| パリ・ジュテーム 第19話 |
| 2008 |
| 前置きは2004年、2006年とほとんど変わっていないので、そちらを。 今回も11月中旬から、ほぼ二週間。条件がほとんど変わっていないので、前の二回と較べて読むと、パリだけでなく写真事情やぼくの変化も見えて面白いかもしれません。 ベルリンにも行ったから、その話も。 仕事でも文章を書いているからには、【情報】と【感想】の区別はつけて書いていくつもりですが、なにぶんにも思い入れのバイアスがかかりやすいタイプですので、「おいおい、それはちょっと違うんじゃないか」というところもあるかもしれません。短い滞在で決めつけちゃいけないこともあるでしょう。致命的な間違いは訂正しますので、お手数ですがご連絡を。 でも多少のことは、一人の人間がたしかにそう思ったのだ、そういう経験をしたのだ、ということで許してください。 ユーロ安と言うけれど 2006年に「ユーロ高でビックリ!」と書いていたのに、それでも154円。今年のいちばん高かったころは170円ちかくまで高騰していたはずです。ぼくが行っていた間は130円前後。いま「ユーロがずいぶん安くなって」と言っているけれど、2004年に134円で「ユーロが高いので」と嘆いていたのと、ほとんど変わりないんですね。これは為替レートだから、時代によって物価が違うということとは関係がありません。経済ってなんだろう。ぼくらは何に振り回されているのか。 「株で消えたお金はどこへ行くの?」 「どこへも」 「儲かればお金が入るの? 損した人のお金が」 「そんな単純じゃない」 「じゃ損した人のお金はどこへ行くの?」 ――アントニオーニ「太陽はひとりぼっち」 これを書いている時点では123円くらいで、いちばん安かった10月には110円台も記録しました。「ユーロが安くなったからお得ですよね」と多くの人に言われたけれど、そんなに高いものを買うわけじゃないし、早めにホテルを予約していたために160円くらいで決算されたりしていて、得をしたという感覚はありませんでした。 パリに着いた最初の日、夜に散歩に出たらカフェが空いていて、まるでフィッツジェラルドの小説(*)みたいな雰囲気で、「ああ、不景気になるってこういうことなのか」と日本にいるとき以上にリアルに体感できました。 *アントニオーニもインタビューのなかでそのことに触れていたのを読みましたが、フィッツジェラルドは基本的にほとんどが〈繁栄の極度の無情さ〉を描いています。そういえば、その代表的短編「バビロン再訪」は、いくらか内容を変更して映画化されたとき「雨の朝、パリに死す」という題名になりましたね。 |
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ホテル ほんとうなら現地に行って場所と部屋を見てからのほうがいいんですが、パリのような場所ではけっこうな時間と労力を費やしてしまうので、短い滞在のなかで時間が勿体ないからインターネットで予約を入れます。以前に利用したホテルをリピートしてもいいのだけれど、気に入っていたところは値段が上がってしまったり、オフシーズンで3ヶ月前なのに予約がいっぱいだったり、いい定宿が決められません。 パリで安めの宿が多く集まる地域というと、モンマルトル、北駅周辺、オペラ座界隈、バスティーユ、サン・ミッシェル、サン・ジェルマン・デュ・プレ、モンパルナスといったあたり。オペラ座界隈は好きでないのでパス。サン・ミッシェルは初めてパリを訪れたとき最初に泊まったところで、思い入れもあって好きなのだけれど最近は人気があって相場が上がり、よいところが見つかりません。北駅周辺やバスティーユだと事前に考えていた写真を撮るのに不便だし、モンマルトルの気に入っていたホテルは改装して星を増やしたので値段が倍近くに。 ということで、前半がモンパルナスのリュクサンブール公園の裏手で、後半はサン・ジェルマン・デュ・プレ(カルチェ・ラタンと呼ばれるあたり)にホテルをとりました。歩いて移動できる距離ですが、これだけの違いでもパリの感じ方がぜんぜん違って面白いです。 最初のホテルは鍵を預けられ暗証番号も教えてもらって、住むような感覚で泊まれるところ。通りに面していないのと、おしゃれな店が多いけれど夜には人が少ない場所なので、とにかく静かでした。 あとのホテルはメトロの駅の目の前で便利でしたが、レセプションの女性が呆れるほど仕事をしないことと、「なるほど、パリにも不味いクロワッサンというのはあるのだな」と感心するような朝食を除けば、とくに特徴のないところ。ふたつのホテルを比較して、ちいさめの部屋の暖房はエアコンよりデロンギのほうがいいという発見もありました。 ベルリンのホテルではおかしな経験をしたので、それはまたべつのページに。 |
