295   門を守るお仕事(ソフトハウスキャラ)
 
 リルゾの街に雇われている傭兵団「門を守る羊」。その団長であるヒート(変更不可)は雇われの身でありながら実質、街で最も権力を持つ人間であった。
 国境沿いに位置するこの街では隣国のちょっかいが絶えない。正規軍のいない土地で傭兵団はあらゆる手を駆使して街の入り口である門を守り抜く。
 
 ソフトハウスキャラの新作はまさにタイトル名を読んでの通りなSLG。
 購入動機はソフトハウスキャラの佐々木珠流氏が原画であるから。いつの間にかソフトハウスキャラだから、とは言えなくなってしまっていますね。
 初回特典は特になし。
 
 ジャンルはハーレム傭兵団SLG。目的はタイトル通り門を守ること。自分たちから攻勢に出ることはなく、攻めてくる敵を待ち受け、ひたすらに追い返します。
 マップは門を一番後ろにした一画面固定。各エリアに防御のための施設とユニットを配置して敵襲に備えます。エリアによって作ることができる施設や配置可能なユニット数は決まっています。また、季節によって変化することもあります。ここはプレイヤーの好みやセンス、戦術が問われるところ。
 戦闘は攻め込まれる前から始まっています。情報を収集して敵軍の妨害をしたり、賄賂を贈って一時的に戦闘を回避したりも可能です。目的は戦闘に勝つことではなくあくまでも門を最後まで守り抜くこと。
 実際に戦闘が始まると配置した施設上で敵と味方のユニットであるチビキャラたちがこまごまと賑やかに自動で戦います。この様子は見ているだけでもなかなか楽しいですが、戦闘を有利に進める作戦が用意されていて、これがまた画面に彩りを加えてくれます。他にも移動(撤退)の指示も出せるため完全自動ではありません。そのようにもできますが作戦などは使えないため色々と苦しくなります。
 戦闘以外では街の各層との交流や設備研究、部隊の雇用、ヒロインとのイベントなどやることは山のように、とは言わないまでもたくさんあります。ソフトハウスキャラだから(?)当然、周回プレイが前提です。モードも複数用意されていて、発生するイベントや敵の強さが異なっています。基本的に繰り返すことで「やること」が軽減されていく作りです。
 1周にかかる時間はそれほど長くはなく、さくさくとプレイすることが可能です。ヒントなども搭載されているので悩むことはそれほど多くなく、難易度的には普通くらいでしょうか。エンディングも条件さえ満たしていれば複数を同時に見ることができます。ただ、この手のゲームの初心者にはちょっと難しめかもしれません。
 
 足回りはそれほど変わっていません。メッセージスキップは既読未読を判別して高速です。ただし、未読文があるとスキップモード自体が解除されてしまうのは残念でした。短文が多くあるゲームだけに何度もスキップアイコンをクリックしなくてはならないのはわりと面倒に感じやすかったです。
 バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能ですがそれほど戻ることはできません。ポップアップのメッセージは見られないのでゲームスピードを上げ過ぎるとほとんどわからなくなります。ロード直後にも使用できます。
 
 シナリオは添え物、とは言い過ぎですが過剰な期待は禁物です。ジャンル名が示すように団員のヒロインたちとの関係はほとんど最初から固まっているため、大概は過去回想で処理されてしまいます。関係を深めるとか、ましてや恋愛という表現からイメージされるイベントなどとはおよそ無縁です。
 それよりも、ソフトハウスキャラ名物と言うべき名もない団員(キャラ)たちの会話の方が本作の世界観を巧みに浮き彫りにしています。面白く感じるのも多くはこちらの方でした。まぁ、対比の問題でもあるのでどちらも必要ではあるのですけど。恒例のおまけシナリオも用意されています。
 Hシーンはいつものソフトハウスキャラ仕様。シーン登録が必要ないのでは? というくらい圧倒的小ボリュームのHシーンが今回もたくさんあります。使い回し度も相変わらず高いです。エロ度とか考えてはいけません。
 
 CGは意外なほど複数のヒロインが集合したものがありません。ジャンル名からするとこのあたりは違和感がありました。基本的には立ちCGだけで処理していますが、もう少し集団を感じさせるCGがあっても良かったように思います。
 ユニットや設備など戦闘画面を彩るCGがとても秀逸です。不幸にも味方陣営の名前付きキャラユニットみたいなのはいないのですが、それでも十分に愛着を感じるくらい良く出来ています。
 Hシーンはヒロイン数のためか薄めな印象です。エンディング対象と考えると10人にも登るため1人頭は控えめです。なによりそれを端的に表しているのがエンディング。なんと本人のエンディングでありながらCGが存在しないヒロインが複数います。なんかちょっとまるで放送事故のような居たたまれなさがありました。
 
 音楽は幾つもの場面に応じた曲が用意されていて、その上でとても安定しています。シミュレーションというジャンルゆえ特定の曲を聞き続けることが多いのですが、飽きることのない曲作りができていると感じました。
 ボイスは主人公を除いてフルボイス。ただし、他人視点の場合は主人公も喋りますが、そこだけなのでこれはちょっと慣れなくて戸惑いました。その他に演技に気になるところはありません。キャラにもよく合っています。
 
 まとめ。久しぶりにソフトハウスキャラらしさを感じさせる佳作。「ウィザーズクライマー」以来の喜びを与えてくれました。難点は奥深さが足りないことでしょうか。そこが過去の二つ星に劣るところです。次回作も期待したくなりました。
 お気に入り:ロウメイ、ディー
 評点:75
 
 以下はキャラ別感想。ネタバレ要注意。
 
 
 
 
 
 
 
1、メイベル
 もはやシード枠とか表現した方がいいんでしょうねぇ。ソフトハウスによって重用している声優さんはいますけど、ここほど徹底しているケースはないんじゃないかなぁ。
 
2、ルア
 もう出オチというくらいに最初から損している感が全開。せめて声優絡みがなければまだ良かったんでしょうけど。ちょっと気の毒なくらいかませ犬ポジション。みんなを輝かせるための、っていう感じが泣けます。
 
3、ディー
 基本的に地味。活躍の機会も少ないですが個人的にはなぜか好き。衣装の露出の少なさもなんか良かったです。ただ性癖はどうかと思いますが。にょー関連はちょっと。
 
4、リーフ
 本来もっと目立ってもいい気がするんですが、やはりユニットがないせいでしょうか。どうも弱さを感じます。
 
5、エレナ
 優遇されている、と思ったのですが最後まで見ると全然そんなこともなく驚きました。最初はプレイヤーを作品世界へ誘う役割かと思ったのですがそんなこともないし。
 
6、ロウメイ
 やる気のなさが良いところ。キャラ的にも他とは一線を画しています。それだけにエンディングCGがないのは残念。
 
7、ツクリ
 いかにも的なキャラすぎてちょっと。もう少し意外な点とか欲しかったような。
 
8、ウェンディ
 最初は男と信じて疑わなかったのでモード名を聞いた時は震え上がりました。本当に良かった。シナリオはこれが一番、面白かったですね。システムとの連動が感じられましたし。
 
9、ハイエリー&ミルカッセ
 良いキャラだけにもったいない。二度目の解放後にもうちょっとあるだけでぐっと良くなると思うんだけどなぁ。キャラユニットがうらやましく感じられました。


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