ハワイ日記

2000年9月3日〜9月25日
ハワイ島へ更なるイルカとのコミュニケーションを求め、行ってまいりました。

↓ハイライトです。
9月5日(火) ハワイで初めての接近遭遇
9月6日(水) 1回目のボートトリップ
9月7日(木) PODの一員となる
9月11日(月) 葉っぱで遊んだ!!
9月22日(金) ダグ&トリシュのセミナー、最終日。でも最高の1日
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2000年9月3日(日)
 
18:02日暮里よりスカイライナーに乗る
 海外旅行は1985,1986年にスカイダイビングでアメリカへに行って以来である。
 出国手続きとかどんなんだったっけ?
 そうそう、昔は、ビザが必要だったので、6ヶ月間のビザを取るのは
 結構めんどうだった。

19:05 予定どおり成田空港第二旅客ターミナルへ到着
 神経質なので、かなり時間的に余裕をみました。
 チェックイン、出国手続きを済ます。何事もなし。

21:40
全日空1052便、定刻に成田より出発。まずはホノルルへ向かう。
 窓側のほうがよかったのにな。・・・この男、まだまだ子供である(キートン山田風に)
 まぁ、海外旅行も初めてじゃないし、さしたる感慨もなし。

 そうそう。初めてアメリカへ行った時は、隣の人と、話が盛り上がったっけ。
 私は、仕事を辞めて、アメリカへスカイダイビングに、当時28歳。
 一人の男の子は、アメリカで、バイクの限定解除の免許を取り、アメリカ旅行
 をするんだとか。(自分探しの旅?)一人の女の子は、サンフランシスコへ、留学。
 もう一人の女の子は、ニューヨークのおじさんの所へ。
 この女の子は、私がアメリカにいる間、時々、エアメールをくれました。
 もう、15年も前の話である。げげっ。

 全日空だし、日本人客ばかり。まだ、海外旅行の雰囲気なし。
 私は、ほぼ菜食なので、機内食は、ベジタリアンミールである。
 真っ先に運ばれてくるので、ちょっと気恥ずかしいが、ちょっとラッキー !
 2〜3時間寝る。ま、この位、寝むれれば恩の字か。
 
 ホノルルが近づく。
 他の航空会社は知らないんだけれど、
 ストレッチ体操はいいアイデアですよ。全日空はん。
 その時は知らなかったんだけど、 長時間の空の旅で、死んじゃう人がいるそうで、
 エコノミー病だとか呼ばれているそうな。
 メカニズムは忘れましたが、足とかがうっ血し、
 それから開放されたとき、肺に急に血液が流れ、血栓ができるとか、
 なんかそんな事を聞きました。

09:50 定刻どおり、ホノルルに到着。日付変更線を越えたので、まだ、9月3日である。
 シャトルバスで、アロハ航空のターミナルへ向かう。
 このバスWikiwiki Inter Terminal Shuttleという名だそうな。
 ところで、Wikiwikiって何?

11:15 アロハ航空で、ハワイ島のコナ空港へ向かう。
 さていよいよ、日本人もまばらとなり、飛行機のアナウンスも英語となる。
 なに言うとるか分からん・・・(泣)。孤独感が忍び寄る。
 でも、これが海外旅行の正常な感覚である。
 とりあえず、緊急脱出用の出口はどこかいなと、パンフレットに目を通す。
 いちおう、神経質なもんで・・・。
 それにこの機体、ちょっと古くない?ボーイングB-737?

11:55ころ コナ空港へ到着。
 ホノルルもコナも、ハワイ美人が、レイをかけてくれたり
 歓迎のちゅーなどは無し。
 アロハの添乗員なんか、男だし。ま、いいか。
 淡白な気分で、BIG ISLAND(ハワイ島)へ降り立つ。

 タクシーで「ドルフィンハウス」へ向かう。
 途中で、食料を買っていくようにと、リサに言われていたが、
 長旅で疲れていたし、とにかく「ドルフィンハウス」にたどり着きたい一心で
 何も買わずに、
 リサの送ってくれたメールを頼りに、「ドルフィンハウス」へ向かう。
 リサはジョーンオーシャンに変わってドルフィンハウスのあれやこれやを
 仕切ってくれているお姉さんである。

 「ドルフィンハウス」に着きほっとする。
 実際、アロハの飛行機の中で、ちょっとブルーになっていた。
 「ドルフィンハウス」にたどり着けるのか?・・・なんて。
 私は、寝不足の時、よく不幸に見舞われる。
 
 初めての渡米の時、さすがに興奮して、機内で、一睡もできず、
 くらくらの頭で、白タクに乗ってしまい、500ドルも払わされてしまった。
 当時、最強の円安で、1ドル=260円であった。(TT)×2
 皆さんも気をつけましょう。
 都会では、親切そうな人ほど、いけない人である。教訓っっ。

 今回もちょっと、いやーな空気が流れていたが、
 とりあえず、「ドルフィンハウス」へは、無事、到着できた。
 ただ、何も食べ物がないので、全日空で、食べずにいた、スナックを食べ、
 とにかく、眠りにつく。一袋のスナックに救われた。
 ちなみに、コナに降り立ってから、昼ご飯も食べていなかったのである。
 その上、私は、車の免許も持っていないんである。

 私は、今後タクシーを使うつもりでいたのだが、みんなに助けてもらう事となる・・・。

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9月4日(月) ジョーン・オーシャン登場。

 まるで、10代の高校生のような声。輝く瞳が印象的な人である。
 カリフォルニアから来たルームメイト、Aさんとともに海へ出る。

 「ドルフィンハウス」の庭から10歩、歩くと、海である。いよいよイルカと会えるのか。
 ・・・と思いきや、ぜんぜんイルカの影無し。
 その日の朝は、スキンダイビングの練習のみとなる。
 ジョーンも、「泳いでみて」といって我々の泳ぎをちょっと見ただけで、
 ボーイフレンドのジャックと共に、泳いでいってしまう。
 ほっとらかしかい。ま、日本では考えられないな。
 Aさんもちょっと不満そう。
 スキンダイビングのやり方くらい教えてくれるのかと思っていたが。
  
