Multiculturalpedia
異なる文化を楽しみながら学ぶ事典

「世界の結婚式」

 生まれてから人はさまざまなイベントを経験する。その中でも大きなイベントは「結婚」だろう。今まで一つの道を歩いてきた人が、違う道を歩いてきた人と出会い、互いに同じ道を歩いていく節目となる儀式はどの文化圏でも大切なものとみなされてきたのではないだろうか。世界の「結婚」にはさまざまな形態がある。スウェーデンのように、社会的な不利益が解消されて、「法律的な結婚」よりも「事実上の結婚」が増えてきているところもある。世界の結婚・結婚式を見ると、人にとって「結婚って何?」が見えてくるかもしれない。

 さまざまな文化圏の結婚式をお寄せいただければありがたく思います。

 『日本の結婚式』といっても千差万別でしょう。それと同じく『***の結婚式』といってもその文化圏ではみんながそうするわけではないかもしれません。そう思ってお読みいただきたいと思います。

結婚式 マレーシア1

  Hosoe Masanoriさんから以下のようにマレーシアの結婚式について教えていただきました。

   私は,仕事の関係上マレーシアに友人が多くて,その友人の結婚式に、招待されたことがありました。そのときの様子をお話します。

 マレーシアでは結婚式を2回行います。1回目は新婦の家で,2回目は新郎の家で行います。
 まず、新郎新婦ともそれぞれの家でおめかしをして、そして新婦の親戚の家に、新郎新婦やその兄弟や、親戚,友人らが集まり,そこから新婦の向かいます。
先頭には,数人の男の人がコンパンといった、タンブリンを大きくしたような楽器を鳴らし,その後ろに新郎新婦、その後ろを兄弟や親戚、友人らが列を作ります。
マレーシアの家は、8人兄弟といった大家族で,その列はすごいものです。
新婦の家に着くと、庭に椅子が2つ並べてあって,その椅子に新郎新婦が座り、その前を1人の男の人が,中国の太極拳みたいなパフォーマンスを行います。
 私もこのことは、良くわかりませんが,日本で言う御払いみたいなものでしょう。
 次に、家の中に入り、プラミンといったすばらしい椅子に新郎新婦が、座ります。そして、1人ずつ二人の前に出ていって、二人の手に種をかけます。(何の種かはわかりません)
 そのひきかえに、卵をもらいます。(子宝に恵まれますようにといった意味で)
 次に外に出て食事をします。様々なマレーシア料理が並べられましたが、私には、とても辛くてたべれませんでした。
 食事の時間は、20分程度といった、極めて短く、日本の披露宴みたいな派手なダンスとかもありません。 以上がマレーシアの結婚式です。全体で2時間程度のシンプルな結婚式ではありましたが、私には良い経験ができて良かったと思います。

また、ほかの機会でもマレーシアに行きたいです。

   Multi-Cultural-Pedia(異なる文化を楽しみながら学ぶ事典)の制作に協力していただいたことを感謝いたします。

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ベラルーシ(伝統的な結婚式の場合)1

  (結婚式・伝統的な結婚式の場合)

これは伝統的なベラルーシの結婚式です。今は簡素化されてここまで、凝ったことはしません。明日は現代の結婚式について説明します。

まず、ベラルーシの結婚式は、女の子が5歳ぐらいになったときから、準備が始まります。ベラルーシの民族衣装は亜麻という植物の繊維から作られた白っぽい色の服ですが、それを男性は腰のあたりでベルトで縛り、固定しています。そのベルトに手編みで作られており、細かい美しい模様が入っています。

花嫁は結婚式のときに花婿側の家族や親戚のうち男性全員(父、祖父、叔父、兄弟など)に、そのベルトを自分で作ってあげないといけません。そのベルトは作るのが難しいので、5歳ぐらいになると、それを編む練習を始めます。そしてお嫁に行くまでに、ちゃんと編めるようになるようにマスターします。プロポーズされる前にすでに、何本かできあがっていないと、だめだそうです。

未婚の男女は同じ村に住んでいても、あまり、しゃべったり、デートしないほうがいいとされました。未婚女性の髪型は後ろに三つ編みを一本たらしたもので、それで、見分けがついたそうです。結婚するとショールをかぶり、髪の毛を見せないようにしました。

