2月19日(火)  

ヒロとは、かなりお互いに理解しあっていた。今でも連絡は取り合っているし、仲もまったく悪くない。 「運命の人」なんていうと陳腐で馬鹿馬鹿しい気がするけど、ヒロはきっとアタシの運命の人だったんじゃなかろうか。

あたし人生経験の中でヒロ程深く愛した人はいないし、ヒロ程理解しあった人はいないし、ヒロのおかげでずいぶんと変わった…成長したと思う。他人で最もあたしに影響を与えた人、という意味で「運命の人」だったのではないか、と。

ヒロと別れた原因はヒロの事情が一番大きいが、お互いの進みたい道に接点がなくなり、一緒にやっていく事が出来なくなった。あたしはこれ以上我慢が出来なかったし、彼にもあたしに合わせるだけの余裕がなかった。別れて暫くして状況が変わり、ヒロはその時選んだ道とは全く違う道に進む事になった。皮肉な事にその道はあたしと一緒に歩める、むしろあたしの進みたい道に沿った道だった。その頃にはあたしは今のカレと仲良くしていて、今更どうにも出来ない。

今のカレは好きだ。もちろん今一番好きだ。だけどカレはヒロよりもあたしを理解してくれないし、合わない事のほうが多い。あたしと同じ様にわがままで子供だからお互いに収集がつけられない。

理解してもらえずに、また理解する事が出来ずに心が別れ別れになった時、魔が差したようにそんな事を思う。誰が「運命の人か」なんて分かるわけがない。死ぬ間際になったってわからない。映画や小説のようにはわからない…。分かってはいるけれど、あたしには決められない。アヒルと一緒に生きていけるかどうか。ヒロと一緒にいた時には、そんな事不安にも思わなかった。上手くやっていけるなんて当然の事だと思っていた。

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