 実は、ジョーン・オーシャンのセミナーは、参加者が、私とAさんだけだったため、
 中止となり、2回のジョーンのレクチャーのみとなったのである。

 とりあえず午後のレクチャーの前に、スーパーに買い物に行く。
 免許のない私は、これ以降、ルームメイトに「おんぶに抱っこ」となる。

 午後から1回目の、ジョーンのレクチャーを聞く。
 ジョーンのビデオ「Open to The Sea」を見て、ジョーンのイルカとの交流について聞く。
 ビデオにも登場するが、イルカと葉っぱで遊んだ事、「ダブルウエーブ」
 というイルカが、辛抱強く、彼女に、ダイブの仕方や、
 遠距離を泳ぐ方法などを教えてくれた事など。
 へーっ・・・。このとき私は、自分も似たような経験ができるとは、思ってもいなかった。
 
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9月5日(火) ハワイで初めての接近遭遇

 7時頃、庭を横切り、海に目を凝らす。
 ま、7時前から、とっくに起きていたけどね。
 Aさんも起きてきていっしょに目を凝らす。
 ・・・どどーん。イルカの影無し。
 ジョーンのホームページによると、ジョーンは毎日イルカと泳いでいたのでは?
 まぁ、昨日は、時差ぼけもきつかったし、(今日もだけど)
 スキンダイビングの訓練だけで満足していたけど、むむ〜〜っ。なんか話が違うぞっ。
 やはり、野生のイルカの事だし、そんなにうまくは行かないか。
 遭遇率から言うと、御蔵島のほうが上だった。
 うーん。また、暗雲垂れ込めてきたぞ。
  
 この近辺に他に2つ湾があり、イルカはたいてい3つのうちのどれかの湾にいるという。
 「どうしようか」とAさん。
 私は、即座に"sooner the better"=早いほうがいいよ。
 と、たしか、高校の英語の時間に習ったフレーズで答えた。
 なんとなく、勘が働いたのだ。今日は、イルカは、この湾には来ない。
 この勘、時々当たるのだ。時々はずれるけどね。(笑)
  
 Aさんのレンタカーで、もう一つの湾へ向かう。 さて、Aさんの双眼鏡で、のぞいてみると・・・
 ・・・どどーん。
 やはり、イルカはいなかった。またまた、暗雲が垂れ込める。そんなに甘くなかったか。

 その場にとどまるか、次の湾に行くか。
 どちらからともなく、次の湾へ行こうという事になる。10分も待たず、次の湾へ。
 
 さてさて、また、Aさんの双眼鏡でのぞいてみる。
 実際、双眼鏡は必需品だ。次に来る時は買わなくちゃ。
 ・・・と。
 どどーん。いたーっ !!
 間違いない。薄茶色の背中、ピンク色のお腹が、双眼鏡の、円い視野の中を横切る。
 ビデオで見た、ハワイアン・スピナードルフィン(ハシナガイルカ)だ。
 "DOLPHINS ! !"
 私は、車のAさんに向かって叫んだ。
 彼女は、「え?見間違いじゃないの」ってな事を言っている。
 間違いないんだよ。急げ急げ !
 胸がどきどきする。フィンを装着する手ももどかしい。
 彼女はちょっと、もたもたしている。「おさきー」てな感じで、
 先に行く。もう一緒に泳いでいる人もいる。
 
 ハワイで最初のイルカとの遭遇である。
 なにこれ?御蔵とはぜんぜん違う。
 ものすごくゆっくり泳いでいる。すごく平和な空気? 水? で満ち溢れている。
 10頭ほどのPOD(群れ)が整然と泳ぐ。2頭のお母さんと、2頭の子供がいる。
 子供は、お母さんにぴったりと寄り添っている。
 
 彼らは、我々を受け入れてくれた。
 御蔵では考えられないほど、そばで泳ぐ事を許してくれた。
 あの時の、イルカの目は、思い出したくない。
 思い出すと、不覚にも涙が出てしまうからだ。
 言葉にはできないけれど、すべての事を許容する、あの目。
 この日から約3週間、一生忘れられない、あのやさしい目に見守られて、過ごす事となる。

 40分ほど泳ぐ。イルカは、狭い湾の中をゆっくりと、ぐるぐる回っている。
 しばらく泳いで、我々を追い越していっても、少し待つと戻ってきてくれる。
 少し体が冷えてしまった。
 とりあえず岸に戻ろう。
 まだ、まだ、イルカは湾の中にいる。

 岸に戻る途中、また、イルカが目の前を通り過ぎる。
 「もう帰っちゃうの?」「まだいいじゃん。」 とでも言いたげだ。
 後で気がついたのだが、岸に戻る途中にイルカが現れたのは、
 この時と、最後の日の2回だけである。

 Aさんも岸に上がっているようだ。
 よかった。ハワイに来てよかった。
 この後、たとえ1回もイルカに出会えなくても、この1日だけで、報われた。そう思った。
 岸に上がって、体を温めた後、また、泳ごうと思っていたのだが、
 もう完全に満足してしまった。
 ドルフィンスイミングって不思議だ。
 いい感じでイルカと泳げると、もう泳がなくてもいい、今の泳ぎを反芻したいという気持ちになる。

 そんな感じで、体を拭いていると、他のドルフィンスイマーもやってくる。
 今泳いでたんだよ。そこにいるよ。と指差そうとすると、
 あれ? もういない。
 いったん、水中に潜ると、イルカは、30分も出てこない事もある。
 なんか、私のために会いに来てくれたんじゃないか、
 私が上がっちゃったからもう、この湾を出て行っちゃたんじゃないか、
 なんて、勝手な事を考える。
 