農村では農繁期は忙しいので、結婚は禁止。挙式は冬の間だけ、許されました。

さて、結婚式のときは、まず花婿が花嫁の家に迎えに行きます。花嫁の親戚も集合します。それから、長もちのような服を入れる木箱に花嫁が入り、花婿はそれを抱えるかひきずるかして、運ばないと「力持ちではない男」と思われ、花嫁側の親戚にあざけり笑われます。(男性のほうにも難問が・・・。)(^^;)

それから花嫁と親戚は花婿の家に行きます。そこで、花婿の両親は丸くて大きい黒パンを亜麻のタオルにのせ、さらに、おちょこのような入れ物に塩を入れたのをパンの上にのせて、花嫁を迎えます。これは歓迎の挨拶です。花嫁と花婿はパンをちぎって、塩をつけて食べ、感謝の気持ちを表します。

その後、1週間村中の人が集まり、披露宴(食べる、飲む、歌う、踊る)が続きます。

これは農村の場合ですが、貴族は教会にまず行って、結婚式をし、それから披露宴をしていたようです。

ウクライナでは、花婿側の家族や親戚がまず、花嫁の家に行き、花嫁の両親がパンと塩で迎え、披露宴をして、1泊し、翌日は、みんな花婿の家に移動して1週間披露宴をするそうです。

これがロシアでは逆で、まず花婿の家で第1日め、その後花嫁の家で2回目、第3回目以降はまた花婿の家・・・で披露宴をしていたそうです。

とにかく共通しているのは、何日も披露宴をすることです。結婚は冬だけゆるされており、農家は仕事がない暇なときなので、こうやって楽しく厳しい冬を過そうという知恵なのでしょう。しかし、冬しか結婚を許していない、ということはちょっと大きい村だと「結婚ラッシュ」になってしまい、1週間、誰それと誰それの結婚式が続いたあと、すぐ、また別の2人の結婚式・・・で、胃袋が休む暇がなかったかも。それに冬はお正月もクリスマスもあるので、案外、ベラルーシ(とロシア、ウクライナ)の人々は寒ーい冬を陽気に過していたのではないでしょうか?

それでは、また明日!

 2000年7月7日(金) 「ベラルーシの部屋」のTさん
   ありがとうございました。もう最高におもしろかったです。「明日」も楽しみにしています。

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ベラルーシ2

  (結婚式・現代版)

現在の結婚式はだいぶ伝統的な結婚式と違います。日本と同じように花嫁はウエディングドレスを着ます。花婿は背広を着ます。

したがってベルトを作る必要もありません。また、冬でなくても一年中好きな時に結婚できます。

順番に書くと、まず花婿が自分の親戚を連れて花嫁の家へ迎えに行きます。花嫁側の親戚や友達は花婿がすぐ花嫁に会えないように妨害します。例えば花嫁が支度をして待っている部屋のドアに内側から鍵をかけ、ドアの外側にいろんな人(と言ってもみんな女性)の口紅でキスマークをつけた紙を貼ります。その中に花嫁がつけたキスマークも一つあるのですが、それがどれなのか当てないと、花婿はドアを開けてもらえません。

こういったゲームを花嫁側がいろいろ考案して、なかなか会わせないようにします。「あなたの花嫁さんはなかなか手に入れられないような女性ですよ。結婚したら大切にしてね。」ということらしいです。

さて、花嫁になんとか会えたら、今度は車に分乗して結婚登録所へ行きます。車には風船やお人形をつけて飾ります。もし、女の子がほしかったら、女の子のお人形、男の子がほしかったらクマの人形をつけます。

結婚登録所についたら、誓いの言葉を言い、書類に署名します。これが日本の婚姻届に当たります。このとき仲人さんの署名も必要です。(日本の仲人とちがって、仲人の2人が他人同士でもかまいませんし、18歳以上なら、未婚の人でもOKです。)

そして指輪の交換。(ちなみに、ベラルーシ、ロシア、ウクライナでは既婚者は右手の薬指に指輪をはめます。)

