| 買ったはいいけど 持て余していて でも手放せないもの ベスト8 |
| 知人に「3年で出番のなかったものは捨てる」と決めている人がいて、その思いきりの良さは端から見ていて気持ちいいです。たしかに3年も使わないものが、これから先に必要になることなんてまずないだろうし、そんなもののために狭い部屋のスペースを無駄にしていることも許せません。服なんかは「いつか着れるかも」などと思わずにわりに潔く捨てるほうですが、それでも捨てきれないものが幾つかあります。 そんなものを8つ。 ひさしぶりに見直したら、かなりのものを捨てちゃったので、後日談を書き加えておきます。 |
| 1.スティーブン・キングの『IT』全四巻 文庫で四冊組。高いものじゃないからまだいいけれど、何度か挑戦しているのにいつも2巻の途中あたりで挫折します。しばらくすると記憶が曖昧になるから次はまた最初から読むので、冒頭のところばかり印象に残っていく。 キングは、僕の好きな作家や友人にファンが多く、「あの人たちがあれだけ誉めるんだから」と思って読むんだけれど、どうもしっくりこないです。『シャイニング』などはたしかに素晴らしいと思うんですが……。 もう捨てちゃおうかと何度考えたことか。でも読み終えてない本を捨てるのって勇気がいるし、でも永遠に完読することはないと思われます。 完読して、捨てちゃいました。 一位にしたわりにはあっけなかったです。でもそんなにすごい小説かなあ……。長かったわりには、読み終えたときの達成感がありませんでした。 |
| 2.ESPのギター ESPというギターのメーカーがありまして、大量生産じゃなくてわりに一本ずつしっかり作るところで、値段もそれなりに高いんです。今だったらあれくらいの金を出すなら絶対にレスポールを買うのに、当時はジョージ・リンチへの憧れからかバナナのリバース・ヘッドで指板はエボニー、おまけにグラデーションしている紫なんていうゲテモノを買ってしまいました。いい歳して「ちょっとギターでもつま弾こうかな」なんていうときに使えるものじゃないです。けっこう場所もとるし、非常に困っています。 さすがにもう弾けないと思うものの、これは捨てられずにいます。 飽きっぽい人で、でもギターをはじめたいと思っている人がいたら、悪いことは言わないですから、定番モデルのちょっと高めのものを選ぶことをオススメします。 |
| 3.カンペールのスニーカー ペロータスというカンペールのスニーカーがあって、かなり流行したので見ればわかるはずです。そのベースボールと呼ばれるものです。 僕は靴は濃い色のものを履くことが多く、淡い色の靴を履いていると落ち着かない気持ちになるんだけれど、「いつまでもそんなこと言っていると大人になれないな」なんて思って、ベージュを買ってしまいました。 履き心地はすごくいいのに、何に合わせてもしっくりきません。自分の足じゃないみたいな気がする。狭い玄関と靴箱にいっぱいになっている靴を見ていて自分に対して恨めしい気持ちになって、何足かは処分しようと考えたけれど、あまり履いていないし履き心地はいいんだから……と思って残しています。 ハワイに履いていって、信じられないくらい酷使したら、ダメになりました。 履き心地は嫌いじゃないですが、最後までそのデザインは好きになれなかったです。でも人が履いているのを見ると、「あ、カンペールっていいかも!」と思ってしまいます。 |
| 4.ハスキーの三脚 仕事道具なのにこんなところに入れていいのかよ、という声も聞こえてきそうです。僕は基本的な方針として「なるべく三脚は使わない」ことにしているので、出番がとにかく少ないんです。三脚を使うとすごく画面が安定するし、不安の6割くらいは解消されるのだけれど、それでも。 たまに「ないよりはあったほうがいい」というくらいの撮影だと、ジッツオの軽いものを持っていくから、このハスキーの出番は非常に少ないです。 あるネイチャー系の写真家の人にその話をしたら、「僕らにとってはそれより小さいものは三脚じゃないと思っているから」と言われました。ハスキーは軽いほうらしいです。 昔に比べたら、ずいぶんと出番は増えました。デジカメの時代になっていって、写真家が必携の機材というのも変化していくんでしょうね。 |