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iPodに入れる10枚 容量さえ大きくしていけばいくらでも入るとはいえ、結局は家にあるすべての音源を旅に持ち出せるわけではないし、「ああ、あれを持ってくればよかった」と後悔することがあったとしても、選ぶという楽しさを捨てることはできません。 それならばと旅にあわせて10枚のアルバムを選んでiPodに入れました。こんな旅ができたらいいな、そしたらあの場所で、こんな気分で、こういうことでも考えながら、この曲が聴けたら、といったふうにして。 その10枚がこちら。 1.VIVA / La Dusseldorf 2.Force / The Verve 3.Tridecoder / Lali Puna 4.Autoburn / Kraftwerk 5.The Goldberg Variations / Glenn Gould 6.Bande a Part / Nouvelle Vague 7.Fold Your Hands Child, You Walk Like A Peasant / Belle & Sebastian 8.Our Noise / Hermann & Kleine 9.Berlin / Lou Reed 10.Brown Bunny / OST 半分くらいは訪れる土地に関係があるもの、あとは気に入っているものや、旅先で聴いたら気持ちがいいと思えそうなものを選んでいます。 あとでドイツとフランス、どちらの文化が身近にあるかの比較をしようと思っていますが、音楽に関してはドイツのほうがずっとよく聴きます。ジャーマン・メタルと呼ばれるドイツのハードロックは叙情的なメロディが日本人の好みに合うとされ人気がありますし、テクノもドイツのミュージシャンにはよいものがたくさんあるんです。 |
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QUOVADISとMOLESKIN |
| クオヴァディスは、たぶんモールスキン(いまはモレスキンと呼ぶのがスタンダードみたいですね)を意識したHAVANAという革のような手触りの新シリーズを昨年から発売して、今年もいくつかの新素材と新色を出したので、BHVでかなり全面に押し出したキャンペーンをやっていました。クオヴァディスの派遣社員みたいな人が、とにかくマメに棚を整理し、迷っている人に説明しています。日本では珍しいことじゃないですけれど、パリでそんな光景を見たのは初めてだったので驚きました。 でもぼくはべつのシリーズを購入。モールスキンも何冊か。 パリもベルリンも、店ごとの価格競争は(すくなくとも文房具に関しては)ないようで、モールスキンのレギュラーなシリーズは11.5ユーロで統一されていました。日本で買うのと較べて激安な感じはしません。代理店が厳しく価格を管理しているのかも。前回はいちばん安かったヴァージン・メガストアに行けなかったので、その比較はできません。 あとでべつのページに書きますが、LAMMYは日本と較べて圧倒的に安かったです。 |
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H&M |
| パリに着いた翌日、早めに目が覚めて芸術橋のほうに歩いていって、そのままレ・アールに抜けようと思ったのだけれど、「そうだ、せっかくだからH&Mに寄ってみよう」と。レ・アールにもH&Mがあってメンズの品揃えはそちらが多いのですが、ぼくはリボリ通りにある店舗が好きです。デパートに入っている店よりは、(売り場面積は小さくでも)路面店のほうが好きというのは、ぼくだけじゃないはず。 9時50分くらいに近くまで行って「もし11時開店だったら明日以降にするか」と思っていたら、店の前に20人くらいの列が。「あっ、もしかして!」 コム・デ・ギャルソンとのコラボ発売日のようです。日本での先行発売ではかなりの列ができたんじゃないでしょうか。