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写真で見るF1Bプロペラの削り方。

2000/09/10

ブロック取り ●先ずはブロック取りから。(今回は中国桐を使いました)

図面どおり正確に長方形のブロックを削り出し、ケガキ線を鉛筆で書き込みます。(写真上)

次に裏面を削ります。
断面図を意識して前縁と後縁を結んだ線が直線になるよう注意して削ります。
これが全ての基準になるので出きるだけ正確に削りましょう。
あらかじめレザーソー等で切り込みを入れてから削ると削りやすいです。

穴明けジグ 穴明けの様子 ●ベニヤ板で作った穴明けジグ(写真左)
を使ってヒンジパイプの穴明けをします

私の場合は45度に傾けるジグを使っています。
卓上ボール盤を使って3.0mmの穴を正確に明けます。

傾斜面への穴明けなので、ドリルが逃げないように予め手モミキリ等でモミ付けをしてから行うと良いでしょう。

平面形取り ●型紙を使って平面形を削ります

予め厚紙などで型紙を作っておき、
削った面に当てて鉛筆でケガキ線を入れてから外形を削ります。

この時、ブロックの前後面に書いて置いたケガキ線が消えてしまうので、
後からピッチゲージを当てる位置を削った裏面に書き写しておく必要があります。

ハイポイントけが 翼厚削り ●翼厚を削ります

この時点では翼型を削り出すのではなく、
ハイポイントの翼厚を意識してノギスで測定しながら正確に2枚のブレードが同じ翼厚になるように仕上げます。
出来上がったらハイポイントにケガキ線を入れましょう。

前カーブ荒取り 前カーブ仕上げ 後カーブ仕上げ ●翼型削り

前→後ろ→下面の順序で削ります。
定規・翼型ゲージ等で翼型を確認しながら削り、下面カンバーは翼弦長の1パーセント以下にします。
下面カンバーは回転数に敏感に影響しますので注意しましょう。

ピッチゲージ パイプ固定 ●ヒンジパイプ取り付け

ピッチゲージで取り付け角を確認して真鍮パイプをエポキシで接着します。
私の場合、30度と45度の場所にゲージを当てて確認しています。

エポキシ接着 位置決め接着 ●開き止め取り付け

開いたときの位置を決めるピン(竹籤)を接着します。
最後に前縁Rをサンドペーパーで整形して塗装します。
前・後縁が柔らかい場合はエポキシか瞬間接着剤を含浸させてから塗装します。

二枚のブレードの重量バランス及びピッチを出来るだけ正確に合わせて下さい。特にピッチが合っていないと大きく性能に影響します。

表側 両面ナットで挟む ●塗装 塗装は、ラッカーで下地してウレタンで仕上げます。
ラッカー塗装1回、ウレタン塗装3回、ペーパー磨き3回の7行程で、つかみ代が無いのでヒンジパイプにロッド棒をネジ止めした治具を使います。
ラジコン用プッシュロッドのネジ部にM2ダイスを通してネジ部を長くして作ると良いでしょう。
一回目ウレタンは少し濃い物をハケ塗りし、生地が少し出るぐらいまでペーパーで水研ぎします。(木目を埋めるのが目的)
二回目は一般的な濃さで塗ります。#800番程度のペーパーで塗膜厚が一定になるように水研ぎします。
三回目は仕上げです、薄目のウレタンをさらっとガン吹きして仕上げます。

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Yasuu