1997年 3月 1日

この道は、いつか誰かが通った道

ある週刊マンガ雑誌。

人気絶頂のマンガ連載陣、次週が待ちどうしい展開。
スポーツマンガではライバルたちとの熱戦が果てしなく続き、ギャクマンガには毎週笑わせてくれる。
毎週発売日には店頭に山の様に詰まれているのに、数日で店頭から消えてしまうほどの売れ行き。
しかし・・・、人気があった連載も次々に終了していき、後を継ぐ作品も出ない。
新連載は今一つパッとせず、読み飛ばすマンガが増えていき、気が付くと読むマンガの方が少ない。
かつては雑誌そのものから放出されている様にすら感じられるパワーが、今では全然無い。
発行部数も落ち込んでいく。

さて、この週刊マンガ雑誌はなんでしょう?


週刊少年ジャンプと答えた方、残念ですが外れ。

これは、週刊少年チャンピオンの話。
もっとも、「ドカベン」や絶頂期の「マカロニほうれんそう」/「がきデカ」、「ブラックジャック」が連載されていた絶頂期の頃から、今の状況になりつつあった頃までの話だが。

でも、こうして見るとジャンプは今、かつてのチャンピオンと似た展開だと思えてくる。

かつて、毎週のようにジャンプ表紙に踊っていた「XXX万部突破」の文字はいつしか消えてしまった。
「スラムダンク第一部(^^;」が終った時点で、次の「ジャンプの看板」をしょってたつ連載も無い状態だ。新連載はどれもイマイチだし、魅力が感じられない。

もともと、ジャンプは黄金のパターン「強大な敵(ライバル)の出現・努力の上での勝利・(人気のあった)敵は改心し主人公と友情が芽生える」の繰返しだが、そのパターンを面白く読ませる作品にする作家が今いない。
(このパターンも名手は、鳥山ドラゴンボール 明 かな。)

チャンピオンは敗れ、再び返り咲く事は(今のところ)無かった。

そしてジャンプは今、JUMPした最高到達点から落下している。
さて、ジャンプは「走り高跳び」なのか「三段跳び」なのか、それとも「ハードル走」なのか。

あと数年で結果が出るだろう。


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