でも20人なら銀座のふだんのH&Mよりずっと空いています。ぼくも並びました。ファッション好きの知人によれば「いつの時代でも、コム・デ・ギャルソンというのは、やっぱり特別なんだよ」とのことで、気に入るものがあったらこの機会に一着くらいは買ってみようと。自慢もできそうだし、写真家のアルバート・ワトソンが「コム・デ・ギャルソンの服を買って、忘れたころに着るのが好き」と言っていたのを思い出しました。 開店と同時にダッシュする人がいるのは日本と同じ。メンズは二階です。人気のアイテムは奪い合いになり、サイズちがいで何着かキープしちゃう人、間違ってコム・デ・ギャルソンとは関係ないレギュラーの商品を羽織っている人(値札を見て気づき投げ捨てるようにしていた)、コートはおろかパンツまでその場で試着している人、ただ興味本位で傍観している人、欲しいものがないと諦めてすぐに帰っちゃう人、いろいろ。 なにが目玉アイテムだったのかわからないんですが、日本人の男性が「くそー、どこかに残ってないかなあ」と呟きながら店内を回っていました。サイズが合わないものや、途中で気が変わったものなど、そこらに置いてあることも多いから。 ぼくはニットとトレンチコートを。ニットのほうは襟が大きく開いた(ぼくの思う)「いかにもコム・デ・ギャルソン!」というもの。トレンチコートはボタンホールが白く縁取られてアクセントになっていて、あとで着てみてわかったのですがちょっと不思議なシルエットです。ぼくはヨーロッパのサイズだと48では小さいけれど50では大きいことが多いのに、このコートは50でも脇のあたりがきつめに感じます。でも腕はいまどきの服としてはルーズ。ほかにエポレットの位置や襟のかたちも関係しているのか、着ていて感じるほどタイトに見えません。 このあとパリのべつの店舗もベルリンでも、靴や白シャツはずいぶん残っていたものの、コートもニットも売り切れていたのでラッキー! ハワイでGAPやOLD NAVYに行くと、XXLなんてサイズばかり残っていて「誰がこんなもの着るんだよ……そもそもいっつも売れ残っているんだから、作る数を調整すればいいのに」と思うんですが、H&Mも54あたりのサイズがたくさん売れ残っていました。 ぼくが50ということは、54だと身長2mとか胸囲120cmなんて体型じゃないと着られないでしょう。どうしてそんな服をたくさん作って余剰在庫を増やすのか、理由がわかりません。 |
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映画 |
| パリを舞台にした映画はそれはもうたくさんあるけれど、街の景色もたくさん出てきて楽しめるものとなると、意外と多くありません。 ぼくが好きなものではまず「アメリ」、古いものでゴダールの「はなればなれに」「男性・女性」「アルファヴィル」、街が映るのはちょっとだけだけれど鮮烈な「パリ空港の人々」、あとはなんといっても「パリ・ジュテーム」。これは18人の映画監督によるオムニバス映画で、それぞれが(たいていはパリの地区をテーマに)約5分の作品にしてまとめたもの。コーエン兄弟、ガス・ヴァン・サント、クリストファー・ドイルといったふうに顔ぶれも豪華です。とくに好きなのは最後に収められたアレクサンダー・ペインが監督したパリ14区を舞台にした話。14区というのはモンパルナスのあたりです。 このページのタイトルが「パリ・ジュテームの第19話」となっているのも、もし自分に19番目が撮れるとなったら、どんな話にするか、どんな画像で、どこを舞台にして……といったことを空想しながら街を歩いたから。 あとになって知りましたが、ほんとうは「パリ・ジュテーム」には19,20話もあってオムニバスに収録されなかっただけなんだって。 モンマルトルのDVDショップで、日本ではあまり見かけないものがあったら買おうと見ていたら、トリュフォーの編集ものがありました。15ユーロ。店員によるとmk2(パリに多くある映画チェーン)のオリジナルで、fnacあたりで買ったら35ユーロくらいはするよ、と。 「ゴダールはない?」と聞いたら、はっきり「ディフィカルト!」と答えました。でもちょっと待ってて、と探してくれたけれどやっぱりなかったです。 fnacのような大きな店には当然ゴダールも何枚かあるのですが、街の小さなショップに置かれていることは少なく、オルセー美術館の裏にある店に雨宿りに入ったら、たまたま「軽蔑」を見つけたのでそれも買いました。 |