 我々は、満足感に包まれたまま、その場を後にしたのだが、
 多分、彼らは、しばらくその湾に留まっていたものと思う。
 
 さてさて、1回目の遭遇としては、最高の日であった。
 1回目からこんなにすばらしくていいのかな? 
 期待して見た映画で、いきなり、感激のラストシーンを見せられた感じだ。
 
 「ドルフィンハウス」へ帰ってから、少し寝る。
 この旅、セミナーを除いて、イルカと泳いだ後は、午後はお昼寝ばかりである。
 実にレイジーな毎日であった。

 夜、Aさんと共にジョーンが主催する、瞑想の会に出席する。
 「スカイ・ランチ」と名付けられた家は、イルミネーションで飾られて実に美しい。
 夜なので見えないが、馬も飼っているんだそうな。
 瞑想の会には、ゆりかさんの主催するセミナーの日本人10人ほどが来ていた。
 なんと全員女性であった。
 彼女たちはボートのトリップでたくさんのイルカと遭遇したのだという。
 今週は、我々も、2回ボート・トリップを予定していたが、
 ボートで出かけていっても、いい感じでイルカと遭遇できるかどうかは分からないそうだ。
 
 この瞑想の会について書く。興味ない人は、→9/6日へ
 この瞑想は、故・山手氏が主催していた「現代ヨガの会」の音楽瞑想と酷似していた。
 山手氏はだれに師事していたわけではなく、いわば、山手流の瞑想法である。
 (ただ、瞑想そのものは、〜流というものはない。瞑想とは、内容のないものである。
 つまりすべての人間の行為を取り去ったものが瞑想であるから。)
 その、「現代ヨガの会」の音楽瞑想と、ジョーンの瞑想の会の瞑想の導入がほとんど同じである事は、
 私にとっては不思議だった。
 
 ただ、瞑想についての姿勢として、山手氏と、ジョーンの間には決定的な違いがある。
 それは、E.T.についての見解である。
 ジョーンは、シリウス星人?(違うような気もする。)について、かなり熱っぽく語り、
 瞑想とE.T.について、かなりリンクさせているようである。
 山手氏は瞑想と他の療法、思想などをからめる事は、固く禁じていた。
 山手氏の考えは、こうである。
 人間そのものが宇宙であるから、釈迦であろうが、キリストであろうが、宇宙人であろうが、
 まったく、瞑想としては問題にならない。
 そういうものに頼る事は、自分が宇宙そのものの現れであるという自覚から遠ざけるだけである
 という考えである。
 もちろん、山手氏が生きていたら、私に言ったはずである。
 「イルカは補助法に過ぎませんよ」と。
 まぁ、山手氏が生きていたら、私は、イルカと泳ぎに、ハワイにまで来なかったであろうが。

 イルカと関係のない話になってしまった。そんで持って次の日。

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9月6日(水) 1回目のボートトリップ

 キャプテンVetoの運転するボート(ゾディアックというんだと思う)で、8:00頃出発。
 北を目指す。Aさんも一緒である。総勢7〜8人である。
 キャプテンの話だと、イルカとの遭遇率は95%くらいだという。
 ただ、どの程度フレンドリーかは分からない。

 ほどなく、イルカと遭遇。種類はスポッター(マダライルカ)である。
 昨日ほど、フレンドリーではないが、そこそこ楽しく泳げる。
 子供のイルカの頭に、コバンザメがついていたので笑ってしまう。
 時々、コバンザメがくっついていることも見かけるが、
 だいたいジャンプしたりして、追っ払ってしまうようだ。
 それにしても、頭にぺったりくっついているとは。
 それも、追い払おうともしていない。
 
 この時の様子は、Kaiwiという、地元のカメラマンが、
 ビデオを回してくれていて、40ドルでコピーしてくれた。
 これが実によく撮れていて感激だった。
 Vitoの船に乗るときは、頼むといいぞっ。

 TVで小谷美可子が、イルカと泳いでいるのを時々見る。
 スポッターが人懐っこいというのは定番のようだが、
 バハマのイルカが、人懐っこいのは、かなり前から、
 そこで、イルカの研究されていたせいらしい。
 はぐれイルカ以外で、継続して、ドルフィンスイミングをしているのは、
 バハマが、一番歴史が古いのではないだろうか?
 
 「種類」ということから言うと、スピナーは人に馴れにくいイルカだそうである。
 でも、ハワイのスピナーは非常にフレンドリーである。
 ジョーンや、その他の人と長年泳いできた結果であろう。
 ジョーンって、やはりすごい人なんだろう。
 ジョーンがはじめてハワイでスピナーと泳いだときも、
 最初は、人が水に入ると、イルカたちは、すーっといなくなってしまったそうだ。

 さて、もう1度エントリーしたが、今度は、彼らは、すぐ通り過ぎてしまった。
 船の上からは、スピナーが、その名の由来のとおり、
 水上にジャンプし、くるくるっとサルティンバンコのように?舞う。
 子イルカが、「見て見て。」といわんばかりに何度もジャンプを繰り返す。
 船上は、拍手喝采である。
 湾の中に入ってくるイルカは、非常にゆっくり泳ぐが、
 湾の外では、イルカは、どこか目指す場所があるようで、
 非常に速く泳いでいることがある。
 この日も、キャプテンは、イルカはたくさんいるが、人と泳ぐ態勢ではないと判断したようである。
 ドルフィンウォッチングとしては、「ご馳走様」というくらいイルカが見れた。
 
