徒然なる日記
ほとんどがゲームに関するネタです。もしかしたら気のせいかもしれません。


 2007年12月7日(金)    こいびとどうしですることぜんぶ
 機動戦士ガンダムOO9話。ライターの苦労が感じられるエピソードでした。強すぎる力はいざ窮地に陥らせたい時にはとても苦労するという好例。それでもちぃと無理があるのは確かですけど。ガンダムはわずか4機で一国と戦える戦力。それなのにスメラギの採った戦術は異常極まりない。自分たちが困っているのならなおのこと。わざわざ戦力分散の愚をおかしているのですから。プトレマイオスが非武装なことを考えても、デュナメスがフリーに動けないことを考えても戦力を集中して強行突破が無難かと。まー、でも何だかんだ言ってメンバーは余裕かましているからこんな事態になったというのが構成上のポイントなのかも。キュリオスの油断したやられっぷりを見ても。
 
 「こいびとどうしですることぜんぶ」。絶賛頓挫中。
 あー、こりゃ私には無理だ。開始して1時間以内に私は胸中でずっと感じてましたが、もうひとりの自分がなだめすかすようにしてプレイ続行。エンディング間際まで頑張りましたが、テンションは下がる一方。遂には不可と判断しました。
 通常のゲームのエンディングないしはエピローグから始まるこの物語。Sirius発、シナリオ保住圭氏でこの企画という時点でよほどのことがなければ買いません。そう原画がミヤスリサ氏でなければ。まぁ、Siriusのゲームはいつも私にとってのその「よほどのこと」が起きている訳ですが。実際、好きな原画家であってもこの企画で買うのはごく限られた数名のみ。少なくとも可愛いだけが売りの原画家では私には無理だったと思います。
 で、結局のところ何が無理だったか。理由は幾つかあれど最終的にはヒロイン園生玖羽に集約されると思います。勉強とスポーツは人並み外れてできるという学園始まって以来の才媛。周囲からは敬遠され、自身は自慢できるほど愛想がない。この段階でクーデレヒロインかと思いますがさにあらず。
 このヒロインさん、コミュニケーション不全なだけだったりします。そんな自分に構ってくれる主人公にベタ惚れ。ほとんどインプリンティングの域です。精神的にもそんな感じで随分と幼いです。幼稚園児か小学生低学年かというレベル。完全に主人公に依存しています。
 自分の意思はあってないようなもので主人公の望みこそが自身の望みという按配。そんなですから日常の些細なケンカはおろか目的地へ左から行くか、右へ行くか程度の意見の相違さえ起こりません。こんなカップルの日常を見ていても虚しいばかり。
 主人公もヒロインには負けるもののかなり幼く、ひたすらにヒロイン自慢を聞かされます。ちょっと「ツナガル☆バングル」の主人公の影響が残っているのではないか、そんな風にさえ感じました(まぁ、厳密にどっちの仕事が先か知りませんけど)。
 シチュエーション的にも疑問が残ります。告白した日に初デート、初エッチという性急な流れ。テストの打ち上げのはずがなぜか初のお泊まりに。遠出といえる程のデートもないまま同棲に突入。私にはシチュエーションを大事にしているようには見えませんでした。
 将来のことは完全に眼中になく家を出て同棲とか、ままごとのような暮らし、非現実的な経済状況(主人公だけ放課後に数時間、日曜だけフルに働いて2ヶ月後には生活に余裕が出るようになる? 時給と生活費はいくらなのか)などまるで中学生が妄想するような日々。もうちょっと外から見ているだけのプレイヤーが興味を持てるような恋人ライフは書けないものでしょうか。

