徒然なる日記

ほとんどがゲームに関するネタです。もしかしたら気のせいかもしれません。

2013年6月2日(日)
待雪の花~snow drop~1~2回目終了
 革命機ヴァルヴレイヴ8話。語られるエルエルフと姫の出会い。これでエルエルフの命が助かるなんてすごいですね。この場だけならわかりますが、よほど影響力のある姫なんでしょうか。それより、なんでこんなところにいるんでしょうね。収容所の近くとかじゃないんですか。
 目覚めたエルエルフは囚われの身。しかし、全く慌てることもなく状況を把握して予言。6時間で国が滅びると。そして、ハルトに再び契約の答えを迫る。
 アイナの死にショックを受ける面々。そして、遅れて開放されるアキラ。笑い話っぽいですけど、彼女を存在を知っているのは明かされている範囲ではわずか3人しかいない。トイレとか諸々は大ピンチではなかったのだろうか、と余計な心配をしてしまいます。しかし、タッチの差とはいえ実の兄貴の方が遅いってのはどうなんでしょうかね。おかげでサトミはさらに追い込まれそうな流れに。誤解なんですけどね。
 パイロットスーツを初めて着用するもそれに関係するやりとりは一切なし。これも、ヴァルヴレイヴに関する学生用の装備の一部なんでしょうか。
 攻めてくるドルシア軍。同じ手であっさりやられるヴァルヴレイヴ2体。しかし、外は囮でアードライが潜入してジオール軍の艦船を占拠。学園に向けて砲撃を始める。
 エルエルフは8名の犠牲で助けてやると条件出し。ところが、ハルトが出した答えはゼロ。犠牲はゼロでなければ駄目だと交渉。そして、あの時のサインを出す。ハルトの言葉にエルエルフも考えを変える。ここに契約が締結されました。
 エルエルフの作戦はモジュールの外から攻撃して穴をあけ、海水を噴出させること。それにより鎮圧用兵器を無力化するだけでなく、モジュール内の艦船まで自由を奪うという一挙両得な作戦。あっという間に形勢逆転もアードライたちのことは書かれないまま。これ次に続くんでしょうか。
 カイン大佐の発した「ルーンの光」という言葉と首筋の紋章。「一族」、「姫君」……。謎は深まるばかり。次回は青のヴァルヴレイヴが登場。果たしてパイロットは誰でしょうか。

 「待雪の花~snow drop~」。スタッフロールが出たので「1~2回目終了」と書きましたが、それでいいのか不安になる内容です。特に最初のエンドはもうバッドエンドと言っていいくらいの酷いオチでした。1人目、これ神崎翔子シナリオと言っていいものか。
 まず、シナリオが普通に予想外でしたね。貧しい兄妹2人にどんな苦難が待ち受けているか、という物語かと思っていたんですよ。チンピラヤクザのような恩人、かつては名医と呼ばれたヤブ医者らに頼るしかない生活。どれだけの不幸が降りかかるかと警戒していましたが、予想以上に緩い展開です。チンピラヤクザの女に手を出すという緊張感たっぷりの選択をしたはずなのにサッパリ露見することなく翔子の部屋でやりたい放題。壁が薄いので妹に聞こえるかと思えばそんなこともなく。ようやくヤクザに気付かれたと思えば主人公は一発、殴られただけで以降はお咎めなし。ヤブ医者は結局、普通の医者の役割を果たしただけ。
 う~ん。これはどうなんでしょうねぇ。予想を裏切ったのにむしろ、印象は悪い方向にいっているという。この作品にヒロインという言葉は似合わないかもしれませんが、それにしても翔子はヒロインに見えません。たいした背景もなく、ようやくちょっと出てもあっさり流されるように終わってしまいますからねぇ。オチも最悪に近く、主人公の人格が変わって翔子と夜通しHしていて様子を見なかったので妹が死亡という残念っぷり。その前の様子を見ても一晩で死ぬのはいかにもご都合主義を感じさせました。問題山積みです。
 2人目は市ヶ谷瞳。
 ここからようやくシナリオと呼べるようになりました。本作は順番にヒロインがクローズアップされていって選択肢が出現。選べばそこで分岐。選ばなければそのままシナリオが進んで次のヒロインへ、という当サイトで言うところの途中下車方式を採用しています。「G線上の魔王」なんかと同じスタイルですね。
 しかし、この手法にしてはちょっとテキストが雑で本来の流れを書き続けていたところで分岐するせいか、キャラクターの姿勢がちょっと不自然なくらい変わってしまいます。特に妹の姿は差が激しいです。瞳シナリオに入る前なんて主人公とHまでしてしまっているのに、そんなことは忘れたように振る舞っていますからねぇ。まるで憑き物が落ちたみたいに。すんなり瞳と和解する様子はさすがに違和感がありました。
 日付や期間を書かないせいかどうにも「なんとなく」な雰囲気が漂いがちです。妹の病名もなんだかわからないままですからね。説得力が全体的に弱いのは否めません。説得力のなさはやはり、緊張感のなさに繋がりやすくプレイヤーの方にも影響を与えてきます。正直とても醒めた目で見がちです。入り込むには色々と足らないものが多すぎるように思います。音楽はとてもいい雰囲気を作っているんですけどねぇ。色々ともったいないです。まぁ、妹ルート以外はおまけのようなもの、と考えていた方が良いかもしれません。

