合衆国では 11月の第4木曜日は Thanksgiving(感謝祭)の祝日です。
Thanksgiving は 17世紀にメイフラワー号に乗ってアメリカ大陸に渡ってきたピューリタン(清教徒)たちが 新開地での新しい生活が どうにか軌道に乗ったことに対して感謝したことに由来します。
今でも家族が一同に会し 七面鳥の丸焼きがメインの食卓に集まります。
Thanksgiving は 現在の合衆国において ホリデー・シーズンの幕開けをも意味します。
ニューヨークのデパート メーシーズのパレードに代表されるような催しが各地で行われ 年末商戦のスタートが切られます。
Thanksgiving 明けの翌金曜日は 一年で一番のショッピング・デーと云われています。
この日から約1ヶ月ほど 各ショッピング・センターは賑わいを見せ街も華やぎ道行く人たちも
どことなくホンワカとホリデー精神に溢れています。皆の挨拶も 普段の「今日は」から ホリデーを意識したものに変わります。
さてここで気をつけなければならないのは 何と挨拶をするかと云うことです。
「メリー・クリスマス」だけでは ありません!好ましいのは“Happy Holidays!”です。
理由は「移民の国」合衆国には あらゆる人種はもちろんのこと、宗教的背景の異なる人たちも共存しているからです。
もともと建国の折には キリスト教プロテスタントが主流だったのですが
移民の流入が相次ぐにつれ 同じキリスト教でもカトリック教徒や
さらにはユダヤ教徒たちも どんどん増えて行きました。
クリスマスはキリスト教徒たちの祝日と云うことは 周知の事実です。
そして厳密に云えば ユダヤ教徒たちはクリスマスを祝いません。
それどころか 実は12月にユダヤ教の Hanukkah(ハヌカ)と云う祝日があります。
ユダヤ暦によって 毎年ハヌカは前後しますが 大抵クリスマスと同じ頃に祝うようです。
そこで「平等」の意識の根強い合衆国では“Merry Christmas!” でも“Happy Hannukah!”でもなく
“Happy Holidays!”が好んで使われるようになりました。これなら 相手がキリスト教徒でも ユダヤ教徒でも 失礼にあたりません。
またクリスマス・カードを交換する風習がありますが カードの文句も 特定の宗教を意識したものではなく
“Seasons Greetings” (「季節のご挨拶」)と記された物が 一番ポピュラーです。
ホリデー用の切手も販売されますが こちらも毎年2種類発行すると云う気の遣いようです。
一つは「イエズスさまとマリアさま」(‘religious’stamp)で
もう一つは季節のモチーフ(‘non-religious’stamp)が描かれています。
そして日本の「よいお年を!」にあたるのが 実は“Happy New Year!”で
この挨拶はクリスマス以降 大晦日まで交わされます。
それでは・・・Happy Holidays!