 2007年12月9日(日)    MagusTale〜世界樹と恋する魔法使い〜1〜2回目終了
 機動戦士ガンダムOO10話。先週に引き続いてのライターの苦労が窺えるエピソードでした。強すぎるガンダムをいかにして納得できる形で窮地に追い込むか。そして「ガンダム鹵獲作戦」の名に相応しい展開に持っていくか。はい、先週のスメラギの作戦はまさにこのための布石であった訳ですな。余計な動きをしないと隙ができないと。
 それでも、キュリオスは結果OKすぎるような気がします。陽動に出たのがエクシアではこうはいきませんから。その意味ではセルゲイ中佐の作戦もかなり行き当たりばったり感は否めません。結構、大雑把な作戦だったのかしら。あまりシチュエーションをシミュレーションしているようには見えないんですよねぇ。鹵獲したキュリオスの扱いに困っているように見えたくらいだし。
 先週の予告にあったとはいえバーチェのナドレ化にはビックリ。まさか本当にパージするとはねぇ。バーチェが好きな理由がアーマードバルキリーみたい、だっただけに。ただ、ナドレのすごさはよく分からなかったですな。それにしても砲撃のタイミングがわかっていれば雑魚でも避けられるのではバーチェの設計思想に問題があるような気がします。シューティングのボスキャラじゃあるまいし。つーか、今後は一切通用しなくなってしまうのでは。
 左側のアレルヤの言動はかなりいい感じ。キュリオスにそれを満たすかのような装備があることも。そりゃ、体制側にあんなコメントされたら改造された側としては許せんわなー。
 パパの影響かすっかり人情派になってしまったソーマさん。タオ2にもメチャメチャ感情移入してそうで今後が心配なような楽しみなような。
 
 「MagusTale〜世界樹と恋する魔法使い〜」。1周目はアリシア=インファンス。
 なんというかストレスの少ないゲームですな〜。本気で腹立たしくなるような存在やシーンが少しもありません。萌えゲーたるものこうあるべし、とでも言うような作品かと。
 シナリオはそれほど長くなくほどほどにまとまっている感じ。高い期待をもって望まなければそれほど落胆することはなさそう。ただ、せっかくキャラクターが全て寮住まいなのにそれをあまり活かせていない日常会話は素直にもったいないと思います。キャラクターも基本に忠実でしっかりしているだけに面白い掛け合いが期待できそうなんだけど……。
 いちばんネックになりそうなのはスタートしてからの30分くらい。恐らくは驚かせようとしているのだと思いますが、どうにも強引で納得しにくい展開と設定なので気が短い人は早々に見切りをつけかねません。エンディングから振り返ってもなぜそこだけそうも理不尽なのか、とすら思います。まぁ、萌えゲーですからあまり設定とか気にした方が負けなんですけどね。楽しめなくなるから。
 アリシアシナリオとしては捻りなく一直線という感じ。最も長く一緒にいる相手が恋人になるという流れも含めて王道の通り。予想外の展開に出会うことはないかと。
 2周目は天ヶ瀬小雪。
 王道シチュエーションに持ち込むためには手段は選ばねぇ、とか言わんばかりの展開がナイス。具体的には義妹と同室になって一緒のベッドで寝るようになるまでの強引さが素敵。まぁ、そんな手段まで用いてきたならベタでも何でも受け入れましょう、って感じ。
 義妹の声が安玖深音さん。これは見出しになってもおかしくないくらいの大きな魅力であるように思います。個人的にはこの破壊力でエンディングまで一直線でした。久々に声の重要性を体感したような。
 2周目ということで予想以上に既読スキップが多いです。速度が遅いのもネック。個別シナリオも短いしフルプライスゲーとしてはテキスト量は少なめなのではないかと。

 2007年12月14日(金)    MagusTale〜世界樹と恋する魔法使い〜3〜6回目終了
 約2週間遅れで「世界でいちばんNGな恋」の感想をアップ。我ながら近日中が聞いて呆れます。ちょっと体調が悪かったことや用事が重なったこともありますけどそれにしてもねぇ。エロゲーだけはペース遅いとはいえ進めている訳ですから。感想自体も2ヶ月ぶりで随分と苦労しました。それと感想はやはり数日以内に書くのが最良と再認識。システムとか忘れちゃってて調べ直しデスヨ。
 