2013年6月4日(火)
待雪の花~snow drop~終了
 翠星のガルガンティア9話。霧の海にやってきた一行。クジライカの群れを次々に撃破していくチェインバー。殲滅した先に待ち受けていたのはピニオンたちのお目当てであるお宝が待っていた。そこはかつてピニオンが兄と共にやってきた場所。そこにあったのは古代地球文明の遺跡。そこで見つけたものは本来レドには見る資格のない機密事項。しかし、現場の最高階級者はレドであること、本隊への連絡がつかないことを考慮した上で開示を要求。
 そして、地獄の蓋が開けられます。
 断片的な映像に残されていたのは信じがたいもの。ヒディアーズとは下等生物などではなく、人間が宇宙空間に適応するために生まれた新たな形、種であったのだ。その名はEvolve。人間と自発進化したEvolveは相容れない存在となり、戦場は宇宙へと拡大していった。
 映像が示す事実を受け入れられないレド。チェインバーは敵の情報操作と的外れな指摘。その時、目の前に現れたEvolveの幼生をチェインバーは握りつぶす。世界が壊れ叫ぶレド。あまりに残酷な現実にレドはどうするのか。エイミーさん、泣いている場合じゃありませんよ。

 「待雪の花~snow drop~」。やっとというか、もう終わりました。
 私が月曜の段階で終わるという時点でボリュームが知れますね。まぁ、正直に言って長々とかかるよりも良かったんですけどね、悲しいことに。
 最後までおよそ盛り上がるということがない作品でした。それ以上に恐ろしいのは作品を通して何が言いたいのかよくわからない、ということでしょうか。個人的に感じたのは「人の厚意は素直に受けておいた方がいいよ」ということくらいでしょうか。他にないのでちょっと無理に引っ張ってきた感じではありますが。
 シナリオの構成は先日も書いたように途中下車方式です。次のルートに進むということは基本的にヒロインの申し出を断るということを意味します。それでうまくいけばいいのですが、主人公はまるで甲斐性がないこともあって差し伸べられる手をはねのけるとどんどんと深みにはまるばかりなのですな。この手の構成は後にいけば良い方向に進むものなのですが、本作はまるで逆でドツボにはまるばかり。やってて楽しいどころか切なくなる一方デス。
 どうしようもないシナリオの問題点はキャラクターの登場頻度が異様に偏っていること。展開の都合なんでしょうが、特定のキャラクターが出たり出なかったりがとても激しいです。中でもチンピラヤクザ竜次の出現の都合の良さは異常なほど。いくらなんでも、というくらい連続して出たり、ずーっと出なかったりします。先日の日記で展開が緩いと書いたのはまさにこの登場頻度が偏っているからなのでした。竜次が出てくると主人公たちが追い込まれてしまうため、序盤の頃にはあまり出てくる訳にはいかないのでしょうね。これがわかると真面目に読んでいるのはもう難しかったですね。ボイスもほとんど聞かなくなり流し読みでした。
 Hシーンも意味が薄く、エロくないものばかりだったので始まる度にまたか、とうんざりしてました。妹が素で変態っぽいのも興ざめポイントでしたね。おかげで主人公がほとんど葛藤することなく妹に手を出してしまうし。手を出すことが重要ポイントではないので白けてしまうということもあります。あっさり、後戻りして気にしなくなったり、とか。
 残念すぎる「待雪の花~snow drop~」もこれにて終了。ゲーム感想は近日中に。

