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| フェリーニだ、タルコフスキーだといった映画ファンの前で「トム・クルーズが好きです」なんて言うと、あっというまに表情が曇って「やれやれ、この人は何を言っているんだろう」なんてふうな顔をされてしまいます。「ぼくも中学生のときには彼の映画も観たけれどね」なんて言われたり。 それでも敢えて公言しますが、ぼくはトム・クルーズが大好きです。ぼくだって多い年にはビデオも含めて映画を200本くらい観ます。それで、いちばん好きな俳優がトム・クルーズです。 そのトム・クルーズが日本シリーズの第三戦で始球式を努めました。けっこうな努力家らしいし、野球ファンだし、もともとはスポーツマンだし、ものすごい剛速球を投げちゃうんじゃないかと期待しました。 ほかにも、「マグノリア」みたいにバックライトを浴びながら登場しちゃうんじゃないかとか、なにか「コラテラル」絡みの演出があるのかもしれないとか、どんな服を着てくるんだろうとか、いろいろ興味は尽きませんでした。 でも、ふつうのフレアのデニムジーンズと、(かなりデザインされたものだったけれど)濃紺のカットソーという姿で登場しました。満面の笑みで挨拶をしたあと、砲丸投げみたいな握り方でボールを投げたら、まんまとアウトコースに大暴投。キャッチャーが飛びついて、ようやく捕りました。 でもそこからがトム・クルーズらしいところ。 両手を大きく広げて「やっちゃったよ。ストライクを投げたかったなぁ」といったゼスチャーをして、まずピッチャーに礼を言い、次にキャッチャーに近寄りながら「ナイスプレイ!!」という感じで指差してから軽く抱きしめ、スタッフにおどけつつベンチ前に戻り、そのあとでマイクを手に会場にいる人たちにお礼を言って、最後まで笑みを絶やさずに帰っていきました。 マイクの調子が悪くて声が出なくても、いいボールが投げられなくても、一瞬たりとも表情が曇ることはなかったです――少なくともテレビに映っている部分では(←ここが重要)。 何度か紹介しているんですが、「ヴァニラ・スカイ」のDVDに「Hitting it hard」という世界をプロモーションするドキュメンタリーが収められています。そのなかでもトム・クルーズの「いつもスターらしく振る舞おうとする」姿が見られます。ペネロペ・クルスが「いつまでこんなことが続くのかしら、もう疲れたわ」といった様子でも、トム・クルーズはエネルギーに満ちあふれ、周囲の人を鼓舞し、ファンには笑顔で応え続けています。 ミック・ジャガーが「常にロック・ミュージシャンらしくあるため」に努力を絶やさないことは有名ですが、トム・クルーズもそうなんでしょうね。すごいな。 |
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| ちょっと前になりますが、映画史上の最高の瞬間というアンケートの結果が発表されていました。どこがどんな人を対象にしたものかわからないのですけれど、1位が「プライベート・ライアン」の冒頭、2位が「エイリアン」で3位が「タイタニック」――それぞれのクライマックスの場面でした。 4位が「シックス・センス」で、5位は「サイコ」だったと記憶しています。 ぼくは何だろうな……と考えてみたんですが、簡単に1位は決められそうにありません。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のオープニングは最高だし、「汚れた血」のエンディングも最高だし、「はなればなれに」でアンナ・カリーナがストッキングを脱ぐシーンも大好きだし、「ターミネーター」を初めて見たときにはすごく衝撃的だったし、たしかに「プライベート・ライアン」の冒頭はすごいと思うし、だったら「わらの犬」の最後のところは強烈だったし、「バッファロー’66」も強く印象に残っているし、「バグダッド・カフェ」、「ニューシネマ・パラダイス」、「ショーシャンクの空に」、「アポロ13」、「情婦」、「スティング」……。 |