 「MagusTale〜世界樹と恋する魔法使い〜」。3周目は九条優花。
 これまでとは打って変わったシナリオ展開に軽い驚き。中盤以降はいきなり泣きゲーっぽくなります。すっかり萌えゲー認定していたせいかなかなか展開についていけません。
 病気の原因が魔法世界と現実世界の融合という設定に関係している点は面白いですが、それだけに理不尽感もとても強いという。しかし、まぁそれよりもあのバレバレの伏線はどうにかならんの? ユーザー的にというよりキャラクターたちがいつ気付くんだよ、という焦らされっぷりでした。「志村、後ろ!」が最後まで続くようなそんな気分。あれはコントだからいいですがこっちはねぇ。
 シナリオとしては最後に起こった魔方陣の連続がなんであるかさっぱり。まぁ、主人公のことと絡めていずれ明かされるのだろうとは思いますが、単体シナリオでは投げやりっぽく見えてイマイチかと。
 4〜6周目はレナ=ジェミニス、ニナ=ジェミニスと双子ルート。
 この3本で他のヒロイン1本と同じシナリオ量という感じなのでとてもテキトー感が強いです。昔のゲームのようにHしたら即終了なんでどうしても作業的になりがち。私の場合、最もまともに描かれていた双子シナリオを最初に終わらせてしまったのでなおさら。
 素材的にも3本でひとつなのだから素直に双子シナリオだけで良かったのではないかと。Hシーンはそれぞれを別に相手するものを用意すればいい訳だし、シナリオ総量としてもその方がまともなものを書けるのではないかと。
 さて、そんな中にあって良い点もありました。双子のシナリオなのに義妹の小雪さんがサブキャラとしてとてもいい味を出しています。優花シナリオでもちょっと出番があったんですが、こちらではかなり出演機会が増えていてゲーム印象が違ったくらい。基本的に当該シナリオでないヒロインは個別に入ると退場してしまうゲームなのでやけに存在感がありました。シナリオはもう一歩な出来でも日常会話はこれまでと比べて抜群に面白くなっていて感心したほど。やはり複数ヒロインが絡んだ方が掛け合いは面白いですよねぇ。ああ、これが全シナリオで搭載されていれば。
 ところでHシーンなんですが、制服はまだしも魔法服より私服の方が……、とか思うのは私だけでしょうか。特に双子は魔法服が全然エロくもなければ可愛くもないというデザインで身悶えしそうでした。と言うよりもねぇ、全キャラ3回あるのだからそういう配分では駄目なのか、と。

 2007年12月16日(日)    MagusTale〜世界樹と恋する魔法使い〜終了
 機動戦士ガンダムOO11話。先週までの前後編で思ったんですけど戦術予報士とそれを決定する司令官が同じ、っていうのはどうなんでしょうねぇ。その意味ではティエリアに責められても仕方ないような。まして、あんなコメントを返すようでは。つーか、スメラギさんはガンダムマイスターたちに負けないほど態度がふざけていますよねぇ。まともな軍隊組織で彼女が上官なら部下は本当にイライラさせられるでしょう。
 アレルヤとハレルヤの戦いはなかなか見応えがありました。ただ、欲望中心の正論を吐くハレルヤにはなかなか勝てそうもないですね。
 ティエリアが盗聴(?)していたあの空間は果たしてなんなんでしょうねぇ。前回の時のような目の色になっていましたが。
 