2013年6月11日(火)
ChuShingura46+1-忠臣蔵46+1-1~2回目終了
 もうしばらく前ですが「待雪の花~snow drop」のゲーム感想をアップしました。予想を超えた残念ぶりでしたねー。昔のゲームっぽいと感じたことが逆に知らず知らずの内に期待を高めてしまっていたかもしれません。糸のように細い正解ルートみたいなのがあるのかな、と思ったのがそのあたり。そういう作品、最近では滅多に見ないですからね。いずれにせよ、本作のクオリティでは色々と無理だったと思います。

 革命機ヴァルヴレイヴ9話。エルエルフの考えた軍事教練を受けるようになった生徒たち。ようやく少しはましになりました。
 何度目かのドルシア軍の攻撃。モジュールはピンポイントバリアを扱えるように。マクロス世代には懐かしいです。
 あっさりと陽動に引っかかる生徒たち。とてもわかりやすいエルエルフはノーリアクションを貫きます。早い話が芸人に対するフリと同じです。押すなよ、押すなよ、と言っておいて本当は押して欲しがっているアレと一緒。止められてもなお乗り込もうとしてする学生を待っていたのでした。それにしても、身も蓋もないサブタイトルですなー。人間のものとは思えません。ということでキューマと山田くんがヴァルヴレイヴⅢ号機、Ⅴ号機に搭乗。
 気になるのは新ロボが出ているのにあまり盛り上がっていないことですなー。正直言って仮面ライダーのフォームチェンジ程度の違いしか感じられないので新鮮味がほぼないのが痛いところ(最新作の「ウィザード」では第1話から披露しているくらいになっているので)。4ケースとはいえ誰が乗ってもほぼ無敵というのも緊張感のなさに繋がっています。ハッキリ言えばそのせいで機体の差異もどうでもいい。
 エルエルフの芸風に怒るハルト。だけど、エルエルフに任せてしまったのはほかならぬハルトですしねぇ。もう何度目の迂闊さであることか。「馬鹿め」とでも言ってもらった方がいいかもです。
 もはや今さらですがモジュールの種明かし。教育実習生ひとりを除いて大人は全て軍属でした。このへんはますます「エヴァ」っぽくなってきましたね。
 TBS放送では初めて次回予告がありませんでした。

 翠星のガルガンティア10話。クジライカを全滅させたことでピニオンたちがお宝を独り占めするように。警告を行って周囲に威嚇を始めます。サルベージした遺産から武装を進めていったりと危険な兆候がありありと。ありがちな成金タイプですなー。
 衝撃を受けているレドはそれどころではないようで。人類対元人類という構図は戦えなくなるに十分。だが、チェインバーは実に論理的でした。真相がどうであれ人類が生き残るためにヒディアーズを打倒しなければならないのは変わりない。人類は英知を究め、ヒディアーズは肉体を究めた。その行く末は衝突以外にない。だから、レドの任務にはいささかの揺らぎも生じてはいないと。
 そして、現れるまさかの友軍機。それはレドの上官である中佐の機体であった。とても今さらな感じは次回で説明があるんでしょうか。それと、ヒロインがすっかり職務放棄ぎみなのが気になります。叫んでばかりいないでもっと癒しをお願いします。