そして、招待されたお客さんは花婿や花嫁に花束をプレゼントしますが、その時ほっぺにキスをします。(男同士でもする! 花婿に花婿の父や花嫁の父もキスをする! これは伝統的な結婚式でもします。)

それから、みんなで記念撮影をし、シャンパンを飲みます。

そして戦争で亡くなった兵士たちのための記念碑が、ベラルーシにはいたるところにあるのですが、そこへ行って花婿と花嫁は花束を供えます。若くして戦死した兵士たちに代わり、私たちが子孫を増やし、祖国を守ります、という意味だそうです。

それから、披露宴(食べる、飲む、歌う、踊る)をします。ホームパーティーでする場合もありますが、レストランなどを借り切ってすることが多いです。

まず「白いダンス」というダンスをします。これは花婿と花嫁がチークダンスをするのを、みんなで輪になってその周りをぐるぐる回るというものです。

他にも、披露宴でいろいろゲームをします。よくするのは針ねずみゲームです。りんごを半分に切って、切り口を下にしてお皿にふせます。それにたくさんの爪楊枝をさして、針ねずみに見立てます。その中で一本だけ「当たり」がまじっています。花婿は一本爪楊枝を抜いて、「はずれ」だったら、「かわいいOO」というように形容詞を花嫁の名前にくっつけて言います。そして次の楊枝を抜きます。はずれたら、また「きれいなOO」というように花嫁をほめます。一回使った形容詞は二度と使ってはいけません。

「やさしいOO」「すてきなOO」「しっかりもののOO」・・・というふうに当たりが出るまで、言わなければいけません。(まあ、10本ぐらいまでなら、形容詞は出てくるにしても、それ以上になるとだんだんネタ切れになって困る花婿も・・・。)

まあ、こういうゲームをして楽しみます。

さすがに現在は1週間も披露宴はしませんが、それでも、2日間ぐらいするのは当然だそうです。

それからパンと塩で両親が花婿や花嫁を迎えるのは今も残っている風習です。あと、これも伝統的なもので、「お酒が苦いぞ」コールというものをします。これは何かというと、乾杯した後、お酒を飲んだお客さんたちが「この酒は苦いぞ。」と(おいしいお酒でも)わざと「苦い」と騒ぎます。これは「苦いから、お酒の味をお二人さんのキスで甘くしてくれ。」と花婿と花嫁がキスをするのを暗にリクエストするものです。

とにかく「苦いぞ」コールが始まると、花婿と花嫁は立ち上がり、苦いぞコールの声がやむまでぶちゅーとキスをし続けないといけません。(^_^;)

それから、ベラルーシの結婚式で日本とちがうことは・・・。両親は自分の子どもに「おめでとう」と祝福の言葉を述べます。

あと、日本と同じで親戚に不幸があった場合は喪中となり、一年間結婚することはできません。

大体こんな感じですね。ベラルーシの結婚式。

 2000年7月8日(土) 「ベラルーシの部屋」のTさん
    ありがとうございました。結婚式のエピソード、とびっきりおもしろかった。

 Tさんは「マサーカのロシア一人旅」に続く、ベラルーシについての本を絶対に書かなくてはいけないなと思いました。さばさんのエッセイや思いも一緒に本の形にぜひまとめてください。

 Multiculturalpediaを紹介してくださったり、リンクしてくださったりした出版関係の方々、ぜひ考えてみてください。
そしてそのエッセイはぜひMulticulturalpediaでも紹介させてください。著作権の関係でムリって、言われそうだけどお願いします。

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ルーマニアの結婚式1

 ルーマニアでは市役所に行って、そこで書類(婚姻届)にサインをして終わりです。でもそのあとにレストランとか、ホテルに行ってから一日中踊ります。だから新婦さんはじめ、みんなすごい盛り上がりで、特に大変なのが、歌を歌う人たちです。バンドの人を雇って、そのルーマニア音楽に乗って踊るのです。でも本当に楽しいです。

