2022余所自作104『ご満足いただけますよう・Bパート』

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 叔父に甥とお揃いのお弁当を渡した後、鈴佳を気に入ったのか後ろで壁を作る様にぞろぞろと移動する男達にまるで幼稚園児の遠足だなと思いながら少女は旗を振りながら藪を縫う様な小さな坂道を下りていく。
 鬱蒼とした森の奥にある天然露天風呂は貸し切り施設として知る人は知る…と言うにはやや草臥れた温泉でありネットなどで映えると喜ばれるものでもなければ効能もぱっとしない為に通好みでもない。グループ客で仲良く入れる温泉として使える地味な場所だが格安社員旅行としてはそんな所かもしれない。
「いい場所じゃないか。森の中の露天風呂」
「猪か猿でも出そうだなこりゃ」
「足元に気を付けてください。ここだと悲鳴を上げても助けに来て貰えそうにありませんよー?」
 わいわいと賑やかな男達の声にくすっと笑いながら鈴佳は先行している道の危なさを後ろに注意する。
「そうだね」
「悲鳴を上げても、無理かぁ」
 何かぞくりとする男達の声音に急速に気温が下がった様な感覚を覚えながら、鈴佳はバスから降りて十分少しの坂を下りて漸く見えた露天風呂の施設に安堵する。混浴露天風呂との事だが一応内風呂は女湯と男湯に分かれているとの話なので安心して自分も入れるだろう。だが念の為にスクール水着を持ってきたが、あまりにも人気がなくて不安になってくる。いや、何故不安になるのだろうか?自分より目上の社会人の集団がいるのだから怖がる必要もないのに。それは雇われる側としての心配なのかもしれない。
「お酒を召し上がっていらっしゃる方もいらっしゃるので、入浴は気を付けてくださいね」
 昭和中期で鉱山が廃坑になる前に使われていたと言う施設はコンクリ打ちの廃墟に近く、これでは確かに温泉として人気は出ないだろうけれど逆に廃墟好きには堪らないのではなかろうかと呆然としながら見る鈴佳は、不意に肩を叩かれてびくりと身を震わせる。
「すずかちゃんさ、お風呂入りたいだろう?」
「え……?あ…の、女湯がありますので有難く入らせて……」
「おいでよ」
 男の言葉が理解出来ないものの急速に暗雲が垂れ込めていく様な感覚に鈴佳は身を固くする。
「高校生なのに添乗員の真似してる子は保護してあげないと駄目だろう?」
「業務的に問題があるとか難癖付ける奴がどこかにいるかもしれないな」
「木島って、運転手の親類?――淫乱な女の子を職場に連れ込むとか、噂されたくないでしょ」
 さわさわさわと葉擦れの音が鳴る中、幾人もの男達が親し気に鈴佳の肩を、腰を、尻を撫で回す。ぞくりと寒気がすると同時に蹲りたくなる程の未知の快感が駆け抜け、鈴佳はその場にしゃがみ込みそうになるものの男達に抱え込まれて動けない。他の男達がにやにやと嗤い自分を助けてくれそうにないのが判り、急に男達の態度が急変した理由が判らないまま、じわりと下腹部が熱く潤み、乳首が痛い程痒くなるのを覚え少女の膝が震えだす。悲鳴を上げても助けがこない。自分の先刻の言葉が脳裏を過る。十分以上も森の中を歩いた先ではバスの車内で休む叔父には悲鳴は届かないであろう…当然、他の人など通りすがりに現れないこの森の中で。
 確かに自分が資格もないのに叔父を手伝っているのは事実だが…いやそれは大問題なのかもしれない。しかし淫乱とは何だろう、自分とは無縁そうなその言葉への嫌悪感に否定したいのだが、何故だろう、男達に逆らう勇気が一切湧いてこない、大人しく従わなければいけない、そんな奇妙な感覚が身体を支配している。
 ぽんと肩を叩かれ、押され、鈴佳の足は入浴施設へと向かう。かろうじて文字の読み取れる女湯の扉へではなく、同じく掻き消えてしまいそうな男湯へと、男達に囲まれたまま。

「ひ……っ」
 薄暗く煤ぼけ窓枠からは硝子も失せた廃墟としか言い様のない脱衣所で十七歳の乙女の目も気にせずに服を各々脱ぎ始めた男達に慌てて鈴佳は顔を背けた。狭い脱衣所は棚はあるが籠もなく、皆棚を譲り合う様に小さく服を畳んで次々に内湯へと向かっていくが、少女をにやにやと嗤いながら見るのは変わらない。
「添乗員の真似をしているんだから、きちんと付き合わないと駄目だろう?」