 「ChuShingura46+1-忠臣蔵46+1-」。「江戸急進派編」まで。忠臣蔵はあまり詳しくありません。本はもちろん、ドラマもほとんど見たことありません。「パタリロ!」でちょっと読んだくらい(それはまるで知らないの部類に入ります)。
 やー、面白いです。久しぶりに夢中になってプレイしてます。事前情報とかまるで入れないでプレイしたのが良かったかもしれません。体験版も2時間くらいしかプレイしていないですからね。
 設定が色々とうまいと思います。忠臣蔵を知らない人でも入っていけるよう、主人公が上手に先導役を務めています。基本は何も知らないのでどんどん聞き役になってプレイヤーを本作の世界へ引き込んでくれます。そして、有名なところだけ知っているのが役に立つ、というのがさらにうまいと思います。それぐらいなら知っている、というのが共感を高めてくれますから。
 キャラがしっかり立っているので人数の多さも気になりません。むしろ、賑やかさが増して楽しいです。絹や無垢なんてほとんど出番はないし、それほど重要な役でもないんだけど、いないとなったらすごい寂しいでしょうからね。
 周回を重ねて徐々にキャラが増えていくのも良いところ。飽きにくい工夫と一口で片づけるには贅沢な措置がとられています。ちょっとした伏線が前の周で張られているのもポイントです。忘れていても、ちゃんと主人公が反応してくれるので「ああ、そう言えば」と思い出せます。まぁ、逆に言えばそれくらいちょっとした引っ掛かり程度の小さな伏線なんですけどね。
 大石蔵之助、ご城代は実にいいキャラです。昼行灯モードではロリキャラ、真モードではナイスバディとおいしいとこどりが素敵です。最初はいまひとつかと思ったボイスも聞いている内にこれしかあり得ないと思うようになってきます。1人なのに2役が必要という声優にはハードルの高いキャラです。
 2周目で会った時には主人公同様にとても懐かしい気持ちになりました。しかし、それだけに主人公の態度はちょっと気になりましたねー。相手が自分を前(の周回)ほど気にかけていないとわかったから恋心を封印するって、よくわからないですわ。確かに江戸急進派編のヒロインは堀部安兵衛ですから心変わりしてくれないと困るんですけど、その動機はいかがなものかと思いましたよ。勝算があるときしか勝負しない恋愛ってどうでしょう。しかも、間違いなくかつてはご城代が恋人であったのに。
 本作はループものだったのですね。すでに書いたようにあまり詳細を知らずに買ったので知りませんでした。てっきりルート分岐型のシナリオとばかり。しかも、選択肢は2周目まで一切、存在しないという。強いて言えばスタート時の「~編」を選ぶのが選択肢ですね。後はエンディングまで一直線。
 ここまで周ごとに主人公の立ち位置が異なるので展開に大きな差があります。1周目はご城代の側に。2周目は堀部安兵衛の側にいるため立場が真逆に近く、かなり変わってきます。必然的になじみある登場人物も変わり日常にも大きな差が出ます。1周目で仲の良かったメンバーに2周目でついうっかり馴れ馴れしくしてしまい、冷たくあしらわれて落ち込んでしまうなど、描写も細かく魅力あるものになってます。
 戦闘シーンは豊富な素材で流れやテンポを重視した演出になっていて、戦闘そのものの魅力はあまりありません。全体で勝負するような感じになってます。なのでキャラの強さ的なところではあまり納得いかない面もちらほらとあります。特に2周目の志水一学の弱さは只事ではないと思います。小平太の件があるから強くあって欲しかったんですけど、まさか主人公が一撃で腕を飛ばしてしまうとはねぇ。この主人公の強さもなんだかよくわかりません。一学と同じで2周目は強いのか弱いのかサッパリです。正確には強いみたいなんだけど、よくやられる……、ような?
 描写では2周目で語られていた、山科の会議に安兵衛が出られない理由が何かおかしいような気がします。会津に行ったのも、行く羽目になったのも、足止めになったのも全て主人公が原因ですからねぇ。同行しない1周目でもそうだったと言われてもねぇ。納得しにくいものがあります。

2013年6月16日(日)
ChuShingura46+1-忠臣蔵46+1-3~4回目終了
 革命機ヴァルヴレイヴ10話。なんかドラマがすごい雑になってきたような気がします。プロットに書いてあるので手早く済ませた、くらい唐突な流れの連続で興ざめでした。1話に詰め込む人物の動きが多すぎるのかもしれません。この作品においては言わなくてもわかってるよ、という演出はちょっと無理があると思います。それを察するほど日常の積み重ねがある訳ではないので。ショーコの父親のことに対する苦悩をいきなり出してハルトが切れるように反応するシーンは違和感が特にすごかったです。ミステリーで言うなら探偵が推理を披露することなく犯人が捕まった、くらいの。
 選挙演説において激しくフラグを積み重ねるショーコ及びその他がすごかったです。今どきここまでやるのも珍しいですなー。本作が富野監督作品であればショーコは500%死ぬでしょう。まぁ、ある意味では後どころか現在進行形で死んでいる感じですけど。噛み付き衝動はなぜかエロい方向にシフトチェンジ。今回のテーマは実は「唐突」なのではないかというくらいにいきなり始まります。改めて思いましたけど、それらしく見せるのって意外と難しいですね。最初の服を破るシーンがないと何をしているのか、わかるんですけど確信に至るにちょっと自信がない、ってな感じです。まぁ、この作品がハッタリを利かせているのが基本なだけに慎重に見極めたくなる、という部分もあるかもですけど。ラストもなんとなく、伝わるだろうけれども駄目を押しておこう、って演出に見えました。それにしても、アイナに知られなくて良かったですね。これでは神憑きなどとはとてもとても。

