畳を掻き毟っていた指から力が抜け、持て余す切なさに桜色の爪が軽く掻き、白い指から手首までがくねり踊る様に弧を描き、跳ね上がる。
大きさ故に苦痛ばかりだった交わりが、その勢いを損ねているが故に感じ取る余裕を葉月に与えた。萎えてもなお以前の相手よりも大きく存在を訴える肉槍が、女の悦びに今まさに目覚めようとしている初々しい牝肉をずぶずぶと犯し、一生消える事のない男の味を染み込ませていく。
「ゃ……ゆるして…もぅ……もう十分でしょ……っ…おねがい……」
ぶるぶると震える肢体と同じに不慣れな快楽に細い声が不安げに揺れる。ぬろりと膣内から引き抜かれていくたびに身体の芯に湧く切なさと名残惜しさに葉月は怯え、ゆっくりと膣肉を貫かれていくたびに身体中の充足感と被虐に葉月は身悶えた。子供に犯されて反応していく身体が恐ろしい。だが、牝肉は快楽を憶えようと貪乱に肉槍に吸い付き、締め付けてざわめく。
「……。何が十分だと思う? しゃぶった時みたいに言ってみろ。やめるかもしれないぞ」
少年の言葉は明らかに葉月を弄ぶ為のものだったが、だが快楽に怯える葉月にはそれでも救われる可能性を期待してしまう…一度淫らな言葉をさえずってしまい精神的なハードルが下がっているのかもしれず、そして、たまらない快楽をもたらす牡が求めるものに本能的に応じてしまう牝の媚態かもしれなかった。
ゆっくりとした抽挿に激しく震える火照った柔肌が一層激しくぶるっと震え、濡れた唇から精液のにおいのする熱い吐息が漏れる。
「やっぱり……やっぱり…だめ……」
言葉にすれば楽になれるかもしれない、だが一度限りの過ちならばまだしも、また卑猥な言葉を口にすれば自尊心も何もかもを絡め取られてしまいそうで葉月は首を振った。しかし、返事よりも先にとろりと蕩けた膣は自分を弄ぶものを淫らに擦りたて、爪先まで甘い疼きに痺れさせる。
「本当に強情な奴」
「ひ…ぁん!」
少年に密着させた腰で孤を描かれ、結合部がぬるぬると擦られ、感度が増し膨らんでいるクリトリスに潤滑液と汗に濡れ束になっている生え揃え始めの少年の剛毛が擦れた。
子供らしからぬ責めは親から与えられた性的な課題の中で身に付いたものなのか、単なる生殖行為の範囲だけでなく交わりを愉しむ言動はまだ不慣れな葉月をいいように翻弄する。二度の射精で落ち着いているのか、少年の腰の動きは執拗にじっくりと葉月の性感を揺さぶっていた。
「窮屈な体勢でリラックス出来ないかもしれない」
「ぁ……ぅん…っ」
もう一人の少年の言葉に不機嫌そうに顔をしかめて腰を引く少年に、濃厚な糸を垂らして膣から牡槍が引き抜かれる。二度目の射精としては濃い白濁液がひくひくと震えながら坑が広がったままの膣口から溢れ、初々しい肉色に絡み付く。結合を解かれても反抗出来ずに弱々しい呼吸を繰り返す葉月を見下ろし、少年が頬に触れた。
「顔や口に出すんじゃなかったな…これだとキスも出来ない」
ぬるりと少年の指が滑り、頬から唇へと動く。親指が葉月の小さな唇を撫で、粘液を掬う。少年自ら出した精液の仕業の為だと気づき、浅い呼吸を虚ろに繰り返しつつ、穢した側に躊躇われるのが惨めで葉月は思わず睨みつける。
「後で水を浴びるか。水道は止まってても井戸がある」
今すぐにでも身体を洗いたいと思うと同時に、不意に貫くものを失った葉月の膣が理解不能な空虚さにざわめく。これで終わって欲しい筈なのにまるでダンスの途中で相手が手を離してどこかへ行ってしまった様な置いてけぼりの感覚は、淋しさとは何かが違う、違和感としか葉月には例えようがなかった。――葉月自身は、少年を見上げるその清楚な美貌が初々しく危うい牝の発情と戸惑いに彩られ、牡の嗜虐心を強く刺激する事に気付いていない。本人の理性と裏腹にもっと穢してとねだる顔だった。
「安心しろよ、まだ終わりじゃない」
くっと嗤い、少年が葉月の身体を畳の上で転がす。