 もう理屈が崩壊している。そう感じながら反論が一つも思い浮かばず、青褪めながら少女は肩にかけていたトートバッグからタオルとスクール水着を取り出した。
「あ……、あ、あの…皆さんが行かれてから…着替えます…から……」
 一人になって逃げだせるとは思えないが、せめて着替えくらいは一人でしたい。そう思いタオルと水着を抱きしめる鈴佳だが、十人以上は全裸になりその場で立ち止まり嗤いながら怯える少女を見ている。恐らく、何度願っても脱衣所から出てはくれないだろう。
「時間制限があるんだから早く着替えてくれよ」
 見たくない。それなのに男に囲まれた状態でどこへ視線を向けても全裸が見えてしまう。甥っ子の入浴を手伝う事はあっても当然叔父と入浴する事などない鈴佳は出来るだけスカートを下へと引っ張りかけ、そして背中側のスリットが大きく裂けているのに気付く。
「すずかちゃんは露出癖でもあるんだろう?パンティ見せてうろうろするから皆どこを見ればいいのかとっても困ったんだよ?」
「見られて濡れてたよね。本当にいやらしい子だなって全員で呆れていたんだよ。このバス会社は何を考えてこんな子に仕事をさせているんだろうかってね」
「ちが……」
「すずかちゃんのブラ、カップついてないよね。乳首尖らせてるの見せつけるなんてどんな淫乱な子なんだろう」
「ちが……」
 違うと言いたいのに、どくどくと胸が早鐘を打ち全身がもどかしくむず痒くなっていく感覚に鈴佳は身を縮込まらせる。酷い痒みが電気の様にちりちりと全身を這い、身体を掻き毟りたくなる…いやそれは掻き毟ればいいのか?もっと違う何かがある気がする…それは……。
「いい子にしていれば、悪い様にはしないよ」
 その言葉に、少女は項垂れた。
 叔父に迷惑をかけるわけにはいかない。自分が手伝うと言い出したのに何か途方もない失敗をしてしまったのならばせめてこれ以上悪化するのを防がなければいけない。小さな会社に悪評がたてば一気に倒産してもおかしくはない。ましてや同じ市内の会社からのクレームは絶対に避けたかった。
「見ないで…ください……、お願いします……」
 そう言い、のろのろと死刑台に送られる様な泥沼の中を歩く様な遅々とした動きで出来るだけ見られない様に動きながらパンティストッキングを脱ぎ、そしてパンティを下ろしていく鈴佳の下腹部からは夥しい愛液が溢れかえっており、モカブラウンの総レースのパンティとの間にねっとりと糸を引いていた。
『どうして……!?』
 自分の身体の状態に混乱しながら足から抜き取ったパンティは、男の一人が奪っていった。
「痴女のすずかちゃんは、パンティなんていらないでしょ。こんなおまんこ汁まみれで接客とか、本当にどすけべな子だなぁ」
 愛液塗れのレースに舌を這わせ、ねちょりと糸を引かせる男にがくがくと身を震わせながら鈴佳はスクール水着に足を通す。そのまま引き上げ腰につけ、後ろが殆ど裂けているタイトスカートを脱いだ後、制服のリボンを解き、ベストに手をかけた少女は堪えきれずに蹲る。
「もう許して下さい……!謝ります!何度でも謝ります!だから叔父に言わないで下さい……!」
 悲鳴の様に哀願する鈴佳の腕が力任せに引き上げられ、ベストとブラウスの前が強引に引き千切られそうな勢いで肌蹴させられ、ぽろぽろと涙を零す少女の腕から服が抜き取られ、そして最後の砦だったモカブラウンのブラジャーが剥ぎ取られ薄暗がりの脱衣所の男の壁の中で少女の豊かな乳房が露わになりぶるんと跳ねる。
「へへへ…やっぱりいいおっぱいしていやがる」
「エロい乳見せつけやがって」
 前後左右から鈴佳の乳房が揉まれ、撫でられ、掴まれ、乳首を摘ままれる。
「んはぁ……っ!いやぁ……っ!」
 玩具の様に乳房を大勢から弄られていると言うのにぞくぞくぞくっと妖しいもどかしさが全身を貫き、背後から腕を抑えられ上へと上げさせられた状態で鈴佳は身悶える。身に着けたばかりのスクール水着に愛液が染み込んでいくのを感じながら腰を捩る少女に、煤けた狭い脱衣所の中にぬるぬるぬちゃぬちゃと淫猥な音が鳴り響く。スクール水着が珍しいのか少女の股間に食い込ませたり尻をぴしゃりと叩かれたりしている間も鈴佳の身体中を男達の手が這い回り、水着が端に寄せられクリトリスを直に捏ねられた瞬間、がくんと白い身体が崩れそうになる。だが男達の腕の中で少女の身体は崩れる事も許されない。
