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ライトプレーンを飛ばそう
2001年04月21日

さて・・・・上手く作れたでしょうか、
このページでは飛ばすための下準備と壊さずに上手く調整するための手順を紹介して行きます。
使用するゴムはTAN_IIの1/8"巾と言うアメリカ製のコンテストラバーです。
日本国内ではKOTOBUKI模型で入手出来ます。 4条(2ループ)程度で使うのが良いでしょう。


尾翼ポップアップ デサマ
火縄詳細 なくさないためにもデサマ装置を付けましょう。
デサマ装置は火縄で輪ゴムを焼き切る事で水平尾翼をポップアップさせて飛行機を降下させます。
水平尾翼にφ0.8mmの鋼線で作ったフックを取り付け輪ゴムを掛けます。
フロント側は7号の輪ゴム1本掛けでフロント固定とポップアップの動力を兼ねます。
リヤは細長い風船を輪切りにした物を使い、リヤ固定とデサマヒューズの働きをします。
ポップアップ角度は40度前後に調節します。
角度の固定はリヤフックにφ0.2mmピアノ線の両端をコイル状にして差し込み電線の被覆材で抜け止めにします。 角度が小さいと宙返りに入り、大きすぎるとスパイラルで落ちてきますので丁度良い角度に調節して下さい。

S菅 次にゴムの量を決めます。
使用するゴムはTAN_IIの1/8"を4グラム程度で、4条(2ループ)にして使います。
先ずはゴムにリューブリカント(潤滑剤)を塗ります。
シリコンオイル又はグリセリンが良いでしょう。粘度は水飴程度(6000CS)。
ラジコンカーのダンパーに使うシリコンオイルでも十分使えます。
充分に塗り込んだらループにして先端を縛ります。解けないように瞬間を一滴たらして縛ります。
機体に装着する前にたるみ防止のためヨリをかけます。
2条(1ループ)の状態で右回転でネジリ、二つ折りにすると自然にヨリがかかり装着したときたるみにくくなります。
ゴムの後ろ端部にはワインダーを使えるようにS菅を付けます。
S菅はφ1.2mm程度硬めのアルミ線で作り、クロスする方向に注意して8の字を書くように曲げます。

次に重心位置を合わせます。
重心は出来るだけ図面どおりに合わせて下さい。
私の場合はプロペラが軽く出来すぎてコメタルにおもりを付ける事になり、
どうせおもりを付けるならと言うことでスキットをφ1.2mmの鋼線で作って付けました。
これで2.5g増量に……。
左の写真はコメタルを糸でしっかり固定してありますが、
調整中は胴体上部に虫ピンを打ち込み輪ゴムを巻き付けて、
コメタルの前後を瞬間で点付けして仮止めしスラスト調整が出来るようにしておきます。
調整が済んだら糸でしっかり巻いて固定します。
プロペラスラスト角の目安は、ダウン・サイド共に1.5〜2度程度です。

ゴム巻きの準備をします。
機体を固定するフォルダーを作ります。
私は、写真左の様な針金を曲げて作った物をプロペラハブ先端のリングに引っかけ、
靴の爪先で押さえています。地面にアンカーを打って固定すればもっと良いでしょう。

ワインダーは釣りに使うスピニングリールを改造して作ります。(写真右)
シャフトとギヤを直結してブレーキを取り外しマウント部を切り落として
シャフト先端にフックを取り付ければ出来上がりです。

火縄はφ3mm程度の木綿の荷ひもに硝石を含浸させて作ります。
硝石は薬局等で入手出来ますが証明書と印鑑が必要な場合もあります。
作り方は硝石をいったん沸騰させた水に溶き、ひもを浸け充分にしみ込ませてから平らな所で乾燥させます。
出来上がった火縄を燃やしてみてパチパチ燃えたり早すぎる場合は水洗いして再度乾燥させます。
何度かやって硝石を溶く水の濃さやしみ込ませ具合を調節してみてください。