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9月7日(木) PODの一員となる

 この旅行では、早起きの私は、6:30にすでに、イルカを発見していた。
 日本では、夜型の私であるが・・・。
 7:00頃「ドルフィンハウス」から泳ぐ。
 Aさんは、歩いて、近めの岸に移動してから泳ぐという。
 イルカのいる場所には、200メートルくらいある。
 まぁ、私としては、フィンをつけているので、泳げない距離ではない。
 
 さて、泳ぎ始めると、なかなかイルカの姿を見れないことがある。
 ガラパゴス・ゾウ海ガメのように、首を伸ばしてみるのだが、発見できない。
 こんなとき慌ててはいけない。まずはリラックス、リラックス。
 そのうちに、イルカの、ソナー音が聞こえてくる。
 それを頼りに泳ぐ

 
 ハワイの海の透明度はどのくらいかな?
 20〜30メートルか。伊豆よりはいいけどね。
 雨の降った後などは、にごっていて、もっと視界が悪い事もある。
 朝、海の上から、イルカを見つけたときもうれしいけれど、
 海中で霞がかかったようにぼんやりと彼らの姿が現れたときの感動も、
 捨てがたいものである。
 
 今日も、私に会いに来てくれたか。感謝、感謝。
 左斜め下、前方の群れについて泳ぐ。
 群れをカウントしてみる。9頭いる。
 お母さんと子供もいる。
 私は、お母さんと子イルカを見るのが大好きである。
  
 ・・・と。
 気がつくと、右のほうから
 20頭ほどの群れが近づいてきているではないか。
 私は30頭ほどの群れに囲まれることになった。
 左下で泳いでいた9頭もゆっくりと浮上してくる。
 この時の感動と興奮は、言葉で伝えることは不可能である。
 私は、おとといのイルカたちとの遭遇の後、
 ドルフィンハウスで思いだし泣き?をしていたのだが、
 この時私は、泳ぎながら、ひゃーひゃー声を出していた。
 ハワイの海で、たった一人、30頭のイルカに囲まれた時の気持。
 彼等は、私をPOD(群れ)の一員として受け入れてくれた。
 そう感じた。
 しばらく海の上を彼等と平行に泳いだ。
 おそらく、数分に過ぎなかっただろうけれど。

 しばらくして、Aさんがカヤックでやって来た。
 イルカたちは、だんだん速く泳いで、
 そのうちいなくなってしまった。
 
 Aさんと今の経験を分かち合えなかったことが悔やまれる。
 ドルフィンスイミングの後はなぜか人にやさしくなる。
 ドルフィンスイミングでなかったら、人のことなど考えなっかっただろう。
 自分だけおいしい思いができたんだから、それでいいじゃんと思ったことだろう。

 明日からは、2人乗りのカヤックを使う事にする。
 その日もそうすれば良かったのだが、 私はカヤックの経験がなかったのだ。
 
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9月8日(金) 2回目のボートトリップ

 キャプテンVetoのボートで2回目のボートトリップに出る。前回より、今回30分くらい早く7:30頃出発。
 Aさんも一緒である。
 朝のたけちゃんの大予言。
 「今日はもしかしてイルカは来ないかも。・・・」
 さぁ。どうであろうか。
 a.m.9:00彼等はやってきた。来るじゃん。
 しかしあっという間に通り過ぎる。泳ぐ間なし。
 a.m.11:00もう一度彼等はやってきた。
 しかしまたあっという間に通り過ぎ、泳ぐ間なし。

 チャンチャン。
 時々当たるのよね。私の感。
 今日はこんなもんでしょ。
 船上より、スポッターが泳ぐのを見る。
 なんとなく納得してボートトリップは終わる。
 まぁ、こんな日もあるさ。
 
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9月9日(土) 歌いながら泳ぐ。

 今日は朝から、「彼等は絶対に来る」との予感あり。
 朝からドキドキしている。
 6:00に起き、6:30に待機する。

 今日は1人でカヤックに乗る。Aさん、体験する事が多すぎて、いっぱいいっぱいだそう。
 ボートトリップで、「歌うのがいい」とVetoから聞く。
 イルカを識別するのに、傷やひれの形なんかを利用するが、
 イルカも人を識別するらしい。(むしろ、イルカの方が人間の事をよく覚えているかも。)
 その特徴の事を「シグニチャー」と呼ぶ。
 水着なんか、同じものを着ていなくては、シグニチャーにはならない。
 歌う事はシグニチャーになるらしい。ある人は、「ホテルカリフォルニア」
 ばかり歌っているという。
 私も、今日は、イルカを待つ間、歌を歌う事にする。
 歌といっても、なんかメロディーというか、声を出しているだけである。
 
 1頭、目の前を泳ぐ、おいでおいでと誘っているよう。後ろを振り返り、振り返り泳いでいる。
 子供は、ジャンプの練習。

 一旦カヤックに戻り、体を温める。8:00からもう1度エントリー
 今度は、30〜40頭のPOD。
 葉っぱを持っているイルカ発見。
 泡ぶくを3個発見。1個を手に取るとこなごなに砕ける。美しいプレゼントさっ。
 子イルカがかわいいので、いつも、そばに寄ってしまう。
 今日は、母親が、「この子はかまわないで、私が泳いであげるから」とでもいいたげだ。
 私のほうに近寄ってくる。
 やっぱり子供は、怖がっているのかな?
 この日から、子供の追っかけはやめる。

 後から聞くと、今日は、ジョーンも泳いでいたのだとか。私は気づかなかったです。
 
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9月10日(日) おまえはPODの一員

 朝から、1人用カヤックで出る。
 今日のイルカの教え「おまえはPODの一員」

 7日にも感激的なPODの出会いがあったけれど、
 今日は、下で泳ぐPODと合流して泳ぐ。
 通常PODは5〜10m位下を、泳いでいる。
 彼等は、私をPODの一員として認めてくれた。