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| ぼくの知人の言葉によれば、日本にミュージシャンというのは存在しなくて、すべて「音楽を中心に活動しているアイドル」なのだと言います。まぁ、極論ですが、そう言いたい気持ちもわかります。 でもやっぱりぼくは日本人なので、日本語の曲を聴くとホッとする部分もあるんですね。自分からCDを買うことはあまりないですが、応援しているアーティストが何組かいて、好きな曲があります。 うちのHPを見ている人で、邦楽を熱心に聞いている人がどれくらいいるかわかりませんが、聴いてみてもらいたい曲ベスト7を。ほとんどはヒットチャートに入るような曲じゃないけれど、けっこういいですよ。 1.素晴らしきこの世界/真心ブラザーズ 2.ラッキー/スーパーカー 3.ばらの花/くるり 4.Yawn/AIR 5.そして風は吹く/サニーディ・サービス 6.世界の終わりに/ミッシェル・ガン・エレファント 7.ALIVE/ミスター・チルドレン と、振り返ってみたら、ほとんどの人たちはもう活動していないですね。ここに挙げている人たちは、一度は撮ったことがある人たちなので、ときどきCDを聴くと「いまどうしているんだろう」と思い出すことがあります。 |
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| テレビのニュースでも取り上げられていたので、それで見た人もいるでしょうが、「Do
they know it's Christmas?」が再レコーディングされるらしいです。いまのところトラヴィスやコールドプレイの参加が決まっていて、ブラー、ノエル・ギャラガー、ダイドあたりにも声がかかっているらしいです。 ぼくは「We are the world」よりもバンドエイドのほうが曲も参加メンバーも好きだったし、同世代の音楽ファンの多くが同じようなことを言っています。もしこれが実現したら、誰がどのパートを歌うのか楽しみです。当時は新人だったポール・ヤングが最初に歌ったんですが、いまだったらクリスかな。ボブ・ゲルドフと一緒にプロジェクトを進めているのがミッジ・ユーロだってのも泣かせます。ミッジ・ユーロが「マーティンは若い頃のボーノを彷彿させる」と言っているらしいので、ボーノのパートはマーティンが歌うのかもしれません。フィル・コリンズの代わりにドラムを叩くのは誰なんでしょうね。 これとはまったく別に、ブッシュの再選を阻むためにニルヴァーナの生き残っている二人が、公の場に揃って姿を現したらしいです。ロックに政治を持ち込む(あるいはその逆)はあんまり好きじゃないんだけれど、心揺らされるニュースではありました。 カート・コバーンが死んだのは、ぼくが写真家になる前の年だったはずなので、たぶんもう10年になるはずです――そうか、あれから10年なんだな。 |
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| いいことがひとつあったので646を一本、悲しいことがひとつあったので517を一本、それぞれ吉祥寺の古着屋で買いました。今年の冬は、前に買ったピーコートにフレアのデニムを合わせるのもいいなと思っています。 |
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| 日本を離れて撮影に行っていたので、地震の続報が入らず心配でした。 ぼくの故郷が新潟ということもあり、そのことについて何通かメールをもらいましたが、返事が書けなかったのでかえって心配をかけたのではないかと思います。 ぼくも友人に連絡しようかと思ったのだけれど、その対応のほうが大変じゃないかと思って連絡せずにいたら、「薄情だ」と怒られてしまいました。 旅先の食堂でテレビを見ていたら、「NIIGATA QUAKE」というタイトルで、かなり長い時間を割いてニュース映像が流れていました。旅先で見る新潟の映像は妙なリアルさがあって怖かった(*1)し、それを見ている食堂の周りの人たちの真剣な眼差しが、事の大きさをさらに際立てて、いろいろなことが心配になってしまいました。イラク(*2)の人質のニュースが滑稽に見えたくらい。 *1)被災者が当時の様子や心境を振り返って話す言葉が、ぼくの知人たちと同じような響きを持っていることで、「これが○○くんや、ぼく自身であったとしても、何ら不思議はないんだ」と思えることが、恐怖を増長しているんでしょうね。 *2)闘っている相手もはっきりしない戦争も、「どうでもいいこと」とは言えませんが、明日のことを心配しなきゃいけない人は日本にだってたくさんいることは、いつもどこかで考えていなければいけなんだなって思います。 ばたばたした状態で旅に出たせいで、けっこういろいろな人に迷惑もかけてしまったようです。でも、ぜったいに傑作だと思われる写真を撮ってきたので、いつか必ず発表するから責めないでください。 何度か送信しようと挑戦しているのに、ずっと返送されてしまうメールがあります。「ウチダはひどい!」と心当たりの方がいたら、ちゃんとしたメールアドレスを書いて送ってください。 「詳細はメールで送っておきましたから」なんてメッセージが留守電に残っていることは多いんだけれど、届かないメールって意外に多いような気がします。たいていは操作ミスだったりアドレスの不備のようですが、大事な用件をメールだけですませるのって不安ですよね。 |
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| 日本語で世界進出を目指す女性アーティストがいるらしいです。いつも思うんですが、英語がわからなくても洋楽を聴く人はたくさんいるわけです。それって恥ずかしいことなのかもしれないと考えていたら、フーファイターズのデイブが「ぼくだって言葉がわからなくてもアフリカの音楽を聴くと胸が高鳴ったりするんだよ。音楽は聴くものじゃなくて感じるものさ」なんてことを言っていたのを聴いて、少し励まされました。 そう考えれば、日本語の歌を欧米の人が聴くことだって不思議じゃないような気がします。なんでいつも欧米進出の際に「英語の勉強」とか「言葉の壁」とかを問題にするんでしょう? たしかに英語圏ではほかの言語の曲は認められにくいのは知っていますけれど、英語以外の歌詞でヒットチャートに入った曲だってずいぶんとあります。努力して勉強した程度の英語よりは、むしろ日本語のほうが「うーん、この妙なニュアンスがいいね」なんてことになりそうに思います。 ということで、そのミュージシャンに興味を持って見てみたら、ニルヴァーナの影響を受けているそうです。宣伝文句が「激しく荒れ狂うディストーション・サウンドのなか、痛みすらも含有したエモーショナル・ヴォイスをブチまける。期待の大型ニュー・カマーだ(Yahoo!Musicより引用)」とのことです。問題は歌詞のほかに多いような気がします。 イアン・ブラウンの新作が出ました。2曲目は泣かせます。 正直なところ、「なんでストーン・ローゼズを解散しちゃったんだよ」という気持ちは今でもあるんですが、このアルバムはかなりよいと思います。前3作も好きなんですけれどね。 |
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| 「きっとすごくいいんだろう」とは思っていても、いろいろとわだかまりもあって手にしなかったコールドプレイのライブDVDを見ました。 「The Scientist」「Clocks」「In My Place」と繋がっていくところは、ちょっと反則気味だよなとは思いつつ、やはり聴き入ってしまいました。旬なバンドの勢いってありますね。 うちのオーディオ環境はよくないですし、あまり大きな音で聴けないので、5.1ch対応のヘッドフォンを買って、音楽もののDVDはそれで見ています。最近はあまり印象に残るライブに行っていないせいか、サビのメロディを会場中で大合唱なんてされちゃうと、10代に戻ったみたいに胸が熱くなります。 そんなわけで、勢いが付いてほかのアーティストのDVDも観てしまいました。U2のアイルランド凱旋ライブの「Where The Streets Have No Name」から 「One」への流れはすごいし、ニュー・オーダーの「511」での「Bizzare Love Triangle」から「True Faith」に行くところも涙ものです。ピーター・ガブリエルやR.E.M.