第三篇 腸閉塞・再発の巻

     食事療法で体力の回復をはかった
 平成12年11月19日、S病院を七週間ぶりに退院した。その時、処方された薬は、整腸剤、便を軟らかくする薬、胃酸の分泌を抑える薬、腹部の張りなどを改善する漢方薬であった。とにかく、体重が46kなので体調が優れず体力もない。退院した晩、床を敷くのに押し入れから「ふとん」を下ろす動作すら骨が折れた。床に入ると、寒くて、ふとんを余分に重ねると、今度は重い、しょうがないのでパジャマを重ね着して寝た。
 わが家は、妻が平成8年11月に腰の推間板すべり症で手術をして以来、徐々に両足の膝から下が「ひびれ」と痛みを伴い、歩行が困難になっている。今では一分と立止まっていられない症状である。私と二人暮しなので、外へ出る買い物や用足し、家の内外の掃除、夜の食事の後始末などの家事は私の分担である。
 退院の翌日、早速、外へ買い物に出かけるため、自転車に乗って走りだした。ところが、お尻に肉がないので、骨がじかにサドルに触れて、痛くて乗っていられない。しまった、こうなっては、ぶらぶら歩いていくしかない。歩くにしても、買い物を両手に提げて歩くのはきついので、リックサックを持って出ることにした。
 仕事の方は、5月半ばから二度の入退院をしているので、やりかけの仕事が溜まってしまった。新規のお客2件と、昨年5月から書き始めたビジネス専門書(生産管理)の原稿である。体調に気を付けながら、家事支援と両立させながら、なんとか進めていった。
 家庭の食事は、妻が流し台の前に置いてある椅子に腰掛けて調理してくれた。腸閉塞の経験者にとって、食事(たべもの)がなによりの薬であると同時に、再発を起こす原因にもなることが分かった。そこで、入院中の食事の食材や栄養相談などを参考にして、・・・・・・

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