 午後から、Mさんが、ドルフィンハウスにやってきた。
 スキンのトレーニングをしたいというので、2人用カヤックで出る。
 なんと、イルカたちは、まだ湾の中にいた。
 朝から5時間くらいずっと湾の中にいたのである。
 私は、スキンの準備もないので、サポートに徹することにした。
 彼女はイルカと泳ぎ、私はカヤックでついていく。
 初めての経験。人のサポートも結構楽しいもんだ。

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9月11日(月) 葉っぱで遊んだ!!-意識の拡大

 また、いつもと同じ位の時間、Mさんと、2人用カヤックで出る。
 今日は、最初っから、PODは、すごくゆっくり泳いでいる。
 眼の下のイルカを見ていると、私のほうが追い越してしまう。

 1頭、私の目の前をゆっくり泳ぐイルカがいる。
 むなびれに、葉っぱを引っ掛けている。
 心の中で、「おくれ、おくれ」という。(英語で言ったんだっけ?)
 イルカは、こちらを振り返り、振り返り泳いでいる。
 彼?彼女?は、葉っぱをリリース。
 何とか私はそれをキャッチした。
 くるりと振り返りこちらへやってくる。私も葉っぱをリリース。
 難無く、イルカは、葉っぱをキャッチ、またリリースする。
 そのうち、別のイルカと葉っぱをやり取りしながら、行ってしまった。
 ジョーンのビデオで、「へぇ〜」と感心しながら見ていたことが、自分でもできた。
 「Dream come true !」日本を出る時、イルカと遊びたい、イルカとコミュニケーションしたい。
 と思ってたことが、ついに実現!
 今日は、最高の日だ(また、また。)

 葉っぱで遊ぶ第2ラウンド
 今度は、10m下で、10頭くらいのイルカがいる。その先頭のイルカが葉っぱを持っているのを発見。
 上の方から、心の中で、「おくれ、おくれ」と呼びかける。
 彼?彼女?は、くるんと仰向けになり、葉っぱをりリース。
 よーしとばかりにキャッチに向かう。
 今度はちょっとばかり深い。
 ・・・っと。斜めに横切るように、別のスイマーがやって来て、葉っぱを横取りする(?)
 ちょむかっ。(怒)。
 まぁ、いいか。さっき葉っぱで遊べたんだし。
 自分で自分を慰める。(ほんとは、まだむかついてるんだけど)
 
 ところが次の場面で、奇跡が起こった。
 さっきのイルカと同じなのかは分からないけれど、
 1頭のイルカが突然目の前に現れ、私のすぐ1mくらい下で葉っぱをリリースした、
 明らかに、私しか取れない位置である。
 そして、すーっとどこかへ消えていった。 
 まるで、「元気出せよ」「これあげるから落ち込むなよ。」とでも、言いたげであった。

 実はこの時、私はこの3枚目の葉っぱの意味をよく理解していなかった。
 1枚目の葉っぱのやり取りに浮かれていたからだ。
 後から振り返ってみて、この3枚目の葉っぱの意味の大きさに気づいた。
 彼等は、明らかに、我々の感情を理解し、その上、我々を慰めるというやさしさも持っているのだ。
 なぜ、野生の彼等が、餌も与えていない我々に、そんなに優しいのか?
 それは今でも謎である。
 とにかくこの日のエピソードは、この旅の中でも、非常に忘れがたいものとなった。

 このエピソードは、手帳には書き忘れていたものである。 よって、火曜日のことかもしれない。
 寝ていて、純粋意識の拡大を感じる。 この感覚は、15年以上ぶりである。
 ドルフィンハウスで寝ていたとき、部屋の外まで、純粋意識が拡大するのを感じた。
 これは夢ではない。外の波の音がすごく近くに聞こえた。
 前は、自分の部屋で寝ていたとき、自分の純粋意識が部屋の外まで拡大した。
 スズメの声がすごく近くで聞こえた。
 これを境に非常にエネルギーが高くなり、体調が少し悪くなる。
 頭の代謝毒がやはり解けすぎている。
 しかし、イルカのエネルギーがこれほど高いとは思わなかった。
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9月12日(火) また葉っぱで遊んだ!!

 今日は、イルカたちは絶対来る、という勘が働く。
 外に出て、すぐ発見。
 Mさんと、2人用カヤックで出る。
 今日は、昨日のレッスンの続き。また、葉っぱで遊んでくれる。
 今日のイルカたちは、少し深いところで、葉っぱをリリースしてくれる。
 もう少し潜れるかい?とでも言っているようだ。
 
 イルカたちの群れをPODと呼ぶ
 小さなPODは10頭くらいで整然と泳いでいる。
 その他に、ばらばらに、遊びながら泳いでいるやつらがいる。
 それを私は、「遊び隊」と呼ぶ。
 遊び隊とともに、何回もダイブを繰り返す。
 裏返って泳いでいると、何頭も私の上を通り過ぎる。
 遊び隊はいつも騒がしい。PODで泳いでいる仲間は静かである。
 ソナー音も出していないのでは、と思うほどである。

 ダイブしてぐぐっと近づくと、イルカのやさしい目がまん丸になる!!(・。・)
 「所さんの眼が点」って感じ。
 やはり、イルカたちにも、死角があるらしい。上から急に近づくとびっくりするのね。
 これ以降、いったん潜って、横から彼らに近づくことにする。
 もう、驚かせないからね。

 イルカたちは、何かに驚いたように、いっせいに、びゅーんと泳ぎ去ることがある。
 視界20mくらいだと、0.5秒で、視界から消え去る。
 改めて、イルカたちの泳力を思い知る。
 それと、彼らがリラックスしているときは、いかにゆっくり泳いでいることか!

