テンテン出演イベントに潜入!in台北

2023年11月11日。台湾旅行中だった私は、かの地で開催されたイベントに参加し、テンテンとリン・シャオロウを激写する幸運に恵まれた!
ここではそのイベントの様子をリポートする。


事の始まりは、2023年10月7日に、テンテンことシャドウ・リュウが、同年代の映画出演者と共に台湾で初のファンミーティングを開催した事だった。
テンテン以外の出演者は、『新・桃太郎』や『新十二生肖』で共演したリン・シャオロウ(林小樓)、トンボ、安安、チビトラ、『新十二生肖』の蛇姫役のほか、『幽幻道士』シリーズ、『来来!キョンシーズ』、『新・桃太郎』、『新十二生肖』といった当時の作品群のファミリーが多数集まる超豪華イベント!これはぜひ参加したいと思った。
しかし残念ながらこの日はどうしても外せない用事があり断念。イベントは盛況のうちに幕を閉じたという。

「参加できず残念だったな」と思いつつも、そのおよそ1ヶ月後の11月10日、私は久々に台湾旅行をすべく中正國際空港に降り立っていた。
11年ぶりの台湾。入国して空港から市街地へと向かう道中、昔と変わらぬ風景と様変わりした風景が交錯する街並みに感傷に浸っていたその時、思いも寄らぬ情報をキャッチした。
明日、テンテンとリン・シャオロウが、イベントにゲスト出演する!


イベントを告知するSNSの投稿

何たるタイミング!何たる幸運!もちろん0.1秒以内に参加を決めた。

翌11月11日の夜、私は台北市の外れにある最新トレンドスポット、臺北流行音樂中心文化館へと向かった。

この施設の一角にあるカフェがイベント会場だ。

この日行われるイベントは“ライトセーバー愛好家の集い”である。
ライトセーバーとは、映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する有名な武器で、グリップ部からレーザーのようなエネルギーが放出されて刀身となる剣の事。
主催者の馬可多(マコト)氏はライトセーバー界隈の有名人で、11月11日を「ライトセーバーの日」として浸透させるべく同好の士に集結を呼びかけたのだ。

そしてここからは後に判明した情報となるが、このライトセーバーイベントの関係者が10月に開催されたファンミーティングの主催者の1人だった。10月のイベントには馬可多氏も観客として来場しており、『新十二生肖』でのリン・シャオロウの小道具を模した“特製ライトセーバー”を本人にプレゼントするという一幕があった。またテンテンも『スター・ウォーズ』シリーズのファンであるという事など、様々な繋がりからこの日の特別ゲストとして招かれる事になったという。

イベントの開会に先立ち馬可多氏が挨拶し、「あとでゲストにリン・シャオロウが来る」と説明。リン・シャオロウは台湾人にとって『新・桃太郎』の主役、そして『新十二生肖』の龍種(ドラゴン)役などでキレキレのアクションを繰り広げていた印象が強く、現在は演技派女優として活躍している。
続いて馬可多氏が「ベイマも来る」と説明した瞬間、参加者から「おぉ〜っ!」とどよめきが起こった。
「ベイマ」とは『新十二生肖』でのテンテンの役名である。シャドウ・リュウは日本では「テンテン」だが、台湾では「ベイマ」で通る。台湾人にとって『新十二生肖』という映画の存在はとてつもなく大きい。それを私は伝聞や理論上では知っていたが、そのどよめきの中に身を置いた事で初めて実体験となった。

イベントが始まると、思い思いにライトセーバーを振り回したり、チャンバラをしたり、ライトセーバー談義に花を咲かせたり、遠方の愛好家とライブ配信で繋がったりと、ディープな時間が続く。

そしてイベント開始から1時間が経過したところで本日の特別ゲストが来場!参加者から大きな歓声が上がった。

テンテンはグローグーを抱いて、リン・シャオロウは10月にプレンゼントされた特製ライトセーバー持参。

すぐさま取り囲まれて記念写真タイム!そしてサイン攻め!やはり大人気だ。

銀のハットをかぶっているのは『新十二生肖』の蛇姫役・邵萱さん。

この日最も盛り上がったのは、リン・シャオロウによる即興の演武!長いライトセーバーを豪快にブン回す!


動画はコチラ

途中、「姐さん、しばらくぶりのアクションだね!」というテンテンからの声援を受けながら、最後にしっかりとポーズを決めた!あとでシャオロウさんに聞いたら武術は何十年も練習していないとの事。そんなブランクを感じさせない動きに観衆は大いに沸いた。

ラストはライトセーバーの花道をくぐって退場。


動画はコチラ

参加者が自然発生的に『新・桃太郎』のテーマ曲『千年神話』を歌い出し、最終的にゲストと共に大合唱となった。
こうして激アツのゲストタイムが終了!しかしライトセーバー愛好家のディープな夜はその後も続いた(笑)。

ふと見ると、そこにいるのはトンボではないか!

この日は女優陣の送り迎えをするため運転手としてこっそり来場していた。

最後にシャドウ・リュウとリン・シャオロウの2ショットを撮らせてもらった。

この2ショット、
台湾人が見ると「ベイマと桃太郎」。
日本人が見ると「2人のテンテン」。
紆余曲折あり映画が公開されたりされなかったりで、日台のファンが思い浮かべる作品や役名は違う。しかし胸アツ度はまったく同じだった!あの時代、我々がテンテン主演のキョンシー作品に熱狂したのと時をほぼ同じくして、海の向こうでは異なる作品に、しかし我々と同じように彼女らに熱狂した世界線が存在していた。このイベントでは、そんなパラレルワールドに少しだけ触れられた気がする。

『幽幻道士4』でテンテン役がリン・シャオロウに変更された時、少なくない視聴者が失望した事だろう。もちろん私もその1人だ。
しかし35年の時を経て、すっかり身長差が逆転した2人が並び立った時、今年56歳のリン・シャオロウがあの頃と同じ流麗なアクションを披露した時、シャドウ・リュウがエールを贈りながらそれを見守っていた時、すべてがかけがえのない思い出に昇華された。
まさに万感胸に迫る一夜だった。

(2023.11.20)