仰向けでトタン屋根の穴から差し込む真夏の昼の光と陰の激しいコントラストから、葉月自身の汗で濡れた古びた畳へと視界が変わる。うつ伏せになった身体に、乳房が畳にあたり尖りきった乳首が擦れて反射的に肘をつく葉月の脚の間に少年が身を割り込ませ、ぐいと腰を引き寄せた。
「ひあ……!」ぬるりと膣口の辺りからクリトリスまでを傘で擦られ、葉月の背が撓る。「いや…っ、こんな体勢、いやっ」
後背位を知識で判っていても、獣の様なそれを不慣れな葉月は理屈で拒んでしまう。人間なのに犬や猫の様な体勢で、しかも女性が相手に尻を突き出すだけの無防備な状態で互いの意志疎通もない体位だとしか葉月には思えなかった。
「腰の位置が高いな」不満とも愉しげともとれる声の後、葉月の腰を少年の手が撫で回す。「でも挿れるにはちょうどいい」
「やめて…こんなことしても…あなたのものになら……ひ…んっ!!」
膣口に押し当てられた傘の感触に葉月の腰が跳ねた。背後から犯される、そう考えただけで全身がかっと熱くなり、いても立ってもいられなくなる…獣の体位への嫌悪が激しい中、熱くたぎる意識の底でマグマの様な濃厚な濁りが揺らぎ、膨らむ。
子供に犯される。もっと犯される。元彼にも許していない体位で挑まれ、そしてまた膣内射精される。牝犬の様に背後から貫かれる。もうたっぷりと若い精液を浴びせられた膣がもっと苛められる。――心を踏みにじられるのに、葉月の瞳の奥がとろんと淫らな熱を帯びる。
四つん這いになっている葉月には、今まさに自分を犯そうとしている少年の苛立ちの表情は判らない。
葉月の目に映るのは簾格子の向こうの家族客やグループだった。健全な楽しみに興じている彼らに縋りたい筈なのに、助けを求める言葉を紡げない。ぞくんと膣奥から全身へと妖しい感覚が波打ち広がり、これから身体を襲うであろう淫らな責め苦を待ちわび、白い腰が知らないうちに恥知らずな媚態で弧を描く。
「もう許して…、とりひきには…じゅ……じゅうぶん…でしょ……」
譫言の様な声は上擦り、濡れていた。
膣内射精への抵抗はそのままだったが、初心な娘の精神の奥で年上の女の欲情がゆらりと揺れる。どう言えば逆効果なのか、男をそそるのか、本能が拙い牝の計算と媚びを身体で示すが、葉月の意識はそれに気付かない。
「――新しい取引が必要になったよ」
不意に離れた場所で聞こえたもう一人の少年の声に、欲情に濡れた瞳で背後へと首を巡らせた葉月の視界に、いつの間にか鍵も外され開かれた戸口に立つ二つの姿が映る。
「……。葉月…お姉ちゃん……」
気まずげに俯きつつそれでも上目遣いにこちらを見ているのは、ここにはいない筈の甥、純也だった。
俯いていると思えたのは、背後に立つもう一人の少年に片手を背中で捻り上げられている為だった。家から持参していたタオルなどの入っているリュックももう一人の少年の手にあり、純也の姿は水着の上にパーカーを着た家からと同じ姿で…そこで葉月の頭は更に白くなる。
幼い甥の下腹部が露出していた。
水着が脱がされているのとは違う、中途半端に腰の前でずり下ろされているその中央で、肌色のものがびくびくと脈打っている。今まさに葉月を貫こうとしているものとは比較にならない、だが年齢相応な、先端近くまで包皮に包まれている、しかし子供ながらに勃起している性器。それが、濡れている。水着の前にもべっとりと白いものが貼り付き、泣き出しそうな…いや泣きだした純也の小さな握り拳にも精液が絡み付いていた。
「やっぱり覗いてたか」
「窓の所にかけまくってたよ」
まるで幼子か女の子の様にべそをかく純也を二対の侮蔑の視線が突き刺すが、甥の視線は四つん這いの痴態の葉月の裸体から離れない。びくんびくんと跳ねる可愛らしい性器の先端から白い精液が溢れ、幹へと伝っていく。
「ご…ごめんね……心配で、お姉ちゃんが心配で……こんな遠くまで来るし…、心配で…見たら……お姉ちゃん…僕……ぼく……」
