農園の四季〜春〜 
農園の四季 〜夏〜
梅雨に入り大量の雨が降り注ぎ、夏の盛りを迎えると太陽の光と熱エネルギーの恵みを受けて、春に種を蒔き、苗を植えた野菜が日ごとにどんどんと 成長する。

トマト、キュウリ、ゴーヤなどはしっかりした支柱を立てる。そこに蔓がからまりながらつぎつぎと大きな実をつけていく。

キヌサヤ、インゲンなどの豆類も支柱にそって伸び沢山の莢をつける。

ナスは綺麗な紫色の小さな花を咲かせ、その後に艶やかな濃紫の実をつける。

ジャガイモは意外に可憐な白い花を咲かせ、土中にはごろごろとイモが育ってくる。イモは根ではなく茎とのことであり、ナス科ということも意外である。

自分たちの手で作った野菜が育ち、収穫することは何より楽しみなことである。

朝収穫したトマト、キュウリ、キヌサヤ、エダマメ、葉ショウガなどを その日の内に調理して食べるのはまことに新鮮であり美味さも格別である。

ナス、キュウリなどを糠漬けにして食するのも楽しみである。

しかし、夏の農作業は難敵も多い。アオムシ、アブラムシ、ネキリムシ、 ハダニ、ヨトウムシなどの害虫が発生し、野菜を食い荒らす。

また、うどんこ病、べと病、えき病、ウイルス病など手ごわい病気が発生する。

特に、最近は人間と同じようにウイルスによる病気にかかる野菜が増えていて トマトなどが被害にあう。 雑草も繁殖が早く常に除草作業を続けなければならない。

梅雨が明けると太陽の陽射しがぎらぎらと照りつけるので、水遣りは欠かせない。

汗が吹き出る夏の農作業は体にきついが、機械も農薬も使わなかった昔の農家の人びとの労苦がいかに厳しいものであったことかとつくづく思う。

農園の高台に一本のヒマワリあり、盛夏には2.5メートルほどに背丈が伸び 存在感のある大きな花を咲かせる。

楽しみは夏の収穫祭である。

夏の夕べ農園で採れた多種類の野菜を材料にして女性の方々がいろいろな料理をつくる。畑の真ん中にしつらえた簡易な テーブルを囲み皆でいただきながら歓談する。ビールの味も格別である。

農園の四季〜春〜