にも素晴らしい曲があるし、デペッシュ・モードの「ライブ・イン・パリ」のなかの「Black Celebration」は、映像の編集が最高に格好良いのでお勧めです。 音楽っていいですね。この身体を別にすれば、ぼくの人生で一緒にいた時間がいちばん長いものです。 この前まで長く関わっていた仕事で、ロケ現場までの移動の際に退屈しないように、車に同乗するスタッフ(ぼくも含む)がそれぞれが好きなCDを持ち寄って車のなかで聴いていました。グランド・ファンク・レイルロードからインキュバスまであって、歳はちょっとずつ違っても、みんなロックが好きだったので、「この曲のライブ盤は泣かせるよね」だの「このあとのテレキャスの音色がまたいいんだよ」だの「このドラムってカーマイン・アピスだって知ってた?」だの言い合いながら盛り上がって、かなり楽しい撮影になりました。ジェフ・ベックの「恋は水色」を聴く度に、台風とキャベツのことを思い出すんだろうな。 |
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| ほんとうは「映画を観る会」の仲間たちと行く予定だったのに、どうしても空いた時間が勿体なくて「コラテラル」を観てしまいました。この場を借りて謝ります――みんな、ゴメン! 何かの雑誌でおすぎさんが「思わず”うまい”と唸ってしまう出来映え」と誉めていたようですが、実際にはかなり厳しい出来映えでした。最初のほうの展開はそんなに嫌いじゃなかったんだけれど、途中から別の映画みたいになっちゃいます。 脚本について貶している人も「映像に関しては文句なし」と言っているようですが、プロモーションビデオみたいな映像で感心できないです。おなじくタクシー運転手が主人公の設定なら、「ナイト・オン・ザ・プラネット」のほうがずっと上じゃないかな。でもトム・クルーズは格好良かったです。 ティルマンスとテスティーノの写真展にも行ってきました。 ティルマンスは相当によかったですが、それでも思っていたほどじゃなかったです。ハーモニー・コリンの映画を見終わったあとみたいな、「たしかにいいのはわかるし、こういうのを必要としている人も多いのだろうけれど、ずっと観ているのは辛い」といったところでした。とりあえず、「ティルマンスこそが現代写真の孤高の存在である」ような扱いは残念。ほかにもいい写真家はたくさんいるのに。 お客さんがいかにもといった感じで、前髪が不揃いでコンバースのオールスターを履いていて人と目を合わせるのが苦手で……といった人が多かったように感じました。 テスティーノは一昨年の春にロンドンで観ていたのですが、場所が違ってお客さんが違ってちょっとだけ時代が違うと感じ方がどう変化するかに興味がありました。とりあえず、すごいです。ティルマンスがソニックユースだとしたら、テスティーノはU2といった感じ――って、わかってもらえるかな。 お客さんもティルマンスとは層が違い、ベロアのジャケットのインナーにVネックのニットを着てタイトなデニムにヒールを合わせて……といった人が多く目に付きました。 |
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パリに行ってきたので、買い物日記をあちらに |
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| ぼくはまだ観ていませんが、新しいほうのバンドエイドのビデオが放送されたらしいですね。 ニュースによれば、クリス・マーティンから始まって、ポール・マッカートニーがベースを弾く姿があったり、ドラムがダニー・ゴフィー、キーボードはトム・ヨーク、ギターはジョニー・グリーンウッドが担当しているらしいです。すごいな。早く完成品を観たいです。 20年前のほうのバンドエイドのメインボーカルを担当した人たち、半分くらいは今でもバリバリ現役で、半分くらいは微妙な位置になっています。クリス・マーティンやトム・ヨークは20年後もバリバリの現役なんでしょうか。まだロックという分野はちゃんと生き残っているのかな。 あの曲にはとても有名なパートがあって、もともとはボーノが歌っていましたが、トラヴィスのフラン、クリス、ダークネスのジャスティン、ロビー・ウィリアムスなどが「俺が歌いたい」と取り合いになっていたらしいです。