2020余所自作74『机の内側に…』

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 体育の授業から帰ってきた乃愛は、自分の机の上に立てられていたものに顔を強張らせる。
 ピンク色のバイブレータ…それは一応処女である乃愛が使っても問題のない細さの初心者用ではあったが、だが明らかに男性器を模したあからさまな形状をしていた。次の授業は自習。誰かに何かを指示をされている訳ではなかったが少女にはそれに従うしかなかった…1学年3人しかいない工業高校の女生徒である乃愛は、入学からの数カ月で既に配慮される存在でなく男子生徒達の性欲の捌け口になってしまっていた。まだ処女を奪われていないだけの、同級生達の牝奴隷。親の反対に逆らって工業高校に入ってしまった乃愛はその立場に甘んじるしかなかった。

 制服のスカートは短い。受け入れを開始した女子高生の制服の可憐な物とは、もう比べる事も出来ないそれは三十センチ程しかない丈であり立っている時ですら乃愛のパンティを辛うじて隠してくれるかどうかのものであり、登校直後にそれに着替える事を少女は同級生達から指定されている。パンティの着用は許されなくなった。日直が朝礼前に乃愛を玩具にし、そのまま授業を受ける事になる…今朝は与えられた黒のストッキングの下腹部を無残に破られ教壇に乗って全員の前で自慰して一日が始まった。
『人にされるより…まだ…いいよね……』
 席に着いたまま乃愛はゆっくりとバイブレータを自ら下腹部へと下ろしていく。いやらしい。とてもいやらしい男性器の形状を見下ろしている少女の頭がぼおっとしてくる。まだ処女…それなのに乃愛は同級生の性器をよく知っている。口腔奉仕も手淫も所謂パイ擦りも素股もしており、ここまで玩具にされて何故処女だけ後生大事に残されているかが判らない…何故、と思う…それはまるで自分の身体で射精する同級生達の満足に一人取り残されているかの様な、最後の一線で女性扱いをされていない様な異常な焦りともどかしさと被虐に彩られていた。犯されたくはない、だが、乃愛の身体は疼き切ってしまっていた。
「ん……ふぅ……っ」
 無毛の下腹部の丘を越え、バイブレータの先端がクリトリスに触れた瞬間小さな声で乃愛は喘ぐ。もう濡れている。登校から下校まで乃愛が濡れていない時間は殆どない。今と同じ様に授業中もだが休み時間ですら乃愛は同級生達の性の欲望の捌け口となっていた。一対一ではなく四十人近くの同級生が一日一回欲情するとしたらどれだけ時間があっても足りないのだから…ましてや、乃愛を玩具にしたがっているのは同級生だけではなかった。一人になれば何かが起きる。それならばまだ教室にいた方がよいのは、たった四十人で済むからだった。
 自習ならば下手をすれば同級生全員による公開調教の時間になってもおかしくはなかった。だから、乃愛は安堵して与えられたバイブレータを動かす。
『このかたち……』
 自らの手で、クリトリスに執拗にバイブレータの先を擦り付ける。何十人…いや全校生徒の内の何割か、何百人の性器を舐めされられているかもしれない、様々な牡肉に奉仕を繰り返させられている乃愛は、それを見ているだけで濡れる様になってしまっていた。処女ではあるものの大勢の指や舌を受け入れている牝肉は常に疼いている。男性器を模した傘の先端を自ら執拗にクリトリスに擦り付けている間に、乃愛は席の上で徐々に脚を開き、そしてバイブレータを迎え入れる形に腰を動かしていく。見ている。周囲の男子生徒が自分の痴態を見ている。視線を感じた乃愛の全身がぶるっと震え、そして見せつける様に席の上で腰を前へと送り、脚を更に開く。大きく割かれている黒のストッキングの中央で、乃愛の無毛の下腹部全体がねっとりと濡れ、そこをピンク色のバイブレータが這い回る。同じ様な行為はもう何十回も…憶えきれない程同級生達にされていた。
 ぞくん、と全身を震わせて乃愛は椅子の上で身を仰け反らせる。
 自分一人の行為は自分の好きなペースで遊べてしまえる。昂ってる身体があともう一擦りで達してしまいそうな時に別の場所に移動されてしまう事がない。何て贅沢なのだろう。バイブレータを操る乃愛の瞳はまだ精神の何処かに残っている理性の責めと全身を支配する被虐の欲情に濡れきっていた。一応は授業中だと認識している口は喘ぎ声を堪えようとはしているが口の端から唾液がつうっと垂れていく。どうせ同級生全員が少女が今自慰をしている…させられているのを知っている。いやもうどうせなら全員の気の済むままに悪戯をされてしまった方が楽かもしれない。何故この時間に自慰をさせられるのだろう。
 ぬちょぬちょぬちょぬちょと淫猥な粘液音が静まった教室に鳴り響き、奇妙に押し黙った空気が漂っているその中で、乃愛の詰まった鳴き声が漂う。
 授業用のタブレットやスマートフォンに机に設置されているカメラからの動画が配信されている事に、乃愛は気付いていない。それが全校男子生徒の裏のネットワークに登録されている事も。実際に乃愛を弄ぶ機会の少ない連中にはそれは絶好のおかずになっていた。工業高校ならではの機材を使った無修正高画質の配信の中、それに気付かない乃愛は密かに喘ぎながら執拗にクリトリスを自ら弄び続けて自分がどう捏ねられるのが好きなのかを全校生徒に告白させられていく。ずりゅっずりゅっと傘でクリトリスを捏ね回す力はやや強く、そして小刻みに圧し潰され続けた後、白い腰をびくびくと派手に震わせながら乃愛は絶頂を迎える。――声は、抑え切れなかった。全員が押し黙っていた教室にんはああああああああああっと甘い声が響き、そして乃愛は余韻に溺れる間もなく自らずぶりとバイブレータを蕩け切っている牝肉へと突き立てる。もしもこれが通常の太さだったら自慰で最後の一線を越えてしまったかもしれない。
 いや、乃愛に処女膜がまだ残っているかは、乃愛自身判らない。かなりの荒淫で三本の指を受け入れさせられてもいる間に軽く出血してしまった事も多々あるし、蕩け切った牝肉はもう絶頂を覚え切ってしまっている…後は、あの逞しい男性器を迎え入れるだけだった。どれだけ気持ちいいのだろうか。最後まで犯されるのは、とても怖く…そしてとても強烈な快楽を与えてくれると、乃愛は確信していた。
 クリトリスの絶頂の後、男性器に貪られる自分を夢想しながら乃愛はバイブレータでひたすら自らの牝肉を捏ね回し続ける。んあっんあっんあっと抑える事の出来ない嬌声を漏らしながら全身を仰け反らせ縮こまらせまるでロデオの馬に跨るかの様に快楽を貪り続ける乃愛の机と椅子ががたがたと揺れ、何度目かの絶頂に少女の下腹部の奥から熱い液体が迸る。何て自由なんだろう。何て…虚しいのだろう。汗に塗れた全身から牝のにおいを濃厚に漂わせながら、男子生徒が全員勃起している教室の中で、乃愛はバイブレータで牝肉をくじり続けた。
 自習時間の、終了まで。

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