39回 日本文人画府展

1.会  期

平成22年9月28日(火)〜10月5日(火) 午前10時〜午後6時、最終日午後5時終了(札止め午後4時30分)。

2.会  場

北トピア JR王子駅直近

今回は展覧会用の作品制作現場をご紹介

 

左記展覧会用にF30号の作品を制作。

 

画題は「雅楽」蘭陵王 から取材しました。

 

蘭陵王長恭とは中国の北斉の時代に活躍した武人ですが、あまりに美しい容貌であったため、士気があがらず、おそろしい面をつけて戦った・・・という故事から雅楽にも取り入れられ、その荘厳な衣装、華麗な舞は、「一度落ちた夕日もまた昼に戻す」というほど勢いがあり美しい・・・ということから「没日環午楽」(ぼつにちかんごらく)とも呼ばれているとのことで、今回私は、恐ろしい面をあえて描きませんでした。事実、女性や子供が直面(「ひためん」面無し)で舞うこともあるということなので、

下絵作成中です。

展覧会出品用なので絵が大きいためしっかり下絵を作ります。

模造紙に鉛筆で描きます。

 

雅楽の衣装の図鑑等を参考に制作中。

 

夏場の制作で室温三十一度くらい・・・。

熱中症になりそうな中制作。

 

今回は、下絵を二枚作成。

「人物」と背景の「大太鼓」の二枚。

これを麻紙に写し取ります。

 

麻紙の本紙に模造紙に鉛筆で書いた下絵を写し取ったもの。

線描(釣勒法)で描きます。

 

 

背景の「大太鼓」の龍は「たらしこみ」という技法で墨を入れていきます。また渦巻きは濃淡をつけて筆を垂直に立ててくるくると回転させながら描きます。

装束の胞の毛の部分は乾筆(かっぴつ)という技法で描くことでフリンジの房に勢いが出ます。

 

太鼓の「ともえ」の部分は「金泥」を使用。

麻紙は画仙紙とちがって「にじみ」にくい紙なので、もっぱら濃淡は「たらしこみ」で表現します。

 

 

人物や龍の瞳を描いて、「釣勒法」で描いた線に強弱をつけるため墨を補います。

 

水墨画はけしてカラーの絵を「モノクロ写真」にしたものではないので、線の強弱、全体の画面上での墨のコントラストを何度も見ながら調節して加筆して仕上げます。

 

制作に使った道具もカメラにおさめてみました。

 

書道用の筆 大

面相筆 かな書き用の筆

金泥

墨 すずり 

 

 

展覧会出品 画集用写真

 

プロの写真屋さんにとって貰った写真はホンモノにより近く鮮明です。

 

 

額に入れてかざったところ。

 

 

2010年11月15日

作品・作品制作解説

「あとりえ泉照」杉崎泉照(杉崎しをり)