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9月13日(水) イルカの教え-たまには休もう。

 今日は、Mさんは、火山を見に行くという。
 私は、火山には興味はない。
 イルカと泳いだ後、一緒に行ってもいいといったのだが、
 (昨日、行く行かないでちょっとトラブルになったのだ。)
 朝になると、彼女は一人で行くと言い出した。

 今日は、イルカの姿がない。
 ちょっとやな予感。
 とりあえず、一人用カヤックで出る。
 ・・・と、ざっぱーん!波でカヤックがひっくり返ってしまう。
 あわ、あわ、・・荷物、荷物。・・幸いメガネは大丈夫。
 けっこうパニックになってしまうもんである。
 荷物はまとめておいたので助かった。あと、タオルや着替えを入れたビニール袋が、
 ウキの役目を果たしてくれた。
 カヤックを起こす。よく考えたら、カヤックの操作は何一つ知らない。
 まぁ、とりあえず元に戻る。このカヤックは、硬いビニールのようなものでできていて、
 中が中空になっている。いわば、浮き輪のような構造である。
 したがって、水を掻い出す必要がない。

 幸い今日も、イルカは来てくれた。
 ただ、1回目のエントリーは、あいさつ程度である。
 5分くらい一緒に泳ぐ。
 今日は珍しく、風が少しある。いつも困るのは、カヤックをどこに置くかである。
 今日は、岸に向かって風が吹いているので、岸辺に置いておく。
 今日はひまなので、サンゴとお魚を鑑賞する。
 後で知ったのだが、ここのサンゴは、昔はもっときれいだったらしい。
 日本の、ゴルフ場の建設で、土砂が流出し、サンゴがだめになっているらしい。
 水の透明度も、昔はすばらしかったのだそうだ。
 今でも、伊豆諸島よりはいいけどね。

 2回目のエントリー。これも時間的には、5分くらいだった。
 でも、初めて子どもイルカが泳いでくれる。
 私の目の前で、私の方を振り返り、振り返りして泳いでいる。
 前にも書いたとおり、もう、意識的に、母子のイルカを追いかけることはしない。
 今日のイルカは、赤ちゃんではない。人間で言えば、小学校3、4年かな?
 ありがとね。このイルカが大人になったとき、また会いたいな。
 
 今日は風で、カヤックが押し流され、岩場の上に乗っかってしまっている。
 カヤックを取りに行ったとき、指を少し切ってしまう。
 今日はやはりろくなことがない。
 もし、イルカが来なければ、ぶるーぅになっちゃってただろう。
 
 ジョーンは、イルカにいろんなことを教わったという。
 今日のイルカのレッスンは、「疲れたときには休みなさい」だろう。
 今日はちょっと疲れがたまっている。
 昨日は、6時間、おとといは、4、5時間しか寝ていない。
 Mさんとのちょっとしたいざこざもあったしね。
 あとで、Mさんとはけろっと、仲直りできた。よかった。
 キラウエアの思い出をお話してくれました。

 でも、今日は、全面休日にしてもよかったな。
 こういう日もあるさ。
 私の調子が悪い日は、イルカの反応もあまりよくない。
 ただ、ぜんぜんイルカが来ない日と、5分でも泳げた日は、違う。明らかに違う。
 一日中ほろ酔い気分?が続く感じである。
 ただただ、自然には感謝。そして感謝。

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9月14日(木) 電気クラゲにご用心。
 
 今日は、ばっちり予感が当たる。すぐイルカを発見。
 でも、まだ疲労はたまっている。Mさんと2人用カヤックで出る。
 ジョーンオーシャンを見つけた。
 いっぺんジョーンオーシャンと一緒に泳いで見たかった。
 ジョーンオーシャンに、イルカが群がってくるんだろうか?

 ずっと、ジョーンオーシャンについていってみよう。・・・と思ったのだが。
 ジョーンは、けっこうなスピードで泳いでいる。イルカの後ろを追っかけているという感じ。
 私の考えていたドルフィンレディーのイメージとはぜんぜん違った。
 私は、もっとゆっくり泳ぎたかった。
 今日は、イルカたちも、なかなかゆったりムードである。
 私は2〜3分も泳がない間に、ジョーンの後ろでなく、別のイルカの後ろについていってしまった。
 何回かダイブを試みる。

 いつも3頭で泳いでいる「遊び隊」がいる。(同じイルカだと思うんだけど。)
 一緒に泳ごうとしたとたん、クラゲに刺される。いでっ。
 顔に激しい痛み。このツアーの間クラゲに刺されっぱなしだった。
 セミナーの仲間は、「クラゲに刺されたって何で分かるの?」なんてお気楽なことを言っている人もいた。
 ドルフィンハウスのルームメイトでも、刺されているのは私だけ。
 イルカだけでなく、クラゲにも人気があるってか?名誉だか不名誉だか分からない。
 カヤックに乗る直前にまた刺される。
 夜になって痒いこと痒いこと。

 ラッシュガードなど、クラゲよけは必須!
 ここの海のクラゲは、触手だけ糸のように漂っていることが多い。
 ただでさえ見つけにくい上に、イルカばかり見ているので、避けられない。
 クラゲについては、水で洗い流すなど、最初の対応が大事らしい。
 クラゲ対策については、もっと研究せねば。

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9月15日(金) さよならを言いに来たよ。

 今日は、Mさん最後の日。2人用カヤックで出る。
 今日は、イルカが来なさそうな予感、昨日クラゲに刺されたこともあり、
 投げやりな気分。
 Mさんは、海の中で待ちたいといい、カヤックから、水中へ。
 歌いながら、フィンを使っている。Mさんの歌声はきれいである。
 歌声が途絶えたので。
 「もっと歌って!」と私が声をかける。
 今日は自分のためでなく、彼女のために会いにきてくれ!イルカたちよ。
 最初は、今日はだめかなと思ったが、今はそんな気分である。