「いや……、やぁ……っ、あ、や……っ、おねが……ぁ……あああああっ!いや……それ、いやっ……ぁ!あ!あ!」
 ばちばちと激しく火花が散る感覚に鈴佳の身体が前後に跳ねる。
「すずかは、クリイキが大好きだからなぁ」
 男達の責めはたった数分の筈なのに全身に汗が滲み、残酷な耐え難い疼きに鈴佳は何度も首を振りたくる。知らない。自分はこんな行為を知らない。それなのに、逆らえない。中止を願う哀願よりも言葉にならない甘く煮えた鳴き声の方が多くなり、男達の手の全てに身体が反応していく。凄い。強烈な火花が下腹部で散り、乳首を抓られた瞬間唇を甲高い声が割る…悲鳴ではない、感極まった牝の鳴き声。ストッキングとパンティとブラジャーの上からでは成しえなかった淫らな刺激が絶え間なく白い身体を駆け巡り、男達の腕の中で鈴佳の身体が淫猥に踊る。とろとろに溢れた愛液は内腿の半ばにまで伝い、膣口を探る様に捏ね回した指が挿入された瞬間、異物感への悲鳴と無意識に植え付けられた牝の悦びに少女は鳴いた。
「何度もイキまくったからもう判るだろう?お前はこうしてやられるのが大好きなんだよ」
 ぐちょっぐちょっとあからさまな愛液の撹拌音が鳴り響く中、クリトリスを捏ね回される少女の腰がひくひくと跳ねまわる。何度もとは何だろう、判らない、それなのに逆らえない。
「イく時はどうしろって教えた?」
 教えられていない。自分はそんなの知らない。思考が空回りして白熱している何処かで疑問があるのに何一つ形にならない状態で鈴佳は喘ぐ。仰向けに転がされて、動く腰。爪。爪。爪。かりかりと掻かれて、気持ちのいい爪。天井。乳首も、クリトリスも、爪が好き。大好き。大好きです。何度も繰り返した言葉。
「イかせていただきます……っ」初めて口にした筈の言葉は、牡に甘え切った牝のものだった。「すずか、イクのだいすきです……いかせてください……っ」
 前後左右から揉みくちゃにされながら鈴佳は蕩けきった声で哀願する。自分で何を言っているのかが判らない、だがこれをしなければ素晴らしい何かを与えてもらえないのだけは何故か判る。それと同時にこんな恥知らずな哀願をする自分が信じ難いと感じている自分がいる。どうすればいいのか判らない…だが男達に従わなければどうなるのだろうか。淫乱な姪にいやらしい接客をさせたとして通報されてしまったら叔父も甥も路頭に迷う事になってしまう、自分が原因で。僅かな理性がじわりじわりと形を成していく…だがそれは残酷なかたちにしかならない。
 何故知っているか、何を知られているのか、それが問題ではない。何が出来るか、それだけなのだと。
 身体が男達を欲しがっているが、それは最後の一線を越えていないのは何となく判っている。そして男達がこれから何をしようとしているのかも判っている。蕩け切った身体が何を求めているのか、男達が何をしたがっているのか、自分が何に従うべきなのか、全てが同じ結末に向かっている。
 くちょくちょと膣を掻き混ぜる指が二本に増え、背後から肩を舐られるだけで喘いでしまう。ぬるりとスクール水着を脚から抜き取られ、立たされた鈴佳は快楽に蕩けた身体を震わせながら項垂れる。
「従います…何でも言う事をききます……だから……どうか……お願い、します……」
 秘密にする事か、訴えない事か、最後の一線を越えない事か、それを口に出す事は鈴佳は出来なかった。
 全身が甘く蕩けて、縋り付きたくて仕方ない。何もかもを任せて貪りたい。この上手な大人達に、たっぷりと玩具にされたいと全身が訴えている…きっととても上手に残酷に自分はこれから犯されるのだろう、全員に、女にされて、代わる代わる貫かれて、避妊もして貰えないのかもしれないとても苦いあの液体を身体の一番奥で受け止めて、受け止めて、どろどろに溶かされて悦ぶ牝に変えられる。せめて叔父に見つからない形で犯して欲しい。多分また撮影される。旅行の後はもう縁が切れるのだろうか?それは判らない。絶対に切れると、何故か思えない。何で苦いと知っているのだろうか?曖昧な記憶の断片が現実か夢か妄想か、区別がつかない。だけれど、今、これは、現実。
「どうか…、ご満足いただけますよう……」
 全身全霊を込めてもてなさなければならない男達に深く頭を下げる鈴鹿の膣口から、とろりと愛液が溢れた。

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