でも、ボーノが「そこは俺のものだから」と言って決着が付いてしまった、というニュースもありました。やっぱりボーノに「そこは俺が歌う」と言われたら、ダメとは言えないんでしょうね。 そういえばコールドプレイのライブビデオのなかで、クリスが「ポップ至上主義には腹が立つよね。ビートルズとかU2みたいな音楽がちゃんと主流になるべきだ」というようなコメントを発していました。その尊敬する人に、「あんたは引っ込んでろ」とは言えないでしょう。 もうひとつ音楽ネタを。 ロックTシャツで、歴代もっとも支持されているものランキングというのもニュースになっていました。1位は意外にもアイアン・メイデンだそうです。歴史がありますからね。ラモーンズ、ストーンズ、AC/DCといったところがベスト3かと思っていたんだけれど。新人ではストロークスが1位らしく、これはぼくもバッチリ持っています。 ぼくがロックTシャツでいちばん好きなものは、ソニックユースの「goo」のジャケもの。人にあげちゃったので、今は持っていません。 |
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| 21ってことで、ついでみたいですが「21グラム」を観ました。ざらついた感じがあって、痛みのあるよい映画です。かなり重いので、お菓子とか食べながら観られるような映画じゃないです。シャルロット・ゲンズブールがすごくお母さんに似てきて、けっこういい女優(いかにもフランス映画って感じ)になっていたのに驚きました。 ここのところ音楽のことばかりかいている気がするのですが、今日もまた。 オアシスとブラーを中心に90年代のブリティッシュ・ロックを総括した映画「リブ・フォーエバー」のDVDを買いました。ついに映画館に行けなかったので。 あの時代に思い入れのある人なら楽しめますが、かなり雑な作りです。でも早速、ステッカーをグローブトロッターに貼っちゃいました。涙なしには観られない場面もあります。何より、BGMが……。 ノーダウトのグウェンのソロ・アルバムも。かなり80年代を意識しているらしく、日本語でのお遊びなんかもあるのですが、そういった部分はあまり楽しめなくて、僕はノーダウトのほうが好きです。それでもグウェンのキャラは素敵で、おまけとして収録されているビデオのなかで、女優でもある彼女らしさが堪能できます。 ニューオーダーが参加しているという話を事前に聞いていて、どの曲なんだろうと気にしながら聴いていたのですが、すぐにわかりました。作曲にもプロデュースにも関わっていない(と思う。クレジットに名前が入っていない)にも関わらず、この影響力ってすごいです。ニューオーダーのファンだったら、試聴コーナーでも構わないのでぜひ。イントロだけ順に聴いていっても、どれがその曲かわかります。 U2の新しいのも買いました。ある雑誌によれば「『ヨシュア・トゥリー』に負けない出来」とのことですが、ぼくらの世代でそれは簡単に認められません。これから聞き込んでみます。 *いまようやく原稿をひとつ書き終えたので、フィルム現像をしながら「リブ・フォーエバー」をちゃんと観ました。 アメリカのポップ文化に侵略されてイギリスの若者が苛立ちを感じていたことや、ローゼズが空けた穴をニルヴァーナが埋め、その数年後にカートが死に、ふたたび空いてしまった穴を埋めるべくオアシス(ブラーも同じ年)が登場する様子とか、完全にリアルタイムなので泣けます。とくにそのカートが死んでオアシスが登場した94年は、ぼくがロンドンとパリを旅して写真家になる決心をした年なので。 ほんとうはぼくの時代というと80年代のほうがリアルなんですが、大人になって客観的な見方もできた分だけ90年代の物語は身につまされるものがあります。その時代の流れのなか、自分がどこに身を置いて何を大切にしていたのか、そんなことも顧みてしまいます。 この映画も、結局はイギリス人の内省好きが災いしてぐだぐだになってしまい、非常に後味が悪いのは残念です。影で始まって光で終わるロック映画も少しはあってもいいのに。 ところで、リアムが「当時のロックなんてろくなものがなかった。フィル・コリンズなんてタイツの下のチ××(映画の中では伏せ字になっていません)だ」とか言います。