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「植物随想録」

 このページでは、お茶でも飲みながら、A.Sさんの植物随想録を読んでリラックスしていただきましょう。

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ひまわり

   強い日差しをいっぱい浴びて、夏休みの子供と一緒に太陽の季節を精一杯楽しんでいる花はひまわりである。漢名で向日葵と書くが、文字通りつぼみの時から太陽を追いかけて首を回している。まさに太陽そのもののような大きく黄色い花が開ききると、もう十分だという風に回転をやめ、円盤状にきっちり並んだ痩果を太らせ始める。

 もう田舎でしか見ることはないが、背丈の大きいものは3メートル以上にもなり、子供の腕くらいもある太い茎は、この植物が春に芽を出したばかりの一年草であることを忘れさせる。ほんの数ヶ月でこんなに大きくなるということは、地中から並外れた量の養分を吸い上げているわけで、栽培後の土地は貧栄養となる。中国南部から東南アジアにかけての焼畑では、最後にひまわりを栽培して次の土地に移るという。

 肥沃な土壌から吸い上げた養分のほとんどは種子に姿を変え、それを絞って生産されるひまわり油は、食用としても工業用としても重要である。生産地はロシアを筆頭に、トルコや東欧諸国、アルゼンチン、米国、中国と拾い地域に及ぶ。日本でも近年は休耕田に大規模に栽培するケースが増え、これは実用よりも観光用として決行人気を集めているようだ。

 イタリアの映画「ひまわり」では、兵隊にとられたまま帰って来ない夫を探して、ソフィア・ローレン扮する若妻がはるばるとロシアまで行き、そこで目にした果てしないひまわり畑に圧倒されるシーンがある。たった1本でも人を圧倒する力があるのに、それが見渡す限りとなると、それはもう、ものすごいとしか言いようのないものだろう。  

 A.Sさん
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