 「ChuShingura46+1-忠臣蔵46+1-」。3周目は「百花魁編」。
 う~ん。ここへ来て大きくテンションダウンですね。2周目ラストである程度はわかっていたのですが、それにしても、という内容でした。全体の設計ゆえなのかもしれませんが、どうにも主人公とプレイヤーの距離が開くばかり。通常ループものにおいては周回を重ねることによって主人公は逞しくなるものなのですが、本作はむしろ逆で、考えることによって自縄自縛効果が起きてどんどん深みにはまっていってしまいます。しかも、思い込みが激しく事実とは思えないことまでそうであると勘違いして落ち込んでいきます。
 終いには自分が関与することで赤穂浪士が不幸になると言い出して、全ての責任を背負い込むように。(未来から来たとかそういう)話をしたから災厄に見舞われると言いますが、2周目において話をしたご城代には何も起きていないのに、一方で何も話してはいない小平太に不幸が降りかかっています。他の事例もこのパターンばかり。どう考えても主人公の思い違いです。主人公の態度があからさまに物語に悪影響を与えています。納得感も少ないのでますますプレイヤーはテンションが下がります。
 本作で初めて選択肢が登場。それもなかなか良い選択肢と思ったのですが、片方はバッドエンドでした。個人的にとても残念。まさにこの続きを書いてほしかったですね。単純に山吉新八郎はそれぐらい魅力的なキャラでしたし、物語としても面白くなりそうでしたので。正直、4周目よりもこちらを膨らませた方が逆視点として良かったように思います。
 「百花魁編」を始める前からわかっていましたが大石主税はやはり、ヒロインとして力量不足な感じでした。まぁ、比較対象の2人が強力すぎるせいもあるんですけど、全体の構成的にこの2人に対抗するようなポジションとなっているだけにより厳しく見えてしまうんですよね。ライバルの新八も強力でした。物語としても似たような役割なのでやはり、ツライものがあります。物語の都合とはいえ、主人公が逐電するのもよりそんな印象を深めてしまいます。結局、見捨ててしまえる対象なのね、と。
 主人公は主人公で
 >オレの想いはそんなに安っぽいもんじゃないんだ。
 とか痛いコメントしてましたけどね。や、君が言うかね、と。周回ごとにさらっと恋人を変え続けた人がねぇ。選択肢があるのならまだしも。
 個人的に萱野さんが悲しかったです。まさか、あんなあとあとまで苦しくなるような役割を与えられるとはねぇ。ようやくクローズアップされたと思ったのに。本作の立ちCGは色っぽいものが多いだけにヒロインでないキャラは総じて目に毒な感じが嬉しくももったいない感じです。
 4周目は「仇花・宿怨編」。
 構成を考えたときには良いと思うんですよ。反対側の吉良家の視点というものは。ここまで続いてきた流れを逆に盛り上げることにも繋がりますし。ただ、お世辞にもやり方がうまいとは言えないですね。主人公があっさり赤穂浪士に不信感を持つあたり脱力してしまいます。現代人同士が話しているのなら別にかまいません。しかし、主人公は3度も江戸の世を(例え1年9ヶ月とはいえ)生きたいわば当事者でもあります。それが自分に都合の良い点のみをすくい取って推論で語る現代人を相手に簡単に洗脳されかかる姿は常軌を逸していました。あれは自分を否定されているも同然なのによくもまぁ、あそこまで懐疑的になれるものです。
 しかも、2人は現実とゲームを都合良く混同するので閉口してしまいます。本作はエロゲーゆえに登場人物の多くが女性化しています。ところが、そこに男性ならではの浅野内匠頭のエピソードを入れて忠臣蔵を否定しにかかられてもねぇ。主人公もそれをあっさり受け入れてしまうし。おいおい、それでいいならあなたは3度もボーイズラブに手を染めたことになりますよ? プレイヤーはポカンとするばかり。松の廊下の件が喧嘩かどうかという部分に関しても、ゲームとして史実が語られているのをプレイヤーは目にしています。それを言いがかりのように違うとか言われてもどう反応していいやらわかりません。
 呪いが死を引き寄せるという主人公の解釈も暴論すぎます。この瞬間、主人公は忠臣蔵に関わる全ての死者を知っていると言ったも同然デスヨ? でも、控えめに考えてもそうではないですよね。そもそも3周していながら萱野さんも小平太の死も一度しか見ていないですよね。思い切り矛盾しているではないですか。何がその証拠にですか。あまりに情けない主人公に声も出ないです。
 まぁ、ここまで厳しく書いていながらプレイを続けているのは主人公がアレな部分以外は面白いからなんですよ。ただ、もうちょっとうまくかけなかったんですかねぇ。視点が違うのに主人公をそこに持っていくのが無理があったのではないでしょうか。普通に志水一学視点で良かったんじゃないですかね。どうせ適度に他の視点も入るんですから。
 ここまでプレイして本作の難点は周回を重ねる意味が薄いこと。本当にリセットされてしまうので主人公の記憶と技量以外に何も残らないんですよね。言ってみれば4周目に江戸にやって来てしまったのに主税に怒られることがない、というのが全てを象徴していると思います。まぁ、それが主人公の徒労感を表すゆえでもあるんでしょうけど、物語としてはもったいない部分になっています。5周目でなんとかしてほしい要素でありますがさて。