 「MagusTale〜世界樹と恋する魔法使い〜」。7周目はセーラ=フィニス=ヴィクトリア。
 あまり期待していなかったのでラストにまわしたのですが、予想に反して良いヒロインさんでした。やはり、この手のキャラに思い込みの激しさは重要ですね。個人的にツンデレ系キャラはそれほど好きという訳でもないんですが、主人公が魔法を使えるのにそれをひた隠しにしていると思い込み、執拗に付け狙う様は実に面白かったです。連動してSDカットもいい味を出していて笑いを高めていました。
 また、それが恋へと繋がっていく過程もなかなかに秀逸。やや唐突な面もあれど主人公がプレイヤーと同じ立場に立って、刺々しさのなくなってきたセーラを不思議がってくれるのでとても自然に受け入れられました。客観的に見ればセーラの意識が変わっていくのはきちんとわかりますし。
 残念なのは双子シナリオ同様にラストがとてもあっさりしていたこと。正直、起承転結の「転」がないシナリオだったと思います(強いて言えばあの崖登りが「転」?)。
 ラストはトゥルーシナリオ。
 アリシアシナリオの補填的な内容。これならわざわざ別にしなくてもアリシアシナリオのエピローグにつければいいのでは? という感じ。それぐらい特別なところがない。各ヒロインのラピスくらいですかねぇ。どうしてもというならアリシアシナリオは最後でないと進めないようすればいいだけですし。これまでのシナリオの伏線(優花シナリオのおまじないとか)が回収されるのかと思えばそんなこともなく、やはり萌えゲーなのだな、と。
 それにしても、この手の魔法プラス学園ものってどうして主人公が魔法を使えないケースがこんなにも多いのでしょう。そんな設定を採用したにしてはうまく活かしている作品ってほとんど見かけないしなぁ。よくわからんです。

 2007年12月19日(水)    娘姉妹
 「MagusTale〜世界樹と恋する魔法使い〜」のゲーム感想をアップしました。予想よりかは楽しめる作品でひと安心。今後も萌えゲーを作り続けるのか、異なるジャンルに挑戦するのかはわかりませんが、着実な進歩を望みたいところ。どうやら第1弾からは進歩しているというのが概ねの評価のようですし。個人的にはてんまそ氏のデザインの方向性次第かなぁ、と。萌えゲーは特に可愛いと感じられることが重要なだけに。
 
 「娘姉妹」。かる〜く終了。
 8割がた終わったところで回収騒ぎを知りました。そういやどのCGが問題のやつなのか結局、気づきませんでしたよ。特に調べてもいないしねぇ。
 内容は「はじめてのおるすばん」2007年バージョンといった趣が強いです。まぁ、主人公は実の父親ですし、スタート時にすでに攻略済みなんてことはありませんけれども。いたずらを繰り返し、やがて我慢できなくなり次第に手を出していく流れです。
 当然のように設定は甘く、プレイしていると疑問は湯水のように湧いてきます。スタート時よりも前は一体どうなっていたのよ、みたいな。中でもどんな経緯で主人公が結婚したのかは本気で不思議です。子供を作るため、って感じでもないようだし、今も過去も妻には全く興味がないように見えますし。主人公はロリコンに見えますがこれも実のところ怪しい。娘以外には全く興味を示さないですから。エロゲーなんかは別腹としてプレイしてますけど。
 当然のようにシナリオはあってないようなもの。ひたすら娘相手に変態的なプレイに勤しむのみ。舞台はほとんどが自宅内でそれ以外はほんの少し。よってシチュエーション的な多彩さがあるとは言い難いです。感覚的には低価格ゲームのボリューム増加版という感じ。娘2人と旅行とかあっても面白かったように思うのでちと残念です。
 オチらしいオチはなく、娘たちと仲良く暮らしましたとさ、というおとぎ話的エンドが全て。主人公の行為が発覚して破滅なんて類のものはありません。誰もが考えるツッコミからは逃げる形で執着しています。これがわかってしまうと緊張感に欠けてしまうのがちょっとした弱点です。
 ところでこの主人公、名前がありません。メッセージウインドウにもまんま主人公と表示されていますし、娘たちはもちろん、妻もけして名前を呼びません。モノローグによる自己紹介でも名前は出てきませんし、当たり前ですがシステム的に名前をつけることも無理。なかなか思い切った仕様です。