| 5.白い麻のジャケット 生成の麻のスーツを着て暑い地方に旅に行くのは大人になってからの夢なんですが、どんな出来心からか真っ白なジャケットを買ってしまいました。海外での買い物って怖いですね。自分が日本人だということを忘れてしまう瞬間がある。テレビや映画の中を別にして、こんなの着ている人を見たことがほとんどありません。着る度にクリーニングしなければならないのかと思うと気が重いし、そもそも恥ずかしいので出番がありません。ジャケットもパットやシェイプやボタンの位置など、微妙に流行があるので着たくても着られなくなってしまうでしょうから、その前に一度でも着たいな。 ちょっと新品って恥ずかしいから、洗濯機にかけてしわを作ろうとしたらひどいことになって、泣きながら捨てました。エイジングって難しいです。 |
| 6.SPEEDの水着 3日に2日くらいはジムに通っているから、考えてみればいちばん良く着る服って水着ということになります。よく「人生の三分の一は眠っているのだから、寝具には金をかけるべきだ」という意見を言う人がいますが、それと同じ考えからすると僕は水着に金をかけるべきなんでしょう。 でもあんまり派手なものが好きではないから、ほとんど同じに見える水着を3着買って、それを着回しています。あんなに生地が小さいことを考えると安くはないけど、その出番の多さを考えれば高くもないです。 でも「いつかこういうのが似合うような身体になれるように」と、かなりシェイプのきつい小さめなものを1枚だけ買って持っています。これ絶対に着られないと思うし、ときどきジムに間違って持っていきそうになるので捨てちゃおうかとするたびに、「いやいや、いつか」と思い直して残してあります。 競泳用の水着は、技術改革などもあるし、女性の水着に負けないくらいデザインの流行が変化します。いまはスパッツタイプのものが圧倒的に人気なので、出番は永遠に来ないだろうとあきらめて捨てました。 |
| 7.ブローニーのACROS100本 はじめてこのフィルムを使ったときに感動に近い喜びを覚えて、「いまの時代に自分が作品としてポートレートを撮るならこれだな」と100本買いました。ハッセルに詰めて、人と向かい合いたいと思ったんでしょう。プロの写真家にとってブローニー100本というのは多い数じゃないけれど、まるで減りません。 考えてみたらプライベートでポートレートを撮ることなんてまずないし、仕事で使うならもうちょっと感度の高いもののほうが使いやすいので出番がないんです。 でもメイプルソープを見てかなり心が熱くなったので、なんとか頑張ります。もしメイプルソープが21世紀に現役だったら、どのフィルムを使ったかな。 いろいろあって、あっさり使い切りました。 |
| 8.マックのG4 ユーザーがあれほど偏屈に「ウィンドウズなんてダメだ」と言うし、この時代に生まれたからにはマックくらい使ってみようと購入してみました。B&Oのコンポとかは憧れていてもなかなか買えないけれど、パソコンなら仕事に使うと自分に対して言い訳もできるし。 とりあえずウィンドウズとファイルのやり取りだけできるようにして、テキスト書きから始めてみましたが、ソフトが揃っていないのとカスタマイズをする根気がないせいで、劇的に使いづらくてコーヒーテーブルと化してしまいました。パソコンって僕にとっては完全な実用品なのかな。デザインは二の次になってしまっているようです。 palmも初代CLIEから今あるもので三台目だけれど、まるで使いこなせません。昔は機械に関してかなり得意なつもりでしたが、きっと機械オンチなんだな。 パソコンって、「しばらく寝かしておいて、よーしひさしぶりに使ってみるか」なんてことがしづらいですね。周辺機器を対応させるだけでもひと苦労だし、機能的にはすっかり時代遅れになっています。デザインも、いまとなってはちょっと恥ずかしい。 |