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スパイラルチューブの巻き方。

1999/03/11

スパイラル説明図

1)板サイズの計算。
  ●円周の計算
    π×(内径+板厚)
   例、 内径=25φ 板厚=1.0tの場合。
     π×(25+1.0)=81.7
  ●スパイラル角の計算
    atan(ピッチ÷円周)
  ●板巾の計算
    sin(スパイラル角)×円周
  私の場合は、スパイラル角は71.805°
  つまり、sinθ=0.95で計算しています。
   例、 内径=25φ 板厚=1.0t チューブの長さ=350の場合。
     板巾=π×(25+1.0)×0.95≒77.5
     板長=(1/sin71.805×350)+(1/tan71.805×77.5)≒394


2)実例 R級用のモーターチューブのシートを計算する。

  ●芯金の径を25φとし、チューブの長さを350以上とする。
  ●バルサ板厚を1.0tとする。
  ●ダブルスパイラルなので2回計算する。

  内巻きシート。
    巾 = π×26×0.95→77.6
   長さ = 1.05×350+(0.33×77.5)→400以上

  外巻きシート。
    巾 = π×28×0.95→83.5
   長さ = 1.05×350+(0.33×83.5)→400以上

  外巻きは80巾のシートでとれないので不足分を継ぎ足す。
  長さは、900mmを半分にして450で使う。


3)ダブルスパイラルの巻き方。

  ●芯金を用意する、  エンビパイプ、SUSパイプ等。
    表面の滑らかな曲がりのないパイプ。
  ●芯金に蝋燭を塗布する。
    表面を温めて出来るだけ滑らかに薄く伸ばす。
  ●バルサシート 1.0t
    内巻き、Bカット又はAカット
    外巻き、ABカット又はBカット
    Cカットはパイロン、スキット等の接着部がはがれやすいのでダメ。
  ●バルサシートに塗装する。
    接着剤のしみ込みすぎを防止するため。
    (ラッカー又はドープ薄めの物)
    内巻きの内面のみ2回その他は1回
    乾いたらかるくサンディングする。
  ●シート巾を精確にカットする。
  ●内巻きシートに霧を吹き芯金に巻き付ける。
    ナイロンバイアステープか伸びる包帯等で固定する。
    良く乾かす、乾いたら芯金から外す。
  ●外巻きシートも同様にして反対方向に巻き癖を付ける。


 ★本巻き!!
  ●内巻きシートを巻き付け両端をセロテープ等で固定する。

  ●その上から接着剤を塗布する。
    木工用ボンド(酢酸ビニールエマルジョン系等)
    牛乳ぐらいの濃さに水で薄めて使う。
    接着剤の伸びが悪い時は霧を吹いて伸ばし、
    外巻きシートの内面にも霧を吹いて接着剤のなじみをよくする。

  ●上に、外巻きシートを巻き付ける。
    内巻きを強くねじり、外巻きを軽くねじる方がよい。
    逆にすると芯金が抜けなくなるので注意!!。

  ●ナイロンのバイアステープ等で固定して乾かす。


 ★芯抜き!!
  ●固定テープを外し、表面に霧を吹く。
  ●チューブの端部を持ち、芯金の端部を木槌で軽くたたくと、
   チューブが少しずれてくる。
  ●チューブがずれ始めたら、チューブの端部を持ち芯金を引っ張ると、
   じわじわと芯金が抜けて来ます。

 ★仕上げ。
  ●表面に霧を吹きへこみをとり、サンディングして平らにする。
  ●内外面にドープを塗装して仕上げる。

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Yasuu