 2007年12月21日(金)    Dies Iraeプレイ不可
 昨日のことではありますが「娘姉妹」のゲーム感想をアップしました。私にしては珍しく早いのは内容のせいもありますが、ちょっとした欲が絡んでいたためにすんなり書けたという事情も。まぁ、それも今日になっては虚しくなってしまったんですけれども。
 ところでRuneの新チームは初手から回収騒ぎなんて起こしてしまって今後はどうするのでしょうか。
 ところでその2。パッケージのすみっこに小さく
 <本作品におきまして登場人物同士の血縁関係等はございません。
 の一文が。アレ? 規制って緩くなったとか聞いていたんですけど、こういう一文は必要ってことなんでしょうか。そんで本格派な人々にとってはこの一文だけで冷めてしまったりするんでしょうか。
 
 今週のお買い物は「Dies Irae」と「Clover Point」の2本。他にもエロいやつをちょっと迷いましたが取りあえず2本でいいやと。場合によって買ったり買わなかったりしそうです。
 早速「Dies Irae」をインストール。なんと言っても発売日からきっちりプレイできるよう昨日のうちに「娘姉妹」のゲーム感想を終わらせたんですから。
 インストールの進行度ゲージが延びていってあと少しで終わる、というところで(私にとっては)不測の事態が。インストールが終了しません、とか出ていますよ。もうハードディスク内にデータだって残っているというのに(起動できないけど)。マニュアルを見るとどうやら私的な今年の流行語大賞であるOS問題の一環である模様。これまではインストール前に門前払いというパターンがたまにありましたが、更なる新手のようです。マイOSにはそんな概念はありません、という問題なのでこのままの状態でのプレイは難しそうです。今年の最後を締めくくる1本にしたかったんだけどなぁ。
 騙し騙し使ってきたけど、やはり新しいパソコンをそろそろ買わなければ駄目か。でも、年末だけに難しそうだなぁ。まだ全くビジョンがないし。
 ということで「Clover Point」からプレイしようかと。
 「ふ、ふんっ。こっちはインストールタイプのテックジャイアンVer.が動いたから問題ないんだからっ。ホントなんだからねっ!」
 正直、そんな負け惜しみ気分でありますが面白そうと思ったから買ったのは間違いないので。まぁ、強いて言えばボイスが体験版では未収録だったので、すでに構築された脳内イメージと実際の誤差が気がかりといえば気がかりですけど。もちろん、meteorさんに含むところなんてありませんよ?

 2007年12月23日(日)    Clover Point開始
 機動戦士ガンダムOO12話。正直に言います。今さらではありますけど、この番組って子供には全く理解できないのではないでしょうか。特に今回のアザディスタン紛争は宗教まで絡んでいるのでぜーんぜんさっぱりなのではないかと。まぁ、王女さまが苛められているくらい?
 予告で刹那が断罪を受ける、とか言っていたせいかどうも肩透かし気味なエピソードでした。ショックを受けているのは母国(正確には亡国ですけど)の紛争だからなんですかね。似たような状況は今まで幾らでもあった訳で。個人的にはちょっと理解しにくいです。故郷でなくとも目の前で非戦闘員が惨殺されれば辛いのは一緒のような。そういや国連大使によって正確に刹那の操縦レベルがイマイチであることがわかりました。今後どう成長するのかしら。
 グラハム・エーカーさんは相変わらず酒でも飲んでいるかのように色々と酔っています。道化という意味ではAEUのエースのパトリックさんといい勝負だと思います。しかし、フラッグのあのシールドは一体どういうシステムなんでしょうね? すごい不思議だ。
 
 lightの「Dies Irae」がポスト「SEVEN BRIDGE」な仕上がりだったそうで、ウキウキしながら新しいパソコンのカタログを繰る手がピタリと止まりました。色々となんだかなぁ。それにしても、玲愛及び蛍ルートがないってのはあり得ません。特に蛍はポジンション的にもあるとないでは大違いですよ。これは「Fate/stay night」でイリヤルートがない、なんてレベルのものではありません。やろうとしたことの半分しかできていないんじゃないかなぁ。「マブラヴ」の例もあるし、ここまできたら前後編にすれば良かったのに。ま、これ以上は実際にプレイしてからにしますかね。
 
