第四編 小腸穿孔・腹膜炎の巻

     夜中にお腹が急に痛みだした
 平成14年6月30日、日曜日、午前3時頃、ナース・コールで駆けつけた夜勤のナースは、私の異常な痛みの様子を知るや、いつもの笑顔が消えて緊張の面差しに変わった。一旦、ナース・センターに戻り、点滴用の「痛み止め」の薬を持って戻ってきた。この間の待ち時間は、4.5分だっただろうが、痛みを堪えての待ち時間だけに、とてつもなく長く感じた。点滴の管がセットされ、10分ぐらい経っただろうか、痛みが遠のき始め、そのまま朝まで眠りについた。
 この日は主治医が休日なので、チームの若い医師から9時半に緊急の検査をする旨の通知があった。胸とお腹のレントゲン写真を撮り、イレウス管を鼻から50センチほど(胃袋の出口あたり)挿入した。この時、胃袋に溜まっていた黄色い液体(口から吐き出したものと同じ)がイレウス管に吸い上げられて、体外に放出された。この様子を見て、これは、お腹の中で余程の異変が起きているに相違ないと思った。
 この日は何事もなく過ぎた。翌7月1日、午後から次男の嫁さんが見舞いに来てくれた。今回の異変は家族たちに未だ知らせていないので、経過良好のつもりで見舞いに来た。それが異変が起きたことが分かると、急に心配し始めた。私の方は、主治医からの説明がないので、心配はしていたものの半信半疑の気持ちもあった。
  (注)  穿孔(せんこう)

     遂に四回目の手術をやることになった
 午後4時から主治医の井上先生から病状について説明があった。丁度、家族が来ていたので同席した。レントゲン写真を見ながら・・・・・

<目次に戻る><シノ研ホームページに戻る>