2013年6月19日(水)
ChuShingura46+1-忠臣蔵46+1-終了
 翠星のガルガンティア11話。ようやくヒロインが通常運転。騒いだわりには結局、イベント的なものは何もないんですね。
 中佐と会話したレドはごく当たり前に合流。関係性の認識ってのは大事ですねぇ。そんなことに気付かないままピニオンは一発かましますがあっさりと逆襲されます。
 怪しい教団っぽい人々はクーゲル中佐の忠実なしもべのよう。会見の間に通されるも映像のみの対面。風土病によってマシンキャリバーの外に出られないと言いますが、とても怪しいですね。本当に中佐は生きているのでしょうか。どうも言うことが都合良すぎるような気がします。チェインバーよりも上位の機体であるストライカーがパイロットを失ったときどうなるのか。チェインバーが中佐の意向にたいへん理解を示しているあたりを見えても、それがより積極的になった時、原始人をヒディアーズに対抗できるよう教育するのは自分の役目とか考えそうにも思えます。
 教団には意外にも大海賊ラケージの姿も。ただし、その姿や言動の端々を見ても本気で従っているようには見えず、暇つぶしで付き合っているような様子が窺えます。
 ピニオンはストライカーに認められたようで賓客としてもてなされるも棒読みで降伏勧告を読み上げる羽目に。船団側も不満はあっても逆らいようもない。
 クーゲルによる啓蒙作戦が発動。マシンキャリバー2体を使うというその対象はなんとガルガンティアであった。いよいよクライマックスのようです。
 困りました。ブルーレイを購入して以降、どんどん個人的なボルテージが下がってきております。これは場合によってはボックス1だけで終わる、という可能性もありそうです。本作の泣きどころはストーリーを進めることで最大の長所が消えてしまっていることなんですよねぇ。エイミーたちは出番もなければさっぱり動きもせず、異文化交流も事実上ストップ状態。当然コメディ要素もまるでなく、と厳しいものがありますわ。ストーリーが抜群に面白いというならともかくもねぇ。

 「ChuShingura46+1-忠臣蔵46+1-」。最後は「刃・忠勇義烈編」。
 最後も主人公はちょっとアレでした。いくらその必要があるとは言っても全般的にやる気なさ過ぎです。上方に行って右衛門七たちが働いているのにひとりだけ何もしない。いくら未来人だからって江戸時代でニートをしなくてもねぇ。ホントは何かやっているのかもしれませんが、シナリオ全体にわたってもったいぶっているので、さぼっているのか、やる気がないのかよーわからんのですよ。それでも、いざお金がないとなってここぞばかりに稼いでくればいいですが、そんなこともなく妹たちに稼ぎで負ける始末。5回目の江戸時代だというのに。どうしてこの体たらくで基本、上から目線でいられるのでしょうね。実に不思議です。
 しかも、すげぇどうでもいいことにだけは異常にこだわるという。うなぎの蒲焼きの製法を守ることにやたらと気を配ったり。歴史を変えさせようという企みをほったらかしたくせにねぇ。まぁ、そもそもそこまで気にするなら作るなよ、って話なんですけどね。
 主人公を筆頭に気になるところは多いですが、オーラスシナリオとしては悪くなかったです。きちんと盛り上がってましたから。ボーカル曲が連続で入るあたりは予想ができてもなかなか燃えるものがありました。というか、ここまでプレイしてきたご褒美のようにも感じました。郡兵衛と新八の共演とか思わず嬉しくなってしまう演出の連続で。正直、ここまではもったいつけ過ぎでしたけど、それだけの甲斐はあったと思います。
 それにしても、ラスボスは微妙でした。3周目とかで姿のわからない立ちCGという扱いになってましたけど、この手法って正体が明かされた時に「ええ、まさかこいつが!?」みたいなリアクションができる時に意味があると思うんですよ。でも、満を持して現れた時に「おお………、で、誰?」とかなるのならあんま演出の意味がないのではないでしょうか。ミステリーで犯人がわかっても、その相手が探偵も誰も知らないとかなったらもう意味がわからないですからね。
 フェイスウインドウの盲点とでもいうべきアイデア自体はいいですけど、実際問題としてはそんなもんわかるか!! ですよね。本作においてだって使い回ししている箇所はあるんですから。や、物語としてもあれを何度繰り返したところで主人公は気付く訳ないですよ。主人公だってエロゲプレイヤーだし。

