私と裁判とのかかわり

1996.12.13作成

・私と裁判とのはじまり

 私は、平成4年3月当時勤めていた会社に三宅さんと高澤さんが入社してきたことより三宅、高澤両 名と出会いました。当時私は、造園部におりましたが部内が混乱しておりました時期で三宅さんにコンピュ ーターの必要性について教えられたこと、三宅さんと今後の方針と展開についてよく話したこと、市場調査 をし、夜中までデータを整理したこと等、また仕事の仕方が並でなく、しかし着実な、地道な仕事の仕方を 教わったことを思い出します。そんななか7月20日三宅さんと高澤さんが逮捕され、仕事をいっしょにし ていた私としては、どうしようか思案し、東京地検にいるらしいことで、面会を求め、断られたことを覚え ています。その後高澤さんの裁判がはじまり、その後三宅さんの裁判が始まったことを思いだします。いっ しょに働く同僚としてどういう事件なのか見ておかねばと裁判の傍聴を始めました。

・私の過ちと裁判に対する変遷

私は、三宅さんが詐欺をするようなひとでないとは思いましたが、警察が起訴する以上どういう事件で あったのかということに関心がありました。そして高澤さんの裁判(平成4年秋〜平成5年3月)でつぎつ ぎ虚偽の自白が公表されるなかで、私は、最初「やっていないのに自白するわけはないだろう。」「取調で 供述させて認めていることは、真実であろう。」と思っていました。しかし、一方「三宅裁判では、認めて いない。」ですから「どういうことか、よく分からない。」というのが結論でした。そんな中、高澤さんは 、平成4年11月30日保釈され12月半ばになって会社に復帰しました。その時の状況は、今となって話 せますが仕事の意欲はなく、塀所恐怖症の状況で、事件に付いても肯定的な話しをしていました。そんな中 、私は、この高澤さんの裁判において情状証人(罪を認め刑を軽くしてくれと求めるための証人)として法 廷(平成5年2月)で証言をしました。今考えれば、ばかなことをしたものだと反省すると共に三宅さん、 高澤さんに、この場をおかりし、まずお詫びします。
 ただ当時は、情状証人の意味も理解しないまま拘置所より出てきたばかりの高澤さんから「証言してくれ ば助かります。」と言われるとほっておけず、高澤さんの当時の弁護士、塚越さんの言うなりの証言をした ことを記憶しています。この時の証言内容は、要約すると以下のようであったと記憶しています。  「高澤さんは、有能で勤勉な人間である。現在の会社では、立派に働いている。平和ホームズは、ワンマ ンカンパニー(三宅の)であり、つぶれたことも高澤さんには、問題がなく、高澤さんは、平和ホームズの 犠牲者である。」
(上記証言については、その後、塚越弁護士に直設お会いし、情状酌量証言撤回の主旨という文書をてわた しています。)
今、改めて考えると、当初から平和ホームズの事件に関係する法曹界方針が正に三宅首謀説であり、誰も異 論を唱えるものがいなかったようにおもえます。
そして、その後平成5年6月30日三宅さん保釈、そ の後平成5年秋に三宅さんが会社に復帰しましたが、当時は、三宅さんと高澤さんの関係は、非常に悪く 、高澤さんは、意識的にさけていたようでした。私も高澤さんとの関係がよくなく職場での実質3人の関係 修復がはかられたのは、平成6年春頃になってからだと思います。その後、いろいろ話して行く中で私は、 高澤さんがどの様な過酷な取調べを受け、虚偽の自白を強いられたか、そして、その時のショックにより警 察のマインドコントロールにかかり虚偽の自白を自分の気持ちの中までも信じきってしまうことがよく分か るようになりました。それと共に私を含め一般の人間が一度、檻の中へ入れられたら、仮に何もしていなく とも99.9%自白するであろうことを確信しております。私は、この事により三宅さんの無実を確信した ように思います。
話しは、それましたが、その後、高澤さんは正気をとりもどし、再審請求を望んでおります。平成6年12 月頃日本信販の契約書の貴社指定口座に平和ホームズの口座番号が指定されていることが三宅さん本人の発 見により明きらかとなり、その事により三宅さんの弁護人も、当初の見解を翻し無実を確信するようになり ました。そして、資金繰り会議がなっかた客観的証拠、経営委員会によって実質、経営ジャックがあった事 実証拠、等無罪証拠がつぎつぎ発見され、高澤さんも平成7年秋の証言で、資金繰り会議が会議がなかった こと、前回証言が間違っていたこと等、前回証言を撤回する勇気ある証言をしております。しかしながらそ の後平成8年、一審有罪、二審棄却という残念な判決を受けるに至っているものと私なりに解釈しておりま す。
  
私の紹介と近況/ 私の書いた上申書/ 冤罪の被告人三宅喜一郎さんを救いたい/ 弁護方針の変遷/ 上告趣意書提出に向けて弁護士事務所打合わせ/ 上告趣意書提出後の弁護士事務所打合わせ/ 三宅さんという人/ 新聞報道に対する私見/ 別冊宝島363号の和田さんの記事についての補足/
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