1)板サイズの計算。 ●円周の計算 π×(内径+板厚) 例、 内径=25φ 板厚=1.0tの場合。 π×(25+1.0)=81.7 ●スパイラル角の計算 atan(ピッチ÷円周) ●板巾の計算 sin(スパイラル角)×円周 私の場合は、スパイラル角は71.805° つまり、sinθ=0.95で計算しています。 例、 内径=25φ 板厚=1.0t チューブの長さ=350の場合。 板巾=π×(25+1.0)×0.95≒77.5 板長=(1/sin71.805×350)+(1/tan71.805×77.5)≒394 2)実例 R級用のモーターチューブのシートを計算する。 ●芯金の径を25φとし、チューブの長さを350以上とする。 ●バルサ板厚を1.0tとする。 ●ダブルスパイラルなので2回計算する。 内巻きシート。 巾 = π×26×0.95→77.6 長さ = 1.05×350+(0.33×77.5)→400以上 外巻きシート。 巾 = π×28×0.95→83.5 長さ = 1.05×350+(0.33×83.5)→400以上 外巻きは80巾のシートでとれないので不足分を継ぎ足す。 長さは、900mmを半分にして450で使う。 3)ダブルスパイラルの巻き方。 ●芯金を用意する、 エンビパイプ、SUSパイプ等。 表面の滑らかな曲がりのないパイプ。 ●芯金に蝋燭を塗布する。 表面を温めて出来るだけ滑らかに薄く伸ばす。 ●バルサシート 1.0t 内巻き、Bカット又はAカット 外巻き、ABカット又はBカット Cカットはパイロン、スキット等の接着部がはがれやすいのでダメ。 ●バルサシートに塗装する。 接着剤のしみ込みすぎを防止するため。 (ラッカー又はドープ薄めの物) 内巻きの内面のみ2回その他は1回 乾いたらかるくサンディングする。 ●シート巾を精確にカットする。 ●内巻きシートに霧を吹き芯金に巻き付ける。 ナイロンバイアステープか伸びる包帯等で固定する。 良く乾かす、乾いたら芯金から外す。 ●外巻きシートも同様にして反対方向に巻き癖を付ける。 ★本巻き!! ●内巻きシートを巻き付け両端をセロテープ等で固定する。 ●その上から接着剤を塗布する。 木工用ボンド(酢酸ビニールエマルジョン系等) 牛乳ぐらいの濃さに水で薄めて使う。 接着剤の伸びが悪い時は霧を吹いて伸ばし、 外巻きシートの内面にも霧を吹いて接着剤のなじみをよくする。 ●上に、外巻きシートを巻き付ける。 内巻きを強くねじり、外巻きを軽くねじる方がよい。 逆にすると芯金が抜けなくなるので注意!!。 ●ナイロンのバイアステープ等で固定して乾かす。 ★芯抜き!! ●固定テープを外し、表面に霧を吹く。 ●チューブの端部を持ち、芯金の端部を木槌で軽くたたくと、 チューブが少しずれてくる。 ●チューブがずれ始めたら、チューブの端部を持ち芯金を引っ張ると、 じわじわと芯金が抜けて来ます。 ★仕上げ。 ●表面に霧を吹きへこみをとり、サンディングして平らにする。 ●内外面にドープを塗装して仕上げる。