ガンダムSEED完結を迎えて




ついにと言うかなんというか、ガンダムSEEDが最終回を迎えました。
前に書いた妄想予想はまったく当たりませんでしたが、まあそんな話は置いといて(^_^;)
いまさら一話毎の細かい感想を書いてもあれなんで、全体を総括しての(いやそんな偉そうなこと言える立場じゃないですが)感想をちょっとばかし。
正直私はどちらかというとお人よしというか馬鹿正直というかガンダムの新作というものはまずは肯定的に見るようにしています。
何だかんだ言っても私もファースト世代の端くれ、さすがにGガンが始まったときは何でしたが…あとSDガンダムフォースもちょっと、あれですけどね。
ただ頭ごなしに否定するだけなのも進歩がないということも、そのGガンのときに感じました。
で、とりあえずますは肯定的に見るスタンスの私ですが、そう言うのを割り引いて、正直昨年のC3で見たときからかなり期待を持っていた作品がこのSEEDでした。
そして第一話が始まって、作画、設定、その他もろもろ、本当に気合が入っているのが感じられ、このパワーが最後まで続いたら、これはすごいものになるんじゃないかとすら、思えるようになってきました。
序盤から中盤にかけては割とオーソドックスな話と、回想シーンの使いまわしの嵐のおかげで展開も遅く、少々中だるみを感じる面もありました。
回想シーンが多かったのは、恐らく作画スケジュールの関係もあったのでしょうが、しかし、後になって考えると、この回想シーンの多さのおかげで3クール目から本格的に話が動き出した時のための土台が作られ、おかげで話に感情移入できたのではないかと思います。
そしてその3クール目、そして4クール目とストーリー的にも盛り上がり、結局過去のガンダム作品の中でも、個人的に1,2を争うほどのお気に入りになったと思います。
まあ、最終回はちょっと、という面もありましたが。
そう、その最終回です。
今になってこんなSEEDの感想を書こうなんて気になったのは、上記の読書感想文みたいなものをずらずらと書きたてたかったからではなく、この最終回についてどうしても言いたいことがあったからです。
正直、なんだかなあ、という感想を抱かずにいられなかったあの最終回 。
ネットでの感想を見渡してもそんな思いを抱いた人が多かったように思われます。(結構感動した、という意見もありましたが)
ただ尻切れとんぼだ、という感想を抱いている人が結構いるみたいですが、少なくとも、話としてはキチンと完結しているものだと、私は感じました。 確かに詰め込みすぎ、消化不良という感は否めませんが、戦争を真正面から書く、というのがこの作品のテーマの一つであるなら、一応、戦争は終わったわけですから、物語としてはきちんと終わりを迎えているわけです。
消化不良だと思ったのはラクスの表立った活躍が見られなかったこと、ラストのアイリーン・カナーバのいきなりの登場による事態の収拾のせいでしょう。
恐らくラクスの言葉から端を発しての、裏側の動きというのがあってしかるべきであって、そう言う意味ではやっぱり後一話ぐらいは欲しかったかなあ、と正直思うところです。
だから、あれでは終わっていないから続編があるんじゃないか、と言う風には私は思いませんでした(続編そのものについては否定しませんが)。 続編、というよりも不足分を補完した完全版がむしろ欲しいところでしょうかね。
もっとも小説版やアストレイでいずれこの辺は補完されるんじゃないかとも思っていますが。




クルーゼとの決着、これも結局キラは答えを出せませんでした。
ただむしろこれは、答えが出るものではないと私ははじめから思っていました。
大事なのは問題提起(作中で、と言うよりも現代社会に対しての、という側面が強かったかも)であり、それに対して個人個人が、個人としてどう感じ、対処していこうとするか、その過程の部分であって答えを出すことが大事ではないからです。
大体、クルーゼの言うところの人の業、これはガンダムシリーズを通して語られてきたことであり、人はいつになったら戦いをなくすことができるかという、人そのものの抱いてるテーマでもあります。
戦いはすべて怨恨に根ざす、といったのはガトーですが、そうであれば、人が、人として感情を持ちつづける限り、この世から争いはなくならない、ということになります。
そうするとそれこそ人類全体がニュータイプにでもならない限り、戦いはなくらならない、というところに帰結してしまいます。
まあザフトにしてみれば人類全体がコーディネーターになれば、ということになるのでしょうが、大体、永遠に戦いのない世界を勝ち取るための手段が戦争、という時点で、成り立ちからして彼らは矛盾を抱えているわけで(その点についてはニュータイプも同様でしょう。まあジュドーとハマーンのように根っこの部分では共感できうるものがある、という点で、コーディネーター同士で思いっきり覇権争いをしていたコーディネーターよりはましなのかもしれませんが)やっぱり今のままじゃ結局戦いのない世界の実現、というのは不可能なことのように思えます。
そんな状況下で、キラに、クルーゼを、そして万人を納得させるだけの答えが出せるはずもないわけで、大体、そんな都合のいい答えがあるなら現実世界から戦争なんてなくなってますわな。
じゃあ、戦いのない世界を目指した努力というのは無駄かというとそうではなくて、完全に戦争のない世界は不可能であっても、それに対して努力をしていくこと自体には意味があります。
そのスタンス自体はキラもアスランも最終話を前にして達しているわけですから、後は生きて、それを貫いていくことが彼らがこれからなしていかなければならないことであって、そういう意味ではクルーゼが死んで、キラとアスランが生き残ってめでたしめでたし、というラストは、実はきちんとその点においては完結してるんですよね。




鯨石など、いくつかの謎も残ったままになりました。
まあこれもいずれアストレイなどで解明されるかもしれないし、大体、別のこの辺の謎が本編で解明される必要はまったくないんですよね。
エヴァは、本編の根幹を成しているのがストーリーにちりばめられたいくつもの謎でした。
だから、謎が解明されないまま終わったのは、確かに中途半端なところで終わった印象になるのは否めません。
しかしSEEDはあくまでそれらはエッセンスでしかなく、主題は上に上げたようなテーマですから、別に謎は謎のままでいいわけです。
まあ適度に謎を残しておいてくれると、後で二次小説を書くネタにもなるし(爆)




というわけで、冷静考えると以外とあのラストはあれはあれで良かったのかなあ、なんて思ったりします。
ラクスとアイリーンの部分の補完は必要でしょうが、何ならそれこそオリジナルの小説でも書いて…
あ、でも一つ大きな不満がありますね。
それは…
フレイが死んでしまったこと。
いや私キラ×フレイなんで(^_^;)
まあ死ぬのは予想されてたことではあったんですけど…その後クルーゼとの戦いの中でそれこそZの最終回みたいなシーンでもあれば良かったんですが…
結局何のために死んだんだか…
まあその辺の補完も含めて、やっぱりほんとにオリジナルの続編小説でも書こうか、なんて今は思っております(結局いいたいことはこれだったりして)
ちなみに一応最終回からの続編ですが…

フレイ生きてます(なぜか)

フラガも復活します(なんだかねえ)

キラ×フレイです(キラ×ラクスの人とかすみません。まあラクスも好きですからエヴァのときみたい(シンジ×マナでアスカがへっぽこ)なんてことにはならないでしょうが(爆)

ターンXも出ます(ってなんだそりゃ)

10月末、ぐらいには公開…できるといいなあ…
つーかその前にちゃんと既存のコンテンツも…