3月20日(水)  

めちゃくちゃに忙しい日だった。チカ姫が昨日から入院してお休みしていた上に、4人が急に休んだのだ。なのにいつもと変わらない台数を開けるものだから、殺人的に忙しい。午後番がくるまでの3時間は目が回る忙しさ。月曜日の忙しさなんて目じゃなかった。興奮してアドレナリンが出てた、きっと。

昨日の朝ヒロから、バンドのHPに解散するまでのいきさつを書いたから読んでくれと、いうメールがきた。あたしの事も少し触れているから、まずい話があれば言ってくれというものだった。通勤電車の中で読んだ。

前半はずっとバンドの事が書かれてあって別にあたしの事なんてかかれてないじゃないか、と思い始めた頃。ようやくあたしとヒロとの事が書かれていた。始めて知る、当時のヒロの心境。

涙が止らなかった。
どうしていいのかわからない。もう、どうしようもないくせに。どうして、その時に言ってくれなかった?どうしてもっと早く...。

あたしはヒロの事が大事だ。この気持ちはきっと一生同じだろう。それはもう、好きとか嫌いとかの次元ではなく、2人は離れられなく強く結びついてしまったから。あたしはヒロと自分の為に自分の全てをかけた。ヒロがもっとだらしなく、人に頼る人間だったらきっとまだ2人は続いていただろう。

だけどヒロは、自分が与えられないあたしの幸せを考え、大人しく身を引いた。ヒロがもう少し……言っても仕方がないことだ。今のあたしにはアヒルがいるし、アヒルとヒロを比べることなんて今更出来ない。だけど、だけど、世界で一番好きだったのはヒロだ。

どうしようもなくダメな男なのに、離れられない、忘れられない。愛してしまったから。
ありがちな話。誰にでもそういう人がいるのか知らないけれど、あたしにとってその人はヒロだ。今はアヒルがいる。アヒルの事もすごく大事。大大大好き。アヒルとかどうかわからないが、あたしもそのうち結婚するだろう。旦那さんと子供。世界中で一番大事な人になるだろう。だけど、あたしの心はヒロを忘れないし、決して離れないだろう。

まだ小娘のあたしが言ったって信憑性もなにもあったものじゃないけれど、あたしは全身全霊をかけてヒロを愛した。若さゆえの情熱もあっただろうけれど、あれほどまでに人を愛する事はこの先ないと思う。あるとすれば、まだ見ぬあたしの子供くらいか。

だから、ヒロの心のうちを聞いてあたしはものすごく動揺している。ヒロには電話をするよ、と言ったきり何も出来ないでいる。何を話せばいいの?どうすればいいの?独りになると泣いてばかり・・・。

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