「パントマイムと同じさ」だって。そういえば、コールドプレイも「音楽的にやばい影響って言うとジェネシスだね。あれはまずかった。若気の至りってところさ」といったような発言をしていたんですが、イギリスにおけるフィル・コリンズのポジションって、どんなものなんでしょう。たしかにぼくもジェネシスはピーター・ガブリエルの時期のほうがずっと好きですが、フィル・コリンズだって頑張っていたと思います。 そういえばブレット・イーストン・エリスの「アメリカン・サイコ」のなかで、いろいろな音楽を絶賛するくだりがありますが、その対象がホィットニー・ヒューストン、ヒューイ・ルイス、ジェネシスでした。もちろんあのベイトマンという主人公は、(当時の)アメリカが生んだ悪の象徴的存在ですから、その彼が気に入っているもの――ということで、ある種の誉め殺しだったんでしょうね。 |
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| 雑用もあって忙しく、現像タンクを振り続けているわけにもいかなくて、まだ半分くらいしかフィルム現像が終わっていません。旅の余韻を長く楽しむことができるのは嬉しいけれど、できれば年内にプリントまで終わらせたいのに。気温が下がってくると、暗室作業の手間が増えて効率が落ちてしまうんですよね。 それにしても今年の秋は暖かいです。神宮外苑の銀杏は今くらいから見ごろらしく、例年だと銀杏を見に行くときにはウールのコートを着ているのに、今年は頑張れば半袖でもいられそうな気がします。今年はモコモコしたダウンジャケットが流行らしいんだけれど、東京の冬でなかなかダウンなんて着られません。電車やデパートではむしろ夏より暑いくらいだし。かといってダウンの下にタンクトップなんて、ちょっと危ない人みたいになってしまいます。3年前くらいにわりに高いダウンジャケットを買ったけれど、一年に一度――初詣のときしか着ていません。勿体ない。 と、ここまで書いたらタイマーが鳴って、水洗が終了したことを告げているので、風呂場に吊してきます。 散歩がしたい。 どこか静かなカフェに入って、ケーキセットでも食べたい。 |
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13 |
| 今日は電車での移動の時間が長めで、ここのところこつこつ買ったはいいけど聴く時間がなかったCD(をMDにタビングしたもの)をじっくり聴こうと楽しみにしていました。でも、二駅くらい乗ったところで電池が切れました。かなりがっくり。 でも、撮影の帰りに寄った中華街で、すごく肉まんの美味しい店を見つけました。名前を覚えてこなかったのでここに紹介できなくてごめんなさい。次に行くときに見つけられないと悔しいので、いろいろな目印を覚えてきました。 ニルヴァーナの未発表テイクなどを集めたBOXセットを買ってしまいました。CD3枚とDV1枚の計4枚組です。 ぼくはビートルズとかレッド・ツェッペリンといった「音楽を聴き始めたときにはすでになくなっていたバンド」で熱心に聴いているものがないので、未発表テイクが出ると予約してまで買うようなバンドはありません。ジミヘンをたまに買うくらい。新宿の南口に行ってブートレッグをあさるのも、レディオヘッドなど数バンドだけです。 ニルヴァーナにしても、素晴らしいバンドだと思うものの、そこまで好きなつもりはなかったのに、「リブ・フォーエバー」の影響もあるのか、「90年代にロック・ファンだった者として買っておくべきなんじゃないか」という気の迷いで買ってしまいました。ロックの亡霊の囁きが聞こえたんです。 ただ、「もう『You know you're right』以上の未発表曲はない!」と宣言されちゃっているし、それを承知の上で聴かなきゃならないのは、ちょっぴり虚しさも残ります。「イン・ユーテロ」や「ネヴァーマインド」を繰り返して聴く方が健全ですよね、やっぱり。そこにすべてを集約しようと神経をすり減らしながらも頑張っていたんだから。 それはともかく、このBOXセットは中身が充実しているわりには安いですし、付録のブックレットには泣きました。