ファイヤースープレックス

販売元:(株)SNK
発売:1993年
対応ハード:ネオジオ



エレクトリックサンダー!!

  毒霧吹くにも連射、組み合っても連射、フォールされても連射、連射連射。
血マメががつぶれようが、コントローラーがくだけようが、16連射(死語)で10人の強豪をなぎ倒し、栄光のチャンピオンベルトをつかみ取れ!!
(A=パンチ、B=キック、C=ジャンプ、D=挑発)

炎のコマ〜!!

  内容をひとことで、要約すれば「パンチでドロップキックを落とせる」様なプロレスゲーです(^^;) 実質的なプレイ感覚は防御の出来ない2D格闘ゲー」と言ったほうが良いかもしれません。(一応奥行きはあります)
 ボタン連打で技が出るシステムなので、組み合ったら即連射しないといけないのですが、CPU相手では、ほとんど掴まれたら負けなので、一人プレイの場合は、実質的には「飛び蹴り」と「ダッシュアタック」の繰り返し作業に終始することになります。
 相手の起き上がりに「飛び蹴り」を重ね続け、とにかく組まれないように逃げ続ける・・どこがプロレスなのかさっぱり分かりませんが、そんなことを言っている暇はありません。
なんせ、掴まれたら負けですから・・・。
 また無事に距離を取れても、ただ棒立ちしていては、「ダッシュアタック」の餌食になってしまうので、迎撃のために、とにかく手足を振りまわし続けなければいけません。
 もちろん「そんなのプロレスじゃないやい!」などと言っていられません、
なんせ、掴まれたら負けですもの・・・。
 あと
難易度イージーでも、CPUはこちらの起き上がりに平気で、特殊技の百烈キック等を重ねてきますが、当然、防御操作などなくリングも狭いので、サンドバック状態は日常茶飯事だったりします・・・(^^;)
 要するに、
インベーダーキャップをかぶった出っ歯の彼ぐらいゲームが得意でない限り、かなりむずかしい内容なのではないでしょうか・・・。



それ普段着?

 さて、なんとか無事に、連射&飛び蹴りで1試合終了、一息ついて散歩している(?)と・・・・いきなりからまれて、無理やり、工場や駐車場で乱闘させられることになります。
 このゲームの場合、まともな試合が1試合終わると→乱闘面→デスマッチ面・・というように、3試合1セットのローテーションが組まれています。

 理由はよくわかりませんが、そういうゲームなので戦うしかないわけですが、この乱闘面は、まともな試合の面よりは、多少は面白い様な気もしますし、パンチででもKOできるので楽です。
 ちなみに、このムタみたいな人の毒霧は悪名高いブロッケンの毒ガスのような感覚で襲ってきますです。(肺活量すごすぎ)



まとめ

 入場シーンなどは、そこそこいい出来だと思うんですが、肝心のゲーム内容のほうは、クソゲーの基本要素「極悪な難易度、劣悪な操作性、ストレスが増大するシステム」を完璧にクリア、さらに、使いたくもないような似たようなキャラクターが目白押し・・・と、10人中9.5人は、クソゲーと言うのは間違いないような、かなり塩味のきいた仕上がりになっています。
 ゲームセンターという稼働環境のせいか、回転を良くするためにこういう出来なのかもしれませんが・・それ以前にお金をいれてくれるお客さんが、どれだけいたのか疑問です。(同じくMVSの「キング・オブ・モンスターズ」なんか、面白いんですが・・)
 同時期に開発された同じく在阪別メーカーのゲーム「マッスルボマー」と同じく、いかにもプロレスを知らずに作った開発時に全日の試合を観に行かれたそうですが・・)、そして当時流行っていた、2D格闘ゲームにこだわりすぎていた感が否めません。

 忍耐力を養いたい人や連射で体力を養いたい人、不毛な時間をすごしたい人にはお薦めの一本です〜。

98.8.25(シロネコ)