1997年 5月 9日

INTELの悪夢再び

バグ・ペンII

5月7日、ついにインテルはペンティアムIIを発表した。
(秋葉原では、発表前から売られていたが。)
同時に各メーカーからもペンティアムII搭載PCが発表・発売された。
価格もGATEWAY2000の上位機種で50万円位と、ペンティアム・プロ搭載機の発売時に比べると割安感がある。
(価格だけで、単純にペンティアム・プロとは比較するのはナンセンスだが。)
ペンティアムII搭載サーバーを出すメーカーもあるらしい。

しかし同日、ペンティアムIIにバグがあるらしい事が報道された。

ペンティアムにバグ・・・。
これを聞いたHARIは数年前におきた、あのバグ・ペン騒動を思い出した。
ある計算においてペンティアム(当時は90Mhzが最高速だった)が誤った答えを出すと報道された事に端を発した、あの騒動である。
最初、インテルは計算の誤りについて「歩いていて隕石にあたる位の確率」として交換に応じる気すらなかった。
計算の誤りを心配する声に対しての「落下地点がわかっていれば隕石にあたる事が出来る。」発言は話題になったものだ。
HARIが巡回していたNiftyのフォーラムでは臨時会議室を設けたのだが、発言数は爆発的勢いで増えていった。
そして、発言のほとんどがインテルに対する激しい非難であった。
ユーザーからの反発は、インテルの予想以上に大きくなっていった。
様々なメディアにより報道されるにいたって、インテルはついに無償交換(CPU部分のみ郵送にて交換、CPU取り外し・取り付け等の作業はユーザーが実施)するにいたった。
そうして、バグ・ペン騒動は収まっていったのだが・・・。

やはり歴史は繰り返してしまった。
ペンティアムIIのバグについてインテルでは早速調査を開始したらしいが、発表日当日のこの報道は運が良かったのか悪かったのか微妙な所である。
かつてのペンティアムの様に普及する前に見つかった点は、運が良いといえるかも知れない。
現時点ならペンテイアムII搭載PCを所持している一般ユーザーは極めて希なので、大きな騒ぎにはならないだろう。
PCが一般化した現在、もしペンティアムIIが普及した時に発見されたなら以前より大きな騒ぎになる事は想像に難くない。
そしてインテルも、今回は前回の経験から慎重な対応をする事が期待できる。

しかし、バグが見つかろうがペンティアムII搭載マシンを買う人は結構いるだろう。
初物買いこそ、マニアというものだ。
かつてのバグ・ペンも、記念だといって交換せずに取っておいて有る人もいる位だし。

稀少となるであろうバグ付きペンティアムII、もしかしたらプレミアが付く・・・とは思えないけど。

HARIは事の成り行きに注目している。


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