 エピローグは良かったですけど、ここはご都合主義でもなんでもいいので、みんなのループの記憶が戻っても良かったのではないかと思います。でないと主人公争奪戦の説得力が弱いですし、そんなこと以上に1周目のご城代や2周目の安兵衛の想いが消えたままじゃ悲しいですから。主人公的にもその方がいいんじゃないかと。
 ところで、赤穂浪士の失われた1年間は一体どこへ行けば見られるのですか。他にも意味深な伏線(?)みたいなのが放置されたままなんですけど。右衛門七が主人公の幼なじみに似ているとか、巫女さんが小夜そっくりだとか。
 長かった「ChuShingura46+1-忠臣蔵46+1」もようやく終了。ゲーム感想は近日中に。

 
2013年06月27日(木)
テックジャイアン8月号
 先日どうにか「ChuShingura46+1-忠臣蔵46+1-」のゲーム感想をアップしました。事前に予想した以上に時間がかかってしまいました。やはり、良いゲームの方が書くのは大変です。それにしても、思った以上に良い出来の作品でした。2013年を代表する作品のひとつになるのは間違いないでしょうね。

 革命機ヴァルヴレイヴ11話。スタートからやっつけでショーコのお父さんの軍事裁判が開かれる。ついでにスキンヘッドの新キャラも。
 大臣就任の撮影会。相変わらず学生は呑気です。そのうち2人は参加せずにデート。ハルトは前回の所業を謝ろうとし、サキはなんとか謝らせまいとして。サキの意向か、2年前のサキ主演の映画を見ることに。自分語りをしたかと思えば映画のセリフ、でも本当は自分の本心、といういつも通りのややこしいけどバレバレなネタ。前回のアレとは関係なく相当な構ってちゃんですなー。ひょっとしてアイナが死んでしまって最も困っているのは彼女なのかも。
 撮影会の後ショーコのもとにはアキラからのお祝いメール。ショーコが声で応えたのに触発されてアキラも勇気を出して声を出すも、他の生徒たちからも声をかけられてトラウマが激しく発動。引きこもりになった原因らしき映像が脳裏に甦る。生徒会長に一喝されてシュンとなってしまうショーコですが、何も考えていなかったっぽいのはやはり誉められたことではありません。というより、気にしてもいなかったように見えますね。人嫌いとかその程度で。まぁ、放置していた会長も偉そうなことは言えませんが。
 もう何度目かわからないドルシア軍の攻撃。しかし、今度は冒頭の新キャラが指揮官のよう。これまでの分析から持久戦を仕掛けます。モジュール77は逃げ出したと見せかけて艦隊を細く長く陣形を崩させる。あとはハラキリブレードでおしまい、という作戦。そんな時に敵指揮官から通信。エルエルフは総理官邸で、と条件を出します。見せられたのは父の姿。なんともわかりやすい脅迫。求められるのは降伏。しかも、他のジオール人は見捨てろ、と。しかし、やり過ぎですね。芝居ではないかというくらい悪役を演じていて笑えます。ショーコが逆上しても不思議はないくらいに。恐ろしいのはカイン大佐です。ハラキリブレードのことは当然、知っていたであろうに上に報告していなかったのでしょうね。でないと作戦が馬鹿すぎます。
 果たしてハラキリブレードは発動し、艦隊は消滅。もちろん、ショーコの父親も。絶叫するショーコの声を切り裂くようにカイン大佐が襲来。モジュール77が戦場に。ハルトは動けないながらもヴァルヴレイヴを運んでくれとサキに頼む。生身で戦うと。それをハルトの答えだと思ったサキは拗ねたように「頑張ってショーコさんを助けていらっしゃい」と捨て台詞。それを看過できないと思ったハルトは無理矢理、サキのもとへ。そして、告げます。
 「流木野サキさん、僕と結婚してください」と。