 2002年7月30日(火) Lisaさん
 Lisaさん、Multiculturalpediaの制作に携わっていただきありがとうございます。

世界中の方々とこの事典をつくっていくことをいつも幸せに感じています。

ルーマニアの結婚式、楽しそうな光景が目に浮かぶような気がします。

どうもありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いします。

「世界の結婚式(披露宴)」、これからさらに充実させていきたいと願います。そして、そしてどの文化圏もバリエーションがあるのが自然でしょうからそれも記述して行きたいと思います。世界中の皆さんと1ページ、1ページこつこつと一緒につくっていきたいと願います。
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イギリスの結婚式1

 イギリスの方にイギリスの結婚式(披露宴)の話を聞きました。

世界の結婚式 イギリス1
イギリスでもどこでも他のスタイルがあって不思議ではありませんから必ずこの事典ではナンバーをつけて紹介しています。

披露宴の席次は日本では新郎新婦に向かって右が新婦側の人々、左が新郎側の人々で、新郎新婦に近い側から主賓(会社の上司や恩師など)、目上の人々、同僚・友人、親戚・家族の順に座ることが多いのではないかと思います。(日本1)

イギリスでは多くの場合、彼の話では、新郎新婦に近い側から身内(家族)・親戚、友人・同僚、目上の人々・主賓(会社の上司など)と席につくそうです。

そして、新郎新婦の席は、日本では、

向かって左から 媒酌人 新郎 新婦 媒酌人(夫人)
ということが多いのではないかと思いますが(日本1)、

イギリスでは彼の話では向かって左から以下のように座るそうです。(イギリス1)

Best Man 新婦の父 新郎の母 新郎 新婦 新郎の父 新郎の母 
(新郎の親友などに当たる人) 

新郎、新婦の両親も幾久しく仲良くなっていけるように、という願いがこもった席次だそうです。日本のようにお色直しをする習慣はないそうです。

ちなみに彼は日本の方と結婚なさって、その披露宴の席次は新郎側(彼側)はイギリススタイルで、新婦側は日本式でなさったそうです。これも知恵ですね。



 2002年7月31日(水) 
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「スウェーデンの結婚式を祝う行事」1

 スウェーデンでは結婚式が決まると、その前に男性だけのパーティ(svensexa スヴェンセクサ)、女性だけのパーティ(mohippa モーヒッパ)が行われる慣わしがあります。ここでは男性のパーティについて話しましょう。

 結婚式の日取りが決まると、新郎の兄弟や親友が中心になっていつ何をするか相談し、メンバーとして招待客の中から15人ぐらいに声をかけます。そして挙式の1ヶ月前から前日までの週末にそのパーティを行いますが、いつ決行されるのかは新郎には知らされていません。

 突然メンバーが現れて新郎は“誘拐”され、いろいろな目に合わされます。この間のパーティでは、女性のレスリングのヨーロッパチャンピオンと試合(?)をさせたのですが、彼は6秒でノックアウトされてしまいました。それからグラウンドを借りて、ペイントボールをしました。
 その他にもバンジージャンプをさせたり、歌を歌ってそれをレコーディングし結婚式に流したりということをする人もいます。そういうアトラクションは日中行われ、その後夕食会が開かれます。そしてどの場合も新郎を酔っ払わせて幕となります。

 そのように一日中バカ騒ぎをすることによりメンバーは親しくなり、結婚式当日のパーティがいっそう楽しくなるのです。

 ヨアキム・ニルソンさん
   「一日中バカ騒ぎをすることによりメンバーは親しくなり、結婚式当日のパーティがいっそう楽しくなるのです」、いいですね、こうゆうのって。でも、新郎はたまったものじゃないかもしれませんね。まっ、幸せになるんだから、いいかもしれませんね。

 Multiculturalpedia(多文化理解事典)を読んで、記事・エピソードがおもしろかった、楽しかった、と思われたら、「どこそこのページの何がよかった」と一言でもけっこうですから、この「ひろば」にぜひ書きこんでください。情報を提供してくださった方はきっと喜ばれると思います。

また、読まれたみなさんのその反響でこの「異なる文化を楽しみながら学ぶ事典」は発展の方向が決まって行くと思います。この事典を作っていくのは一人ひとりの方の声です。
どうぞよろしくお願いします。
  
 「世界の結婚式」についてのご感想、情報など何でも、ひろばに寄せていただければありがたく存じます。

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