 彼女の祈りが通じたのか、やっとイルカが現れた。1時間くらい待ったであろうか?
 1回ダイブを試みる。今日は不思議と苦しくなかった。
 いつまでも潜っていられる感じ。それでも、たぶん1分くらいしか潜っていないだろう。
 母子を含む6匹の群れである。5分くらいで彼らは去っていった。
 別れのあいさつを言いにきた、そうMさんは解釈したようである。

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9月16、17日(土、日) 不敗神話破れたり。

 今日は来そうな気がしていたんだけれど。・・・
 とにかくカヤックを出し待つことにする。
 ついに、不敗神話破れたり。
 10回連続で会いに来てくれた彼らも、今日は、とうとう現れなかった。
 やはり一人のパワーでは不足である。
 この時は、まだ「ヒューマンポッド」という言葉は知らなかったが、
 たとえば、ジョーンオーシャン一人の心の力より、
 4、5人の心の力のほうが強いのではないか。
 
 今日のイルカの教え-イルカの様に泳ぐことではなく、イルカの様に生きること。
 60兆の細胞と調和しながら。

 午後からセミナーが始まる。今日は、スキンのトレーニングのみである。
 砂浜の海岸は、ここでは珍しい。 人工海浜じゃないのかな?
 ここの海岸には、カメさんがいる。
 アオウミガメ、英語だと、グリーン、シータートルというそうだ。
 ハワイでは、野生動物は、法律でしっかり守られている。
 カメに触ることは禁じられて、彼らもよくそれを知っている。
 彼らは、実に悠々としている。 人が近づいても、少しも恐れる様子はない。
 ゆったりと、波に身をゆだねながら、コケかなんかを無心で食べている。
 こちらに向かって泳いできて、人の方が、思わずよけちゃったりする。

 もともと、動物は、人がいたずらしなければ、フレンドリーである。
 日本でも、ハトとか、ツバメとか、なぜか彼らは、人が彼らにやさしいことを知っている。

 ここでは、野生の鳥はぜんぜん逃げない。
 レストランでは、空席の椅子に、すずめが止まりに来たりする。
 パンくずなどのおこぼれが目的だそうだ。

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9月18日(月) ダグ&トリシュのセミナーにとつにゅーだ。

 今日はいよいよ、ドルフィンスイミングが始まる。
 今日のイルカも、フレンドリーである。
 葉っぱで遊ぶ。
 誘うように、2、3メートル潜ってくるので、 ついて行く。
 
 この日あたりから、固体識別を始める。
 スピナーは、体が、三色に分かれている。
 体の横に色と色との境界線のすじがある。
 左側の体の「すじ」が、富士山を逆さにしたような形のやつがいる。
 私は、彼?彼女?(まだ、雄、雌の見分け方を知らなかった。)
 を「逆さ富士」と命名した。
 逆さ富士は、遊び隊のメンバーであり、この後も私と遊んでくれた。

 ジョーンが、潜り方を教わったり、葉っぱで遊んでくれたりしたイルカは、
 「ダブルウエーブ」というのだそうだ。
 体の左横に、2つ波の形のすじがある。
 私は、PODの中で泳ぐダブルウエーブを発見した。
 彼(彼女)は、もう遊び隊じゃないのかな?
 どうも、遊び隊のメンバーは、若いイルカたちらしい。

 もうひとつ気付いたことは、イルカたちの目である。
 ハワイで最初にイルカたちと泳いでから、イルカたちのやさしい目は、非常に印象的であった。
 今日のイルカたちの中には、「うす目」をしているものがいる。
 言ってみれば眠そうな眼。とてもやさしい目である。
 
 午後からホナウナウヒストリカルパークへ行く。

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9月19日(火) ダグ&トリシュのセミナー3日め

 昨日と同じ「逆さ富士」を発見。一緒に遊んだ。
 潜ったり、葉っぱで遊ぶ。
 もう1頭、体の左側の背びれの付け根あたりに、深い傷のある人がいた。
 この子も遊んでくれた。
 丸い傷のあるイルカがいる。サメにかじられたあとだそうだ。
 この傷は、だんだん治っていって、固体識別には使えないそうだ。

 一旦体を温めるために、岸に戻る。
 毎日寝不足で体が重い。
 また、戻っていったけれど、イルカとめぐり会えず。がっくし。
 今度からは、わりと、セミナーのメンバーのそばにいよう。
 セミナーのメンバーによると、イルカたちは、たくさん泡を吹き出していたそうだ。
 ぐやじー。
 イルカたちは、時々泡で遊んでいるようだ。
 このへんからHumanPodの意味もわかってくる。
 1人のパワーより、2人である。2人より3人である。

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9月20日(水) ダグ&トリシュのセミナー、休息日

 今日は完全休息日である。
 ダグ&トリシュが休みたいだけじゃないの?と思うのだが、
 でも、意外とドルフィンスイミングは疲れるのである。
 これは、イルカが高いエネルギーをもっているためで、
 私の寝不足の原因でもある。
 エネルギーが高くなると、夜、頻繁に眼がさめることがある。
 高いエネルギーを受けると、脳の代謝毒が解けやすくなり、
 体が不活性な感じになったりする。
 一般の人が聞くと、はぁ〜?っていう感じであろう。
 ダグ&トリシュでさえ、体のエネルギーのことはほとんど知らないようだ。
 
 ダグ&トリシュの家のビートルズのCDを聴いて過ごす。
 そこに、日本人のセミナー参加者が持ってきたのであろう、
 釈迦の生涯の本があったのだが、それを読みながら、大泣きする。
 釈迦が入滅するくだりで、山手さんを思い出してしまった。
 
 昨日のAngel カード = Nature
 Dolphinカード = Communion
 「Communion」を辞書で引くと
 hold communion with… …と霊的に交わる, 〈自然など〉を心の友とする。 とある。
 今回のセミナーとぴったりマッチしたカードであった。

