24Gプリント基板第二段開発中


24GHz基板

すでに第一号の24GHzトランスバータを開発して早くも5年以上たって、昨年より第二段のパターンを作製しエッチングをすすめています。ところが24GHzの基板はこまかい作業が多く、今までのエッチング業者さんではなかなか上手に対応できないことが分かってきました。6月ごろからもう半年以上経ちますが、フィルターのギャップがくっついてしまったり、1/4λのカップリングアームが消えてしまったりしています。またスルーホールを実装させるためにする銅めっきのため基板厚が増加してしまい、ちょっとエッチングを正しく行うことが難しくなっています。

現在新しい業者を探している段階で、手元にはエッチング済みの基板の在庫が底を突いてもうだいぶたっており、トランスバータを希望される皆さんにご迷惑をおかけしています。CADで作成された原寸大のフォトマスクは手元にありますので、何とかはやく業者選定を済ませたいと思っています。


改良点

今回の第二段にあたり、いくつかの改良を加えています。

  1. RFアンプを2段から3段へ変更
  2. カップリングをすべて1/4λに変更

最初の項目は設計された性能をより出しやすくするためのものです。昨今のデバイス技術の進歩により、2段アンプでも十分な性能が出せるのですが、製作者の腕の違いを考慮し、ちょっとくらい"下手"でも20dBくらいのゲインは出せるようにと思い3段にしています。一号機は送受信とも3段アンプで組んでいましたが、これは当時FHX06程度のデバイスしかなくて仕方なく設定したものです。頒布用第一弾の基板はその後のデバイスの改良で最初から2段アンプでデザインしていましたが、ここに来てまた元のデザインに戻ったことになります。

二番目の項目は、入手が難しい単板コンデンサーの使用をやめようと思ったからです。最初の2段アンプが単板コンデンサーにより、かなり優秀な成績が出たため、もうれっきゃないと思ってデザインしてしまったのですが、その後アメリカでもなかなか容易に入手できないことが分かりました。さらに1/4λカップリングのテストを繰り返した結果、もうこれが"安くて高性能"なカップリングであることがはっきりしたため、採用に踏み切りました。事実最初からエッチングされているため"ただ"のコンデンサーです。不要な低域でのゲインもカットでき一石四鳥くらいの効果があります。

これらの改良は昨年の春にさかのぼります。古い3段LNAをFHX06からNE32984D/NE32684Aに更新し同時にカップリングをごく細いエナメル線(455KHzのIFTをほどいたもの)による1/4λカップリングに置き換えることで、なんと10dB以上の性能向上がみられたことから取り組んだ物です。(RSGB Microwave News Letter/NTMS newsletter/西新潟クラブ報に既報) 古いLNAではゲインが19dBだったものが、4個所のカップリングを変更しただけで3.5dBもの利得向上を得、同時にデバイス変更で10dBもの利得を上げることができました。無調整でも22.4GHzで33dBの利得を記録し、24GHzでも24dBの利得がありました。デバイス交換前は22GHzで23dB、24GHzでは0dBの利得しか得られていませんでしたから、ここ5―6年のデバイスの性能向上には目を見張るものがあります。最終的には各デバイスの前後一個所のスタブ調整で24GHzで34dBに達する利得とNF2dBを得られました。

こういったことを踏まえ、利得があったほうが好まれるというアマチュア的嗜好にあわせ、3段アンプとして再登場させることにしました。HB9MINも3段のLNAを発表していますし、最近ではDB6NTもHEMTを使った3段アンプを発表しています。やっぱり2段より3段の方が受けが良いのでしょうか?


発表時期

はっきり"いつ"と言うのはなかなか難しいのですが、できるだけ早く完成したいと思います。難点はエッチングのほかにもあります。基板価格の高騰です。以前は定尺(45cmx90cm)で一枚33、000円程度だったものが、今は45、000円にまで跳ね上がっています。しかも2枚が最低受注単位ということなので資金調達もあってなかなか大変です。

海外からも10セット以上注文が来ているため何とか早く仕上げたいと思います。大体3段アンプ2枚(LNA、HPA共通)とT/Rモジュール、LOの2逓倍器で4Kから5K程度を目標にしています。DB6NTへ頼むより安くなるのは確実です!

第一弾の基板の写真です