ミミズ箱5号

 ミミズ箱5号です。
 2000年11月23日にスタートしました。
 容器は鮮魚市場に勤めている知人にお願いして入手したのですが、やはり、50cm級の深さの発泡スチロールはなかなか無いようでして、2つの箱を連結して深さを確保する事にしました。
 容器一つのサイズは、外寸が縦365mm×横625mm×深275mm、内寸が縦295mm×555mm×深225mmです。表面積だけでもこれまでのミミズ箱よりも大きいです。かなりの処理能力が期待できそうです。
 発泡スチロール容器を入手したのが10月1日、それから完成までに約2ヶ月を要してしまったのですが、その最大の理由が「底の処理をどうするか」で悩んでいたためです。
  1.箱に穴をあけてロープを張る
  2.スタンドに穴をあけてロープを張る
 「1」はmakikiさん流に言うなら「ロープコンテナタイプ」ですが、素材が発泡スチロールだけに、ロープに加わる詰め物の重さで発泡スチロールが変形してしまうのではないかと思いアウト。
 「2」はmakikiさん流に言うなら「ロープスタンドタイプ」です。最有力候補だったのですが、移動するときに重いスタンドと一緒に運ぶ必要があると気付き、腰を痛めることを恐れてアウト。
 いろいろと悩んだあげく、「1」の方法でロープを使わなければ発泡スチロールでも大丈夫だろうと考え、ロープ以外の素材を検討しました。
 島田さんのように廃棄ロッカーのステンレス製網棚が無いだろうかと、リサイクルショップやホームセンターを探し回ってみたけど、サイズの合うものがなかなか見つかりません。
 どうしたものかと途方に暮れているときある物を発見。それは意外にも身近にある物でした。そう、園芸用の支柱です。これならビニールでコーキングされているので腐食しにくいと思ったのです。
 園芸用の支柱なら百円ショップで売っていたはず。すかさず出掛けて行き、一番太い2cm×200cmの支柱を2本買ってきました。細いのは手の力で簡単にしなってしまうのでしたのでやめました。
 いよいよ工作の時間です。先ず、支柱を箱のサイズより若干長めに切りました。幸い、我が家には電動のノコギリ(刃を替えれば金属も切れるもの)があったので、簡単に写真のように切れたのですが、手動でこれだけ切ろうと思うとかなりの重労働でしょう。
 箱のサイズよりも長めに切ったのは…、その理由2つありますが、それは後ほど紹介します。
 次に、箱の加工です。写真のように印を付けカッターナイフであけました。これが発泡スチロールの良いところでして、木材だとこんな簡単に穴をあけることは出来ないでしょう。穴は小さめにあけて、支柱を無理矢理押し込むようにしました。そのほうが隙間が出来にくい(ぐらぐらで簡単に支柱が抜けては困る)と思ったからです。
 支柱の間隔は5cmにしました。支柱の太さが2cmあるので、正味の隙間は3cmです。要するに「3cmの隙間」「2cmの支柱」「3cmの隙間」「2cmの支柱」・・・と言う感じになりました。これくらいの隙間であれば、詰め物がドボドボと落ちてくることはないそうです。makikiさん曰く3cm〜6cmの間隔が適当だそうです。
 続いて、カッターナイフで底をぶち抜きました。
 あけた穴に支柱を通すとこんな感じです。さて、ここからが一苦労でした。支柱はスチールで出来ています。ビニールでコーキングされていても、切断した所からは簡単に水が入ってしまいます。そうするといずれは腐食してしまうでしょう。それを避けるために切断面を一つ一つビニールテープでぐるぐる巻にして防水処理を施しました。
 ビニールテープを巻くとその部分(支柱の端っこ)だけ太くなってしまいます。その状態で穴に通すと、穴は太い部分の大きさまで拡張されてしまいます。これでは、支柱と箱の間に隙間が出来てしまいます。その為、穴に支柱を通した状態でビニールテープを巻きました。先に、支柱を箱のサイズより長くした理由の一つはこれでした。
 辺りが暗くなってきたのでこの日(19日)の作業はこれでおしまい。続きは勤労感謝の日に…。
 勤労感謝の日がやってきました。天気はさほど悪くないものの、曇気味でしたので気温は低かったように思います。
 この写真は底の強度を見ていただくために撮っておいたものです。ん?誰ですか、「寒いのに素足にサンダル履き?」なんて所に気付いたのは…。そうなんです、我が家は貧乏でして…。
 何て冗談はさておき、5歳の娘と3歳の息子に乗ってもらいました。合計で約40kgです。ビクともしませんでした。80kgの私も乗ってみましたが全然大丈夫でした。
 発泡スチロールは木材と違い酸素を一切通しません(木材がどれほど通すかわかりませんが)。底が筒抜けで、蓋に空気穴をあけておいても深さがある分、中間では嫌気性になる恐れがあります。