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写真展 |
| おまけとして別のページも作りました。 そちらもどうぞ。 >>> |
| 写真月間にパリに行くからには、すこしでも多くの写真が見たいというのが目的のひとつ。古典的なものとコンテンポラリーなものとのバランスが好きで、どんなものに会えるか楽しみにしているんです。 もちろん職業柄、デジタルがどんなふうに取り入れられているのか、作風の変化はあるか、展示のスタイルはどうか、どんなお客さんたちがどんな見方をしているか、といったことにも興味があります。自分だけのことならただ「刺激を受けて帰ってきました。また来週から頑張るぞー!」なんてオチでいいのだけれど、教室で教えたり、雑誌に記事を書いたりしているため、自分とは違ったタイプの写真も少しでも多く見て理解しておきたいという気持ちがあるんです。 とくに印象に残ったものをみっつ。 まずはセーヌ通りの途中をすこし折れたところにあるギャラリーでやっていたウィリアム・クライン。この界隈はどちらかと言えば古典的な作品を多く展示するギャラリーが多いところです。 クラインの展示はコンタクト・プリントにペイントしたもので、音楽で言えばサンプリングみたいなものでしょうか。見たことがある作品が多かったですが、写真のかっこよさと勢い、整然とした世界観は、若い作家と較べても圧倒的でした。 ホテルに戻るときもこの道を通ることが多く、すでに閉まっているギャラリーの前を通ると灯りだけはついていて、外のガラスに隙間なく貼られたポスターが輝いているのが見えます。それがまたものすごくかっこよくて。 カルチェ財団の近くにあるカメラ・オブスキュラ・ギャラリーでやっていたサラ・ムーンも素晴らしかったです。近くといったら語弊があるかもしれないけれど、カルチェ・ブレッソン財団のギャラリーもここから歩けるし、マン・レイが眠るモンパルナス墓地も近いので、ぜんぶあわせて回りました。 サラ・ムーンは作品を5つのタイプに分けて5冊組にした写真集「1-2-3-4-5」(一万円くらいしますが最高!)の発売にあわせたもので、数枚を除けばほとんどは六切り〜半切くらいの小さめなプリント。ほぼベスト盤といった内容だから、サラ・ムーンの美意識のなかに呑み込まれちゃう感じで、文句のつけようがありません。お客さんも多かったですが、やや年配の人が多め。 マレ地区で見たヘルシンキなんとか大学写真展というのもすごくよかったです。このギャラリーは覚えていて、2006年はジャンルー・シーフを見たところ。 たしかこのヘルシンキなんとか大学写真展はカタログが発行されて、去年のものは日本でも売られているのを見たことがあるのだけれど、ぼくが気に入った写真は6メートルくらいあるものなので本で見てもよさはわからないと思います。「写真でこんなこともできるんだ」と、新しい美が感じられたのはこれがいちばんでした。 |
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食事 |
| 日本でもそんなに食にこだわるわけじゃないので、ましてや旅先では多少は不味くても店の雰囲気がよければ写真が撮れてラッキーだし、途中で「ああ、和食が食べたいな」なんて思うことも滅多にありません。 いちいち店を選ぶのが面倒なため、同じものを食べ続けることが多くなるんですが、パリに行くとよく食べるのがスーラータン(酸辣湯)とチャーハン。弱った胃に酸味が心地よいのと、米をたくさん食べると元気が出るので。パリには中華料理の店も多いため、わりに味も安定しています。値段も安い。スーラータンはだいたい5,6ユーロ、チャーハンも同じくらいだから、ビールもつけて16ユーロくらいでしょうか。それでもユーロが180円ちかくまで高騰していたころなら3,000円くらいですからね。この二品にビールで3,000円もすると、「面倒だから気楽で安いものでいいや」といった感覚はないですよね。やっぱり食費は高めです。今月は財布が苦しいからココイチのカレーと吉野家の牛丼のローテーションでいいや、なんてサラリーマンはパリでどうしているんでしょう? パリの中華料理はタイやベトナムの料理も一緒に扱っているところが多く、たぶんいまベトナム料理のブームなのではないかと思うんですが、前はふつうのワンタン麺を出していた店が、麺の底にモヤシを敷いてパクチーを入れるようになっていました。