水墨画の道具について

 

まずこれから初めて水墨画を始めようとする人にとって一番気にかかるのが道具だとおもいます。

基本的には、書道で使う道具で事足りるんですが・・・。はじめからあまり高い道具を揃えてしまうよりもすこしづつ良いものにしていく方が良いのではないかと思い、私のところへ来る生徒さんには「小学校でつかうお習字のセットがあればそれでいいですよ」と言っています。

では具体的に道具の説明です。

1.筆

これは水墨画用に書画専門店へいけば必ず手に入ります。

銘柄としては「長流」の中 値段は3000円くらい。これがまず一本あればいいです。

2.紙

練習用の水墨画用画仙紙が一冊あれば当面はいいとおもいます。

水墨画で使用する紙はいろいろありますが、追って紹介していきます。

 

3.硯

予算に応じて容易されるといいと思います。いきなり端渓硯・・・っていうのでもかまいませんが。(^^;)

4.墨

これも初心者はあまりこだわらずに5000円前後のをひとつ買っていたたげれば、何年でも使えます。ただし墨汁はやめてください。

墨には茶墨(ちゃぼく・・・描いた時茶色っぽく発色)と青墨(せいぼく・・・描いた時青っぽく発色)があります。両方あると重宝です。

墨汁といっても、ホンモノの墨をすった「書」用のものは何万もしますし、一度封をきったらすぐ使ってしまわないと腐ってしまうほど良質なものもありますが、通常の墨汁は使用できません。

理由は、墨汁の成分が「墨」ではなくカーボン液だからです。

5.筆洗

筆をあらう容器

6.絵ざら

何枚か用意して、濃度のチガウ墨色を用意しておくために使います。

7.下敷き

書道で使う下敷きは黒ですが、水墨画用では白をつかいます。白のフェルトを買ってきてもOKです。

8.顔彩(がんさい)

固形で四角いさらに焼き付けてある日本画用の絵の具です。ちょっとした着色に使用します。

 

 これでほぼワンセットです。大体これくらいがそろっていれば十分です。

9.文鎮

ガラスの文鎮 紙を押さえられればなんでも構いません。

10.落款印

これは是非ひとつ作っておいてください。サイズはハガキの作品にちょっと押せるくらいなので8mm四方くらいのもので、御自分のお名前をほってもらってください。落款印については印のところで詳しくお話しします。落款印を作ってもらう時の注意点なども印のコーナーでお話しします。