それに、カートの声がすごく近いです。 おまけだと思っていたDVDもかなりのもので、「Immigrant song」やってたり、小さなクラブで「school」やっている映像(*)とか、相当にぐぐっときます。これからわずか数ヶ月語に世界を揺るがすことになるんだよな、とか。そういえば、尾崎豊さんがデビューする前のライブ映像で「シェリー」を見たときも、「このあとに伝説が作られていくんだな」と思いました。ちょっと意味合いは違いますけれど。 *)デビュー寸前のX JAPAN(当時はXという名前だった)が、鹿鳴館(目黒にあるHR/HMの巣窟=ライブハウス)でやったときよりひどいことになっています。 |
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| MOMAがリニューアルして、それに伴い入館料が20ドルになったらしいです。リニューアルした費用を回収しなければならないためでしょうが、これにより世界でいちばん入館料の高い美術館になったみたいです。社会問題というのは大袈裟にしろ、かなり苦情やメディアによる批判が続いたと伝えられていました。 興味があったので、他の国の有名な美術館の料金を調べてみました。 マウリッツハイス(オランダ) 9ユーロ グッゲンハイム(MOMAと同じくN.Y.) 15ドル メトロポリタン(〃) 12ドル シカゴ(アメリカだけどN.Y.ではない) 12ドル ウフッティ(イタリア) 8ユーロ ポンピドゥ(フランス) 7ユーロ ルーブル(フランス) 8.5ユーロ テートモダン(イギリス) 無料 テートギャラリー(イギリス) 無料 プラド(スペイン) 3ユーロ 東京都現代美術館 500円 国立西洋美術館 420円 アジアの他の国の美術館も調べたかったんですが、ここに並べられるような有名なところが思いつきませんでした。西洋の美術館の成り立ち方を考えれば、アジアにそういったところと対抗できる美術館がないのは当然のことでしょう。 美術館の料金ってわりによく変わりますし、それぞれオフィシャルのサイトで調べたのですが見方のわかりにくい料金表もあり、自信は持てません。プラド美術館のサイトなんて、文字化けしまくっていて見にくいことこの上なかったです。 けっこう忙しいのに、すごく時間がかかりましたが、サイトを巡るだけでも楽しかったです。テートモダンはロバート・フランクやっているんですね……。 略奪して集めたものを並べているところと、こつこつ収集したところを一緒に較べるなとか、日本みたいに常設展と企画展の料金が別になっているところと、企画展を一緒に見られるところと一緒にするなとか、週末は無料だったり、年齢によって劇的に差が付けられていたり、立地やその国の物価などいろいろな要素があることも理解しておいてください。 パリの三大美術館の中では、ポンピドゥがもっともMOMAに傾向は似ているんですが、とりあえずいちばん入館料の高いルーブルでも8.5ユーロ。いまのドル安ユーロ高のレートで比較しても、2倍くらいしてしまいます。たしかにN.Y.の物価は高いけれど、パリだってなかなかのものです。シカゴでも12ドルもするから、アメリカの美術館は総じて高めと言っていいんでしょうか。規模も大きいですからね。 美術に対する助成という点ではフランスはかなりのものだと思うのだけれど、それよりもイギリスの方が安い――無料のところが多い――のはなぜか、内情を知っている人がいれば教えてください。 いまふと思い出したんですが、イギリスの美術館って撮影禁止のところが多かった記憶があります。あれも理由が知りたい。 CDの値段って、たいていどこに行っても正規盤なら千円ちょっとだから、アメリカだとそれより少し高く、他の国ならそれより安く美術館に入れるわけですね。ほかの娯楽――例えば映画はパリなら7ユーロくらいだから、ほぼ同じくらいです。そう考えると、日本の映画の1,800円ってべらぼうに高い気がします。 こうやって見ると、美術館って高いのか安いのか判断が難しいですね。そこで得られる感動――pricelessには違いないんでしょうが。 |
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