玉神輝美 |
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マクロの目 **************************** 天野尚さんが“マクロの目” という言葉を良く使われます。 アクアリストの方なら経験あると思いますが、 何時間も水槽を見ていてもあきない、 周りの人が心配するほど見続けている、 これはいろいろなものが見えてくるからです。 水草、魚、砂、石など 人間が作ったものではなく、 自然の創造物だからこそ そこにはマクロ的視線が注がれているのです。 古木などに生える苔などは 何種類もの苔が重なるように生えていて、 それはすばらしく美しく ビロウドのように輝いています。 1cmほどの苔が木のように見えてきて、 だんだんと森のかたまりになってきます。 ひとつのものを見る時、 もし自分が蟻になたなら そして、鳥になったなら どう見えるのだろう。 イマジネーションをふくらませてください。 そして、細部まで良く観察すると、 自然はすべて理にかなって作られていることに気づきます。 古来日本人は、豊かな自然の中から さまざまなものを生活の一部として 取り入れてきました。 虫の音を風流と感じたり、 日本の四季の中から侘び、寂び、 枯山水、茶道、花道などと発展したのです。 昔のように、まわり一面自然ということは 特に都会ではありえませんが、 一本の木や花から自然を見ることはできます。 心の中から豊かな自然を取り戻してゆきたいと思います。 玉神輝美 |