コメタル廻り
ワインダーとハンガー
ゴムのブレークインをします。ゴム巻きはワインダーのギヤー比を良く確認して巻きすぎないようにします。
ゴムを充分に引き延ばし(手応えが硬くなるまで、約5倍〜6倍)この状態で150回程度巻き、ゆっくりと巻き戻します。
これを1・2回くり返すとトルクが安定して扱いやすい状態になります。ゴムは直射日光を避け、冷暗所に保管しましょう。

準備が出来たら調整開始!
新作の調整は出来るだけ風のない穏やかな日を選びましょう。
先ずは手投げ滑空でグライドテストをします。(滑空旋回の半径は約10Mで左旋回です)
風上に向かって水平に軽く投げ出します。わずかにピッチングしながら左旋回に入れば合格です。
水平尾翼後縁下のカイモノを調節したり垂直をねじったりして調整して下さい。

上昇の調整はイメージしているパターンの後半から行います。
デサマを1分以内にセットし、必ず有功にして行って下さい。
先ずは60回程度巻いて風上に向かい水平に軽く押し出す様にスタートさせて下さい。
右旋回でわずかに上昇して行き、プロペラストップで軽くピッチングしながら左旋回に入れば合格です。
コメタルのサイドスラストをわずかに調節して合わせて下さい。
この段階で滑空も出来るだけ正確に調整しておきましょう。主・尾翼の取り付け角差が変わると上昇にも影響します。

上手く行ったら次は120回程度巻き込んでわずかに上向きでスタートさせます。
半径約5M程度でスルスルと上昇して行けば合格です。
旋回せずにまっすぐ行ってしまったり左右に突っ込んでしまう場合はサイドスラストが合っていない可能性があります。
また、急激な頭上げをおこし失速したり頭を上げずに突っ込み気味になって、ゴムが弱くなってから上昇し始める場合は
ダウンスラストが合っていない事が考えられます。コメタルの取り付けを調節して素直に上昇する角度を探しましょう。

ここまで来たらあとは少しずつ巻き数を上げていきながら微調整を行います。次は240回巻きぐらいかな……。
巻き数を増やすとプロペラスラスト調整が微妙になります。どうしても上手く行かない場合はもう一度少ない巻き数からやり直してみましょう。
さらに300,350,400....と巻き数を増やして行きます。機体が左右にふらつき始めたらプロペラのトルクに負けている状態、ダウンスラスト不足です。
巻き数を増やすと同時にスタート角度も上向きにして行きます。最終的には60〜70度上向きでスタート時直線で後半右旋回するのが理想です。

ここでちょっと、上手なゴム巻きの手順。
切らずに巻き数を稼ぐには、出来るだけ巻いている最中にゴム同士がこすれ合わないようにすることです。
そのためには最初に出来るだけ引き延ばしてから巻き始めます。
通常、競技用ゴムは元の長さの5倍から8倍程度伸びるから、ここまで伸ばして手応えが硬くなったら
この状態で予定巻き数の六割程度巻いて、残りの四割は長さを徐々に詰めながら巻いて行き巻き終わりで丁度フック間隔になるようにします。

スラスト調整が終わったらコメタルを瞬間で固定し、糸で巻き塗装してずれないようにします。
以後上昇パターンの微妙な調整は水平尾翼と垂直尾翼をいじって行い、これによる滑空旋回のズレは、
折りたたんだときのプロペラブレードの角度で調整できます。
一度調整した機体でもしばらくするとまた上昇パターンがおかしくなっていることがあります、これは殆どの場合翼のネジレや反りによるものです。
あわててスラストをいじらずに主・尾翼の狂いを確かめ、尾翼で調整できる物は出来るだけ尾翼で行いましょう。

Botan さてさて……
上手く行ったでしょうか?
全体を上から 後は飛ばし込むのみ!……。
春先のサーマルを探して
日がな一日ライトプレーンを
楽しみましょう。



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Yasuu