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9月21日(木) ダグ&トリシュのセミナー、5日め

 今日は、どんな一日になるんだろうか?
 まず、A湾へ行く、イルカはいなかった。

 イルカが来ても、湾に入らず通り過ぎていってしまう。
 私など一喜一憂しているのだが、
 さすがに、ダグ&トリシュはそのへんはよく心得ていて冷静に見極めている。

 場所を変えることにする。
 B湾でシュノーケリングを楽しむ。
 イルカは来ないけど、まるで竜宮城のような美しさだ。
 今日は少し波がある。
 波につれて、魚たちがゆれる。

 1時間くらいシュノーケリングしたのだろうか?
 今日は、イルカは来ないだろうという事で、岸に戻ることにする。
 やはり、一日くらいは、イルカが来ない日もある。
 ・・・と、Jさんが、イルカを発見!!”Good job !”
 彼女はイルカのソナー音が聞こえたそうである。
 仲間と泳ぐとこんないいこともある。誰かのレーダーが調子が良かったりするのだ。

 左側に傷のあるイルカもいる。火曜日に泳いだのと同じ人かな?
 40分くらい泳ぐ。
 
 この夜、けっこうリアルなUFOの夢をみる。生まれて初めてだ。
 UFOは、黄色い光を放っている。UFOの中に吸い込まれると、
 中には、変な動物の模型が飾られている。
 それは地球の歴史を表しているという。
 こういう夢の中の印象的な色は、チャクラの光であることが多い。
 今までは、青が多かった。オレンジ色っぽい黄色を見たのは始めてである。

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9月22日(金) ダグ&トリシュのセミナー、最終日。でも最高の1日

 今日は、セミナー最終日。(TT)×2
 今日は、夢のような日になった。
 何で彼らは、セミナー最終日だって知ってたんだろう?すごい歓迎ぶりである。
 入れ替わり立ち代り次々にあいさつに来る。
 最初は、気が付かなかったが、彼らは、1頭1頭ぐるぐる我々の周囲を回っている。
 最初は、私も、イルカの方を見ているため、彼らが周りを回っていることに気が付かなかった。
 他のセミナーのメンバーも見ていると、イルカは彼らのそばを、ぐるぐると回っている。

 立ち泳ぎしているイルカを始めてみる。
 ほんとは近寄っていきたかったが、そっとしておく。

 正面から何度もあいさつに来る。

 何頭かの遊び隊が、塊になってダイブしていくのを時々見る。
 今日は、私も、いっしょにダイブする。
 イルカの、手巻きずし状態だ。
 周りは真っ暗。イルカが、のりで、私がしゃりである。
 彼らはそれも許してくれた。

 今日は、スプリング用のウェットを借りた。
 長時間ばっちり大丈夫である。
 逆さまになって泳ぐと、ウェットの浮力で、ゆっくりと浮かんでいく。
 おなかの上を、何頭も、通り過ぎる。
 人同士は、よくぶつかる。イルカしか見ていないためである。
 うわー、ぶつかるーと思っても、イルカとはほんとにぶつからない。
 ほんとにぎりぎりのところで、彼らは身をかわす。
 1回だけ、尾びれが、ウエットの胸の部分をかすっただけである。

 イルカの真下を平行に泳ぐ。
 イルカって出目金のように、眼がでっぱっているんだ。
 ずいぶん近かったような気がするけど、
 イルカの全体が見えたから、それでも、2mくらいは離れていたんだろう。

 今日の彼らの目はどうだ!!
 まるで眠っているようだ。おまえは、渥美清か?って感じである。
 そんなので、前が見えるの?
 横からすーっと近づくと、少し目を開いてこっちを見る。
 「ん?おまえか。おまえなら知っているよ。」って感じで、また目を閉じる。
 このイルカの眼のやさしさ。これが全てを物語る。
 最初にハワイで会ったイルカのあの目である。

 逆さ富士は、水上を背泳ぎしながら、尾びれで、パシャパシャやるのがお気に入りである。
 私もまねをする。
 
 何度も何度もダイブする。もう、このまま窒息して、死んでもいいって感じになる。
 死なないけどね。(笑)
 何回も、ロールする。

 イルカがプレイフルかどうかは、ずばり、イルカが泳ぐ速度によると思う。
 彼らがリラックスすると、ほんとにゆっくり泳いでいる。
 前など、私はゆっくり泳いでいるのに、彼らを追い越してしまった。
 今日はもっとすごい。三頭、イルカがゆっくり下を泳いでいる。
 そのうち、ビターーッと止まってしまった。
 何をしているのかな?寝ているの?瞑想しているの?
 三頭で何かひそひそ話をしているようでもある。
 そのうち、ゆーっくりと動き出す。

 だいぶ泳いだかな?1時間半は泳いだろう。(今日は、時計をつけていなかった。)
 実は、2時間40分近く泳いでいたのだ。
 ジョーンオーシャンは、5時間近く泳いだこともあるという。
 本を読んだときは半信半疑であったが、絶対うそではない。

 ほんとは、まだまだいけたのだが、セミナーの仲間もいるので、
 そろそろ引き上げモードになる。
 岸へ泳いでいる間、また、イルカが現れるので、また、いっしょにダイブする。
 もう1回5頭くらいPODがすーっと横切る。
 ほんとに、ほんとにありがとう。そしてさようなら。
 
 帰り際にイルカが現れたのは、今日と、最初の日だけであった。

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 ダグ&トリシュにもセミナーのメンバーにも、ほんとにお世話になりました。
 でも、コナから、ホノルルに向かうアロハ航空の中で、背中を震わせながら泣いていたのは、
 イルカのことを思い出してのことです。みんな、ごめん。

 うだうだにお付き合いいただき、ありがとうございました。



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