 そこで、箱の中間あたりに空気穴をあけることにしました。ここで登場する必殺アイテムが塩ビ管です。箱のサイズに合わせて切った直径(外径)18mmの塩ビ管(直径)に電動ドリルで2.5mmの穴を各70個あけ、3本を発泡スチロール容器にぶっ刺しました。
 さぁ、いよいよ箱の連結です。(何て言うほど大袈裟なもんじゃないですが)
 写真のように上段の箱、蓋、下段の箱の順番に強力両面テープで連結し、補強に透明の幅広テープで連結した周囲をぐるりとテーピングしました。これで、連結部分にはほとんど隙間が無く、そこからミミズさんがこんにちはすることもないでしょう。
 はい、箱の部分が完成しました。写真は上から覗き込んだ図です。塩ビ管の下に見えるのが詰め物です。実は、詰め物の下に敷くダンボールを入れる前に塩ビ管を通してしまい、一瞬、はて困ったぞモードに陥ってしまったのですが、何のことはない塩ビ管は穴に固定してなかったので簡単に抜くことが出来たのでした。(^^)
 壁面を良〜く見ていただけるとわかるように、数字が書いてあります。これは、底(支柱)からの深度を5cm間隔に記したものでして、これで現在詰め物がどの程度入っているかが直ぐにわかります。
 続いて、箱を乗せるスタンドの作成です。と言っても、これは木材を電動ノコギリで適当な長さに切って、木ねじで固定しただけですので、詳細については省略させていただきます。
 尚、この材料は家の改築の際に出た古材を使用しており、木ねじ以外の材料費は0円って事になります。
 あ、そこの貴方、そんなにじっくりと写真を見ないで下さい。木の切断面が斜めだったり、木ねじを刺した所がひび割れているのが…。本当に不器用な素人工作でした。(^^;
 さて、ここで支柱を箱のサイズよりも長めに切ったもう一つの理由を紹介しておきましょう。それは、写真をご覧いただければわかるのですが、詰め物の重さを支えている支柱は、直接スタンドの上に乗っておりまして、即ち、発泡スチロールは支柱にぶら下がっている状態となります。こうすることで、発泡スチロールには余計な負荷(縦の力)がかからないというわけです。
 蓋の空気穴は、当初、4号箱と同じように古ストッキングを貼る予定だったのですが、我が奥さんから「ない」と言われてしまい、どうしようかと悩んだ末(悩むほどの問題か?)、他の素材で穴をふさぐことにしました。ホームセンターの定員さんに相談したら写真のようなステンレス製のメッシュを薦めて下さったので、素直にこれを使うことにしました。
 このメッシュ(目の細かさは1インチあたり40個)がなかなかの優れ物でして、20cm×30cmの大きさで売られているのですが、ハサミで簡単に加工することが出来ます。150mm×50mmの大きさの物を4枚作りました。
 蓋に140mm×40mmの穴を4つあけて、そこにメッシュを発泡スチロール用ボンドで接着しました。ガムテープよりこの方がスマートでしょ?
 はい、これで出来上がりです。このミミズ箱は写真のように1号箱(中)4号箱(右)と並べて設置してあります。
 詰め物は、4号箱から古い詰め物を80%、1号箱から古い詰め物を100%、2号箱から古い詰め物を100%を投入しました。これで底から25cm弱の深さをまかなうことが出来ました。後に、新しいヤシ繊維を追加する予定です。重さはスタンドを除いて約20kgです。
 ミミズさんは、1号箱から100gのミミズさんと、2号箱から95gのミミズさん、それと、移動した詰め物に混じっているミミズさんが5g位はいると思います。合計で約200gのミミズさんでスタートです。
今回の材料費を紹介します
発泡スチロール容器 0円 いただきもの
底材の支柱2本 210円 税込
空気穴の塩ビ管 0円 庭に転がっていた
箱接着用両面テープ 0円 いただきもの
箱接着用透明テープ 0円 いただきもの
ビニールテープ 0円 10年以上前に購入
スタンド用材木 0円 改築の際の古材
木ねじ 409円 税込
発泡スチロール用ボンド 147円 税込
ステンレスメッシュ 399円 税込
液肥受けトレイ2枚 210円 税込
詰め物 0円 古い詰め物使用
合   計 1375円 安い?高い? 

この機会に購入した道具
充電式電動ドリル 8190円 税込
ドリルセット 714円 税込
合  計 8904円  

最後になりましたが、今回の作成に際しましては、
makikiさんと島田さんのHPを参考にさせていただきました。
お二人にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。


底敷きダンボールが無くなるまで

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