612 Part3

Last Updated 1998.7.24

 「天使が見た夢」のサイン会でサインをもらい、観る予定だった映画はすべて観たのですが、「会場近辺をぶらぶらする暇があるのは今日くらいかなぁ」とふと思い、しばし会場周辺をお散歩することにしました。んで、パシフィコ横浜周辺を歩きまわって、咸臨丸の方をうろちょろしたりもし、もうそろそろ帰ろうかなと思いつつ再度会場に入って、2階から1階に階段を下りた時のことでした…。

 不意に階段の横の1階の通路を通っていった今のお兄さんに見覚えがある。ひょっとしてひょっとしてマチュー・ドゥミ?。え?、え?、と思ううちに、さらにゲストの一員とおぼしき見たことがあるようなないような感じの人たちが通り過ぎる。どうやら、オープニング舞台挨拶を終えたゲストの皆さんが出てくるのに、普通に1階のロビーのところを通っていくようだ、と気付いた時には今度は更に有名な皆さんが通ってきました。おぉ、マリー・トランティニャンだ、エルザ・ジルベルシュタインだ、今度はサビーヌ・アゼマとランベール・ウィルソンだ、と次々にスターが目の前を通り過ぎていくのを目の当たりにしているうちに、すっかり心は平常心をなくしていきました。

 そして、これはもしかしたらもしかするかも、と思いはじめたその矢先、その時は不意に訪れました。目の前の角を曲がってブノワ・ジャコー、イザベル・ユペールと共に姿を見せたのは間違いなくヴィルジニー・ルドワイヤンその人だったのです!!。97年の映画祭から1年、待ちに待ったその時が不意打ちのように訪れたその時、私の心臓は一瞬動きを止め、そののちにそれまでの2倍以上の速度で動き始めたようにも感じられました。
 そこからホテルの通路に向かうまでの間、私以外にも彼女の姿を見掛けた人たちにサインや写真に応じたりしていたのですが、あまりにも動転してしまったあまり、サインをもらうことも写真を撮らせてもらうこともどちらも出来ませんでした(苦笑)。ちなみに、その時の彼女のファッションは黒のTシャツに紺のジーパンだったように記憶してますが、実は同様のあまり記憶が定かではなかったりします…。
 また、この時一緒に歩いていた2人というのが"La vie de Marianne"、「シングル・ガール」で組んだブノワ・ジャコー監督と、「沈黙の女〜ロウフィールド館の惨劇」で共演し「もっとも尊敬する女優」として名を挙げるイザベル・ユペールだったわけでして、後になって考えてみるとこれはまた凄いことだったんだなぁ、と思わずにはいられません。

 その後も、ゲストの皆さんは通り過ぎていきます。そして、再び心臓の鼓動が高まったのはマリー・ジランが姿を見せた時でした。実はファン歴だけでいえばヴィルジニー・ルドワイヤンよりも長かったりもしまして、マリー・ジランの姿を見れるのはこの映画祭が始めてだったのでやはり動転してしまいましたねぇ…。ということで、またもサインも写真も駄目でした。

 とはいえ、このままサインも写真も全然駄目ってのもなぁ…、と思っていたところ、ファンの人と話をしているジャン=ジャック・ベネックス監督を発見。11日の「短編映画特集」の時にはサイン会は行われなかったので、ここでサインをもらえれば、とそれまでは動転するあまり筆箱から取り出せなかったペンを取り出し、サインをお願いしました。そして、快くサインを頂けました。

 思わぬ形で一日早くヴィルジニー・ルドワイヤンの姿を見れるなど、思わぬことばかりだったひとときでしたが、本当に素晴らしいひとときでした。


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