玉神輝美 |
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水の妖精 **************************** 川は陸に面して流れてゆきます。 海はひとつにつながっていますが、 川は一本一本、違った顔を見せてくれます。 それは水質や川底の石の色などによって 変わってくるのですが、 川の色が茶色だったり 緑だったり透明だったりします。 熱帯魚の魅力は、 その変化のある川にもあるのです。 熱帯魚はその環境において 色、形、習性、すべてが違います。 すべての熱帯魚は、その魅力に溢れています。 その中でいちばん美しいと思う形をした熱帯魚は エンゼルフィッシュです。 エンゼルフィッシュは海にいると思っている人が いると思いますが、この魚は川の魚です。 この魚の伸びたヒレは、 水に沈んだ小枝の擬態ではないかと言われています。 また、白と黒のストライプは光と影になり、 それによって魚の形を変えて身を守っているのです。 熱帯魚は水の妖精といわれることもあるのですが、 妖精のように水中を舞うことがあるのです。 それは小型のカラシン科の魚に良くある行動なのですが、 オスとメスが互いに美しさを競い合う時や、 オス同士の縄張り争いの時に見せる行動で、 二匹がからだをふるわせながら水中を舞うように泳ぎます。 これをフィンスプレッディングといいます。 その時最高の色を見せてくれます。 魚も人間と同じように、 生まれてから死ぬまで色や形がいろいろ変化します。 その魚のいちばん美しいと感じた時を、 描いてあげたいと私は思います。 玉神輝美 |