Multiculturalpedia
異なる文化を楽しみながら学ぶ事典

「世界のタコとイカの区別」

 タコとイカについての見方は世界でさまざまです。

 日本でのように好んで食べる人も多くいますが、宗教上食べることを禁止されたり、タコがdevil fishと呼ばれることからもわかるように大変気味悪く思っている人々も少なくありません。

 タコとイカの種類を細かく分けている地域もあれば、タコとイカの区別さえしない、関心のない地域もあるようです。

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オランダ1

   こちらの「タペストリー」の内容に共感しての投稿です。

> 海に黒い大きな生き物がいる。それに関心を示さず名前を付けなかった人々は
> イルカも鯨もみんな「海の黒い大きな生き物」としか見えなかった。
> 大きいものを鯨、小さい方をイルカと名付けた民族は鯨とイルカが
> 見えるようになった。そんな話だった。「モノ」はそこにあるだけでは
> 人には見えない。名前が生き物を創造するのだ。
> 関心の持ちどころは民族によっても違うし、人によっても違う。
> 普通の人にとってはメタセコイアとラクウショウを見てもどちらも
> 同じ木にしか見えないが、樹木が
> 好きな人にとっては全然別の木に映るものだ。猫が好きな人には
> 同じ三毛猫も一匹いっぴき顔が違って見えるだろう。

 これに当てはまる体験がありました。イカとタコの区別です。オランダではその区別が無くどちらも「inktvis(インクトフィス=インク(を吐く)魚)」と呼びます。
 タコは普通の魚屋さんにはあまり置いていません。お惣菜として売られているシーフードサラダの中にイイダコのような小さなタコが入っているのを見かけるくらいです。港の近くの飲食業への卸しも兼ねたような大きな魚屋さんに行けば時々はありますが、買い手が少ないからか残っては困るとばかりに一匹丸々でしか売ってくれないので不便です。
 このようにタコにはあまり関心が無さそうなので、姿が似ているイカと区別しないのももっともだなぁと実感しました。

 インターネットでちょっと検索したところ、いくつかのHPからドイツとタイにもそういう区別が無いらしいということがわかりました。ついでに物知りページのようなところではイカとタコの区別は足の数ではなく吸盤の形でする、ということもわかって目からウロコでした。
イカとタコの区別が無い国は他にもあるのでしょうか?気になっています。



 2001年12月2日(日) みやさん
    みやさん、Multiculturalpediaの制作に加わっていただきありがとうございました。

 「タペストリー」の長い、読みにくい、だらだらと永遠に続くような文章を読んでくださってありがとうございます。タペストリーというのは『夏の砦』(辻邦夫)のタピスリからとったものです。いつかこのことについて詳しく触れたいと思っています。

 氷や雪とともに暮らしている人々にはそれを形容する語彙が多く、魚が身近な人々には成長とともに同じ魚が名前まで何度も変えていく、牛や馬とともに暮らしている人々にはさまざまな鳴き声、雄雌の呼び方、成長ごとの呼び方があり、食用にする物の部位の名称も調理法もさまざまにあることは、他の文化圏に属する人から見ると大きな驚きであっても、多文化の視点に立てば、生活に応じて見方が変わることはとても自然なことで、不思議は不思議でもなんでもないことなんですね。

 投じられた石から小さな、小さな波紋が起こりました。これから世界のたくさんの人々にみやさんの投じた石による小さな波紋が伝わっていくことを願います。その波紋はやがて大きな、大きな波紋、共感となり、世界の人々が互いを理解するのに役立っていってほしいと思います。

 「タペストリー」、「日本の子ども達へ」、「オープニングページのメッセージ」はぜひいつかみなさんに読んでいただきたいと願っています。

 Multiculturalpediaは情報を提供してくださるあなたが制作者です。スタッフはみなさんの善意がうまく生かされるようにコーディネイトする以上の役割を持っていません。名もない、どこにもいる人々が力を合わせてつくっていくことに意義があると思っています。Multiculturalpediaは世界の人々がつくっている多文化理解事典でありつづけたいと思います。いつの時代にも立場の違いによって不和やいさかい、憎悪が起こっています。嫁と姑、部長と社員、敵対する国の人々同士、・・・争いの種はいつも尽きません。互いが今自分がいる位置、役職、役どころは演劇やドラマのようにたまたま割り当てられたものであり、互いの立場に身を置いて見たり、考えたりすれば、解決とまではいけなくてもずいぶん状況は変わってくるように思います。リストラする側とされる側の当事者だけが相手の立場に身を置くだけでは十分ではありません、その周りの人達、社会も変わらなければ何も変えられません。『夏の砦』は長い、長い道のりの果て、年月を経る過程で、「ほんとう」のタピスリに出会います。Multiculturalpediaは長い、長い道程を同じに世界の人々と歩んでいきたいと思います。

 普通、人は自分の見方、見え方をもとに物事を今までの経験から判断、考えています。「イカとタコの区別」というトピックは私たちスタッフにとってとても大きな示唆を与えてくれたように思います。

 「イカとタコの区別」についてのご感想(一言でも)、情報など何でも、ひろばに寄せていただければありがたく存じます。

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