり、早熟な少年に卑猥な行為を連想させた。乳房を両手で隠そうとする葉月の手よりも先に少年の指が動き、尖りきった乳首をぎゅっと摘んだ。
「きゃんっ!」
「可愛いな、葉月は」
 摘むというよりも乳首を抓られた様な強烈な刺激は指が離れた後もじんじんと身体を支配し、子供に乳首を摘まれた驚きに真っ白になった葉月の身体が畳の上に崩れ落ちる。
 自失の体で座敷に座り込んでしまった葉月を見下ろしながら、少年は乳首と乳房の感触を確かめる様に手と指を動かし、そして指を舐める。
「もう帰して……」
 少年達に声なき黒い嗤いで見下ろされていた葉月はしばし俯いた後、消え入りそうな細い声での哀願する。のろのろと力の入らない手が動き、乳房をようやく両手で隠せた葉月の涙腺が弛みはじめ、大きな瞳が潤んで揺れた。
「胸をちょっといじっただけで満足すると思ってるのか?まだ昼前だぞ。オナニーしろよ」
 少年の言葉に何度も小さく首を振るが、逃げ場がない事は葉月自身判っていた。
 それでももうこの場から逃げ出したがる折れそうな心が悲鳴をあげる。思いやりはあった彼氏の愛撫はもっと優しかったがほのかな気持ちよさしかなかったのに、他の子供達に見られている羞恥心の為か、暴力的な行動にすら酷く昂ぶってしまう若い身体が葉月は自分ながらに理解出来ない。これ以上彼らといる事が怖くてならないのに、逃げ出す事が出来ない…それを、葉月も気付かない胸の奥で芽吹きはじめている牝の本能が喜び、更に彼女を不安定にさせる。
「お金払うから…一万円…ううん、百万なら貯金があるから……っ」
「百万?」
「勲、すげぇぞ百万だぞっ」
「山分けか?」
 沸き立つ声に葉月の胸に小さな希望の灯がともる。小さな頃からこつこつ貯めてきた貯金がなくなるのは苦しいが、それでもどこまでエスカレートしてしまうのか読めないこの状態から逃げられるならば貯金のすべてをなくしてもよかった。
 純也を脅しても自分の様には金が引き出せないだろう。一気に高額を口走ってしまったのは、子供ならば山分けしても百万円あればもう目が眩んで満足するだろうという判断だった。その金でゲームなり何なり買って使いきってもその頃には葉月はもう都会に戻っていて更に強請る事など出来ないし、純也に言っても無駄であるから、そこで終わる……。――そこで一度あぶく銭に慣れた少年達が純也の親の金に狙いをつける危険まで考えが及ばない事で、人生経験が浅い上に少年の性的な行動で不安定になっている葉月を咎めるのは酷と言うものだろう。
「馬鹿かお前ら。金はやめとけ。――つまり、しっかり者な女って事だろ…気に入った」
 助かるかと思った葉月はその声にびくりと身体を震わせる。恐る恐る見上げた葉月の瞳に映ったのは、高額過ぎる臨時収入が名残惜しいのかやや不満げな少年達と、それを当然の様に無視して自分を愉しそうに見下ろす少年の姿だった。
「葉月、俺は金じゃ誤魔化されないからな」
「いや……」
「純也が可愛いんだろ?」
 自分を甚振り抜くつもりだと感じ取り首を振る葉月に、死刑を宣告する様に少年は華奢な肩をとんと突き飛ばした。バランスを崩して仰向けで手と肘をついて堪えた葉月の乳房がぷるんと弾みながら露わになり、そして力任せに脚が割り開かれる。
「や…ぁっ!」
「ちまちま隠してオナニーされても見えないだろ。始めろよ」
 子供と思えない高圧でぶっきらぼうな態度に葉月は気圧されてしまう。軽い程度の粗暴な行動だったが、怯えている今の葉月にとっては暴力と同じだった。いや、純粋な暴力ならば気丈に振る舞えたかもしれないが、子供であっても異性の性的な暴力の矛先を向けられる事には不慣れな彼女は脆かった。
 何度も首を振るが、そのたびに脚を左右に更に割り開かれ、いつの間にか限界まで開かれた脚は、左右に来た他の少年達の手で押さえ込まれる。
 トタン屋根に空いた穴の向こうの空は葉月には見えない。しかし穴から差し込む光は、小学生に左右から脚を押さえられ、初々しくも淫らな乳房を露わにして泣きじゃくる娘を、まるで解剖台の上の蝶の様に照らし出していた。
 まだ日焼けをしていない透き通る様な肌はあまりの羞恥に薄桃色に染まり、弛緩した乳首はより一層可憐で柔らかな淡い鴇色に和らいでいる。細い鎖骨もウエストも華奢な部分はどこか儚げな印象であり、逆に乳房や腰回りの肉感的な部位との対比が激しく、牡ならば子供でも愉ばせる牝の脆さを振り撒いていた。心なしか漂い始めている葉月の甘い匂いは潮のにおいと相まって幼い牡の野生的な衝動を揺さぶる。