何軒か同じようなところがあったので気のせいじゃないと思います。言語と同じで料理もほかの文化が混じっていくものなんでしょう。もともとパリで食べる中華は日本のものとは違ったし、ましてや中国本土のものとも違うはず。 ある本に「パリでいちばん美味しいフォーとして有名」と紹介されていた店があって、フォーが大好きだし、パリで美味しいベトナム料理が食べられるというのは歴史的なことを考えても不思議じゃないので、すこし遠いところにあったけれどそこへ。 かなり美味しかったのですが、夜になって吐いちゃってひどい下痢を。夏にベトナムに行ったときも、これまで経験したことのない激しい下痢と嘔吐におそわれたから、もしかしたらパクチー・アレルギーにでもなったのでは……と心配したくらいです。いまも原因はわからないけれど、疲れや、衛生的なことが重なったのかもしれません。 それでも、このフォーを食べるために初めて行った地区が、写真を撮るにはすごくいいところで、旅にはべつの目的を持つと思わぬ経験ができて楽しいことを、あらためて実感しました。いくら写真を撮るのが目的でも、雑誌に載っていた店に行こう、アンデルセンゆかりの場所を回ってみよう、といった目的があると、行動範囲も広がって楽しいものです。 だからテレビで紹介された店に行こうと必死になっている観光客や、どこの国に行ってもスイーツの店ばかり回っているといった人を、ぜんぜん否定しません。ぼくのように「まずは写真を撮ることだ」なんて考えている人間や、バックパックを背負って水でバゲットを流し込み「けっ、太った豚どもが……」と嘆いているようなストイックな人間には、ぜんぜん見えていないものもあるのではないかと。 |
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カフェ |
| パリといったらカフェ。 それにしてもエスプレッソは美味しくない店が多いです。前にも増して味が落ちた気がします。クレマ(エスプレッソの上にある細かい泡による薄い幕。美味しさを判断するわかりやすい基準)もないところが多かった。 でも気に入った店を見つけて写真が撮りやすそうな席に座り、しばらくしてやってくるギャルソンに「キャフェ・ノワール・シルブプレ」と頼んで、ほどなく運ばれてくるエスプレッソを飲み、2ユーロ前後の代金を払うとレシートを破ったりしわくちゃにしてくれて、そうだいまのうちにトイレに行っておこうと地下におりるとエディット・ピアフのポスターが照らされていて、また席に戻って手帳に記録をつけながら「次はどこに行くかな」なんて考えて……という流れはほんとうに気分がいいものです。 いまはほとんどチップ込みになっているため、昔のような雰囲気でギャルソンが対応してくれませんが、でもスタバみたいな店の進出に負けないで欲しいです。日本でもあれくらいの感じでカフェに入れるようだと楽しいのに。 旅に行く前にニュースで見て、景気の減速による電気代の節約のためテラス席の暖房をどうするかが問題になっていることと、パリでさえ嫌煙の流れに逆らえずにいるということを知りました。 あんなに寒いのに……と思うような気温のときでもテラス席を選ぶ人が多いのは、開放感もさることながら暖房に守られたなかでときおり外気が感じられる心地よさがあるでしょう。でもその暖房を切って、ブランケットのサービスですませる店が増えているのだとか。 嫌煙のほうは、世界中のすべての街で室内禁煙になってもパリだけは無理だろうと思っていたのに、禁煙の店がすごく増えていて驚きました。テラス席の人気はそれもあるんでしょうね。室内で話をしていて、テラス席に出てタバコを吸いながら話を続け、身体が冷えてきたらまた室内……というサウナ→水風呂みたいな人も多く見かけました。 |
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あまりに内容がスカスカなので、時間をつくって加筆していきます。 。 ただ、写真関係のことはできるだけ教室の生徒に最初に話してあげたいという 心づもりがあるのでご了承ください。 |
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