105   黒炎闘鬼ダークシャドー(創美研究所)
 
 本郷洋は改造人間である。改造手術を施した秘密結社エデンに復讐するため、ダークシャドーに変身して戦うのだ。
 
 自転車操業ソフトハウス創美研究所のぱちシリーズ第4弾。前作「ぱちファイル」の売り上げがナニであったので急遽、作られたそうです。発売月で見るとなんとわずか3ヶ月後に出たことになります。一応は創美のファンのつもりなので嫌な予感を感じながらもお布施のつもりで購入しました。
 
 システムはごくごく平凡なアドベンチャーに戦闘シーンを加えたもの。と言ってもそれほど大層なものではなく、上下左右に配された「踏み込み」、「一旦下がる」、「左回り込み」、「右回り込み」というコマンドボタンを制限時間内に選択するというもの。ターン制で先に3回ダメージを与えると戦闘は終了。負けると容赦なくゲームオーバーになって救済処置は一切ありません。戦闘の予感を感じたら即座にセーブをするのが肝心です。
 この戦闘シーンですが、あらゆる意味において寂しさが拭えません。まず中央に表示される敵改造人間のCGは立ちCGと全く同じな上に少しも変化しません。その変化のなさは筋金入りで、ダークシャドーの攻撃であってもアニメや戦闘専用のCGはもちろんのこと、ダークシャドー自体が映りません。画面上の動きといえば右端からU字を描くように進んでいくタイマーのみ。
 また音に関しても攻撃、防御の掛け声や効果音の類も全く用意されていません。あるのはまたしてもタイマーのカウント音のみ。
 必殺技の出番は戦闘シーン終了後に発生。しかしながら、CGによる演出は一切なく、効果音も同じくありません。寂しいテキストのみの演出になってます。
 
 足回りはかなり厳しく。メッセージスキップは中程度ですが、選択肢間が長いのでかなり待たねばなりません。しかも、戦闘シーンがあるので迂闊にモニター前を離れてコーヒーを煎れにいく訳にもいきません。
 メッセージの巻き戻しはウインドウ単位で行います。それはいいのですが、シーンが変わるとそれ以上前に戻れません。よってあまり役に立たないかと。
 
 シナリオは一言でいうなら「ぱち」ぶりが足りません。あらすじを見てもらえばわかるかと思いますが本作の元ネタは○面ライダーです。今作にはこの文章に見られるような、オリジナルを思い出してニヤリとするようなノリが全く感じられません。「コズミックマン」や「ぱちもそ」と比べるとヤバさも明らかに不足しています。ぶっちゃけ改造人間だろうが宇宙刑事だろうが問題ないように思います。そもそもダークシャドーの武器が銃(必殺技も銃)だという時点で何か間違っているような気がします。
 ストーリーも「コズミックマン」をなぞったような話である上に完結しているように見えません。始まった瞬間から見え見えの謎が明かされたところでブツリと終了。またこれに付属して展開に無意味なものが多いです。詳しくはネタバレなので伏せますが、謎が明かされると中途のシーンの幾つかに意味がなくなってしまいます(というか意味不明に)。Hシーンを作るためだけとは思いたくないのですが。
 構成もパートナーが変化する(それも二人だけ)だけで話はほぼ一本道。ゲームとしてこれはどうかと思います。
 設定のひとつに主人公はダークシャドーに変身すると一定時間、副作用で精神が不安定になり、パートナーを襲ってしまうというものがあります。まさしくエロゲーならではの設定ですが、これがもうギャグにしかなっていません。あまりにも都合のよいタイミングでパートナーが現れ、主人公も都合よく発作が起こります。パターンも全て同じとまるで韻を踏んでいるかのよう。他にも節操なく、あるいは工夫なく改造人間に犯されるヒロインたちの姿は悲劇というより喜劇の様相を呈しています。
 けして長いとは言えないシナリオに不整合が見られるのもツライ点です。よもや気付かないとは思えませんがシーン繋ぎに矛盾が発生しています。
 
 CGは作品の方向性ゆえか暗い配色のものが多くなっています。イベントCGは部分違いなしで驚愕の35枚。ここにも明らかに3ヶ月という言葉が重くのしかかっています。一応は複数回Hを実装していますが、シチュエーション的に似たものが多いです。設定上の問題とはいえ、もう少し変化が欲しいところ。
 立ちCGは各キャラほぼ1枚ずつしかありません(変身後は除く)。フェイスウインドウもあるんですが、これが何のためにあるのか全く不明。立ちCGを顔だけ切り抜いたものである上、同様に表情も全く変化しません。本当に何のためにあるんでしょうか。
 
 音楽はそこそこ印象的に仕上げてありますが「らしさ」は一切、感じられません。「コズミックマン」が良かっただけに残念なところ。
 ボイスはHシーン限定。ないよりはましですが、寂しさは拭えません。早いところ、フルボイスになって欲しいものです。声優さんの演技レベルは特に問題なし。特筆することもありませんが。
 
 まとめ。創美研究所への愛が試される作品。本作品の定価は8800円。6000円ぶんくらいは貢いだつもりになるくらいの覚悟が必要だと思われ。せめて2002年が低価格ソフトが流行った年でなければねぇ。良かった探しをしてみたのですが、結果ははかばかしくなく。ああ、そういえば修整ファイルが出ていませんね(嘆息)。
 お気に入り:ガムたんボイス
 評点:40
 
 デフォルトでキャラ別感想はありません。


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