 翠星のガルガンティア12話。うーん。感情描写が色々と苦しいですね。レドがエイミーの弟のことをサラッと理解したあたりから違和感を感じていましたが、レドの躊躇いのほとんどない変心が早すぎますね。この作品って2クールくらいやって、ちょっと間延びを感じさせる程度のエピソードをやってようやく納得感が出てくるんじゃないでしょうか。ラケージが再登場の瞬間から裏切りを匂わせているあたりにも性急すぎる様子がよくよく表れています。尺に対して内容を詰めすぎなんでしょうね。そもそも、1回しか登場していないキャラですからねぇ。正直、クーゲルに反発するよりも、不信感を持って正体を怪しむ方がずっと違和感が少ないと思います。
 船団の様子にしても同様でなぜ、あれほど住民の様子がおかしいのかもいまひとつわからないし、老人や病気の子供を海に生きながら捨てる様子も、ちょっと説明不足なように思います。あれは誰が見ても間違いなくわかる、それくらいの描写がないと不親切ではないでしょうか。たぶんそうだろう、ぐらいにしかわからないですからね。感情移入しにくいですよ。
 雨が降ったせいか、ピニオンがキャラチェンジ。イケメンになってしまいました。
 レドはチェインバーと今までにない対話。初めて自分の意思で何かを選ぶことを選択します。
 ガルガンティアに危険が迫っていること伝えるためにメルティに頼むレド。頑張るメルティ。どうやらかなりの無茶のようですが、困ったことにそれが見ている側にはよくわからないんですなー。ふーん。そうなの。くらいの感覚です。結果からしか察することができません。
 ガルガンティアは逃げようとするもエイミーの言葉によって先生が謎の鍵を使うことを提案。船団五賢人(でいいのかな?)ていきなり言われてもねぇ。なにやら都合の良いものがあるのでしょうか。
 いよいよストライカーと対決。なんか武装が増えてますけどこれは? ストライカーから提供してもらっていたのか、それともピニオンの発掘品か。ともあれ久しぶりにまともな戦闘です。ピニオンの援護でどうにか接近戦に。とりついたコックピットから現れたクーゲル中佐はやはり、すでに死んでいました。っていうか、そこで首をもぐのが虚淵玄氏らしいなぁ、ともはやお約束のようなリアクションをしてしまいました。まぁ、メルティとかじゃなくて良かったですね。
 来週は最終回。エンドカードは和泉つばす氏。ぱれっとの新作の原画作業の合間のお仕事でしょうか。ちょっと予想していなかったので驚きました。

 テックジャイアン8月号。
 「12の月のイヴ」minori:新作はまるで「夏空のペルセウス」の続編かと思うくらいカラーの似た作品。よほど好評だったのか、かつてが嘘のような巨乳縛りが継続しております。それにしても、2ラインにしたいとか、そうでないとコケた時に終わりとか、すごいことを言っているなぁ。あまりにも今さらすぎませんか。冬発売予定。

 「HHG女神の終焉」ういんどみる:「Hyper→Highspeed→Genius」から主人公とメフィスト以外を世界観含めて一新した新作。………………。なにやら好評だったのか、そうでなかったのか判断に困る内容ですね。まぁ、作る以上は良かった票が多かったんでしょうけど。頑張って下さいとしか言えませんねー。最近はミヤスリサ氏の原画にもあまり刺激されなくなってしまったなー。10月25日発売予定。

 「Electro Arms-Realize Digital Dimension-」light:対談形式で正田崇氏と本作のライター高濱亮氏が色々と語っているのですが、読み終わった後によくよく見ると本作は4人による複数ライター制ですた……。いやまぁ、いいんですけど個人的に期待値が下がるのは避けられないかな、と。原画は泉まひる氏。いつものように今回も原画が変わりました。もはや恒例行事。ファンの中には次はどう変わるのかに注目している人もいるかもしれませんね。秋発売予定。

 「相州戦神館學園八命陣」light:こちらがライター正田崇氏&原画Gユウスケ氏の新作。前作で余裕がなくてヒロインとイチャイチャできなかった、を反省点にして考えたのが、バトルは寝ている時だけで起きている時は一切なし、という線引きが完璧な世界観。端から端へなんとも極端ですなー。別に伝奇小説でもそういうのがしたい時は気にせずに挟んでいるような気がしますけどねー。必要なら適当な理由とか入れて。
 個人的にはテキストの芸風をちょっと変えてほしいところ。おんなじパターンみたいなのを文章で踏襲されると読むのがしんどいのですよ。わりと疲れるテキスト回しが多いので。年内発売予定。


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