 葉月の消え入りそうな啜り泣きは興醒めさせる方には働かず、少年達の視線はこれから自由に出来る甘美な肢体へより一層激しく絡みついていた。泣いて逃げれば自分達の立場もほんの少しは悪くなるだろうが、この狭い村では組合長である少年の親に大きく出る人間はおらず、そして葉月は当然だが余所者の兄一家も知らされていない因習だが、男が余所者や格下の家の女に軽く手を出した程度ではこの村では誰も騒ぎはしない。
 その最悪な事情を知らない葉月は、しばし泣きじゃくった後、諦めた様に、手を動かした。いつか、もしかしたらあと少しで許して貰えるかもしれないというささやかな希望に縋るしか身内思いの非力な娘には道はない。
 露わなままの乳房を隠す為ではなく、その震える細い指は己の乳房を裾からそっと掬い上げぎこちなく捏ね始めた。幼い牡の目の前で、交際相手にすら見せる事のなかった拙い愛撫が羞恥に震えながらじわりと、まるで焦らすかの様に時間をかけて繰り返される。視姦者達を焦らせているのではなく、怯える葉月はそれが精一杯だった。
 ほぼ無音の座敷に海水浴客の歓声と波の音が流れ込むが、それを意識する者は誰もいなかった。
 葉月が乳房を揉みしだくたびにかすかに鳴る水着の衣擦れの音と、か弱い啜り泣きが世界を支配する。
 少年達と同じくらいの大きさであっても葉月の手は繊細な娘のものであり、マニキュアもないのに美しい桜貝の爪を持つそれがたぷたぷと乳房を揺らす姿は、命令されたもの特有の被虐的な空気に彩られていた。
 そして、その動きは最初は十数秒に一度だったが、わずかに、だが確実にリズムを刻み始めていく。前後左右に揺れる乳首が、少年達の視線の先で徐々に硬く形を変え始め、葉月の悲しげな首の動きが失われていく。
「胸揉むだけじゃないだろ」
 脚の間の特等席から見下ろす少年の言葉に嘆き、そしてまたしばしの時間の後、葉月の空いていた手が緩慢な動きで下腹部へと降りていく。
 何度も躊躇った動きの後、白い水着に中指の先が触れた瞬間、びくりと葉月の身体が跳ねる。
「――んっ!」
 それは啜り泣きとは別の声だった。
 中指は水着の中央にかすかに触れただけだったが、それを見た少年達にそこが女の弱点だと判るには十分過ぎる反応である。ごくりと誰かが生唾を飲む音がした。もしかしたらただの軽い悪戯で済んだかもしれない時間が、葉月自身によって失われた瞬間だった。
 時間をかけて初々しい痴態を見せつけられた幼い牡の目にはあどけなさの欠片もなく、そこには目の前のご馳走を貪る前の狂熱に浮かされた欲望の火が爛々と輝いている。これが慣れた女ならば所詮は子供で気圧されたかもしれなかった…だが目の前にいるのは守りたくなる様な繊細さと責め抜きたくなる淫らさの絶妙なバランスの姿態と、子供の目にもぎこちない自慰を啜り泣きながら自ら続ける娘だった。自分達よりも年下の様にか弱く見える姿は、女に慣れているとは言いがたい少年達に消える事のない強烈な嗜虐心を植え付けるには十分過ぎた。
「擦れ」
 少年の言葉に、葉月の指がかすかに動く。
 びくっと身体を震わせた葉月の唇から、わずかに声が漏れる。容赦なく浴びる少年達の視線が華奢な指とそれが動く場所に集中しているのを感じ、恐る恐る盗み見、ぎゅっと身体を縮こまらせながらも、指の動きが止められない。涙でうるむ視界に映る幼い少年達のぎらつく欲情の視線の熱さのあまりの恥ずかしさに、身体の奥に火がついた様に熱くなり葉月は慌てて瞼を閉じる。白い肌の奥で快楽の火花がはぜるたびに魅惑の乳房が淫らに揺れ、収まる前にまた揺れた。その啜り泣きが悲しげで切なげであればあるほど、自慰が濃密にエスカレートしていく事を期待する視線が、それを望まない娘を追いつめる様に熱を増す。
 初めはたった数ミリだけ動き、それが前後に動く距離を広げていく。
 少年達の一人がもそりと居心地悪そうに身体を揺らす。仲間がいなければ目の前でささやかに動く手に精通したばかりのものを擦らせたい衝動が襲っていた。いやセックスをしてみたい。村の同い年の女児では到底太刀打ち出来ないこの身体でたっぷりと射精をしてみたい。だが、それはリーダーを差し置いては許されない行為だった。
 葉月の身体がびくびくと不定期に震え、そして命令の苦痛を訴えるのとは異なる動きで首が振られ、乳房を慰める手が乱れる。啜り泣きが悲観のものでなく、艶めいた切なげなものを含みはじめ、整った顔が戸惑いと強い羞恥に彩られていく。

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