助けるつもりだったのが興奮してしまったのだろう、と頭の中で理性が客観的に認識しても、痴態をよりによって身内に見られてしまった衝撃で葉月は何も出来ずに凍り付いていた。いつから見られていたのだろうか…ついてきたのだとしたらほとんど最初から見聞きしていたのだろう、自慰も、フェラチオも、早く終わらせたいが故の淫らな言葉も、貫かれてからの痴態も、何もかもを。
「――ゃ……、ぁ…んくぅぅぅぅ……っ!」
徐々に事態を飲み込み始めた矢先に、葉月の膣を少年の凶器が一気に貫いた。ずん、と子宮口までを貫いて、そして腰が打ち鳴らされる。だが今度は中途半端な勃起での挿入ではない。ぎちぎちに完全な状態になってもその長大なもので腰を打ち付けられたのは後背位の角度が長さを補った為だった。葉月の窄まりの辺りを生え初めの少年の剛毛が軽く撫でる。
唐突な衝撃に四つん這いだった腕が崩れ、葉月は畳の上に突っ伏す。それが牡に腰を与える無防備極まりない牝の体勢だと意識する余裕もなく、少年の腰がゆっくりと動き出した。ぐちゅりと音を立て、膣をしたたかに抉られ葉月は反射的に首を振りたくる。
「じゅ…、純也くんの…っ…ぁぅうううう…っ…はぁ…うっ!純也くんのまえでは…ゆるして…っ!お…おねが……いっ、ゆるし……んぅぅぅぅっ!」
今すぐにでも逃げて…いや土地勘のないここでは…いやそれ以前に何も身につけていない状態ではせめて結合を解いて貰わねばいけない、そう追い詰められて葉月は激しく首を振りたくるが、それ以上の激しさで牡と牝の腰が打ち付けあう。
せめて甥が目を逸らしてくれれば救われるが、それはないと身内の前で無惨に貪られる娘は直感していた。――純也は射精している。少し内弁慶な所のある可愛らしい甥は、村の子供達に弄ばれる葉月で何度も…少なくとも一度以上射精している。欲情の対象として身内に視姦されてしまった。
戸口で後ろ手に捻り上げられたまま目の前で身内が犯される姿を見ているのか。村の子供達の中での権力そのままに、松崎少年が身勝手に振る舞うのを怯えて見ているだけなのか。助けて貰えるという考えが葉月に浮かんでこなかったのは、もう一人の少年に囚われている純也の抵抗の意欲がまるで感じられない為だった。
逞しい肉槍にざわめく牝肉をずぶりと最奥まで貫かれ、汗まみれの身体が弓なりに撓る。細い背筋が限界まで反り、肉感的な双丘が前後左右に跳ねてはしとめられた。中止を求める哀願と同じだけ熱い鳴き声が漏れ、快楽から逃れようと十の爪が畳を掻き毟る。肌を撫でる潮風すら過敏になった肌を弄んでいる様だった…そして、風だけでなく、食い入る様に注がれる視線が淫らによがる肢体に絡み付く。
大人同士ならば親戚づきあいの重要さを認識して避けるであろう卑猥な衝動を子供に気付いて堪えろと求めるのは無理な話なのだろうか。だが、回避出来ないのは葉月も同じだった。異常な事態が更に葉月を狂わせる。見られてはいけないと念じながら、長大な凶器に貪られる恍惚に徐々に肉が馴染んでいくのは、途中でわずかに萎えた状態で余裕を与えられた為なのかもしれない。牡肉の摩擦の悦楽に目覚め始めた不慣れな牝肉は拙いながらに征服者に媚び、淫蕩な蜜をとろとろと溢れさせて絡み付く。
「はぁ……ぁ…ぅ……っ…ぁぁんっ!みちゃ…いやぁ……っ…はんっ!お…おねがい……やめて…ぇ……じゅんやくんのまえ…だめぇ…っ、あっ…あふぅ……っ!」
ぎゅっとキツく瞳を閉じた葉月の斜め前で何かが動く気配がして、それを確認する事も出来ずにせめて顔を逸らそうと身を捩ると、張った肘で上半身が畳から浮く。それが俯せの乳房を更に見せつけるとも判らず、何とか逃れようとする葉月の腰を、少年の手が張った。
ぱん、と弾けた平手の衝撃に、葉月は反射的に仰け反る。
その目の前に、純也がいた。
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