 「Clover Point」。三連休は明日まで出ずっぱりなのでまだあんまり進んでいません。目算で体験版の倍くらいでしょうか。
 えーと、中途なんですけどたぶんこのゲームすごいです。というか、本作をゲームと呼ぶのは語弊があるかもしれません。物語冒頭から寮生主催の舞台劇が延々と続きます。ボイスを全て聞けば4時間くらい。この間、選択肢が一切ないだけでもすげぇな、と思うんですけど問題はその後。
 舞台劇と試験が終わり次はクリスマスパーティーという流れに。ここで各役割を割り当てられたヒロインの誰を手伝うか、という本作初の選択肢が登場します。で、この選択がどうやら個別シナリオの決定らしいんですよ。Hシーンに選択肢がなければ本作の選択肢は1つしかないという可能性が。すんごい思い切りましたね。過去でルートが決定する「みずいろ」だって選択肢は幾つもあったのに。ぶっちゃけ開始時に読みたいシナリオを選ぶのとほとんど変わりません。これでテキストが退屈ならフルコンプなんて夢のまた夢でしょう。
 幸いにもテキストはなかなかに読めます。舞台劇の間はほどほどに笑わせてくれるドタバタ劇。個別に入るとちょっとむずがゆくなるようなラブコメへシフトしていきます。
 気にしていた脳内ボイスと実際の違和感はそれほどでもなく。ただ、月姉の声だけは未だに馴染めません。どうも才女って感じの声に聞こえないんですよねぇ。夜々さんは舞台劇の間はピッタリだと思ったんですけど、なんかその後くだけてきたら却ってイメージが変わってしまって困惑気味です。
 本作は「ショコラ」などのようにテキストにカラーが指定されているんですけど、これが初期の縁取りありの状態では全く判別できない。じゃあということで縁取りをなしにすると今度はメッセージウインドウの背景色が薄すぎてとても読みづらい。ならば背景色を変更すると今度はキャラクター毎に指定されたカラーがあんまり見やすくない。ということで調整していったら、まともで満足できるレベルになるまでに30分以上もかかってしまいました。最初からカラーオフにしとけば良かったかな。つい、指定されたカラーイメージを大事にしたいとか思ったのがいけなかった(まぁ、ちょっとは変えたけど)。

 2007年12月25日(火)    Clover Point1回目終了
 1人目は稲森真星。
 本当に選択肢が1つしかありませんでした。まぁ、プレイヤーとしては楽といえば楽ですけどねぇ。やはりゲームとは言いづらい感じです。予想はしててもちょっと驚きましたよ。
 シナリオはささやかなようで意外と大きな問題が。
 舞台の台本を引き継いで書くこととヒロインへの告白が半ば一体化してしまっています。ラストからもそういう狙いであることはわかるんですけど、恋がうまくいかないから台本が書けないというくだりを延々と読まされるのはちょっと苦痛でした。
 そもそも先輩の残したプロットに「仲直りする」くらいしか書かれておらず、自分では一切プロットを書かないあたりがすごい謎です。だから結末どころか中途も決めることなく書き進めようとする。そして、なかなか書けないと悩む。当たり前すぎて呆れます。行き当たりばったりで書いて(過程も含めて)うまくいくのは天才だけでしょう。シナリオライターは当然そんなことはわかっているはずで、わかっていてこういうシナリオにしている、というのが読み手からするとあんまり気分がよくなりません。それともライターは主人公と同じ方法で本作を書いたのでしょうか。
 またポイントである告白の扱いも微妙です。エロゲーではわりとありがちな、しっかりした告白をしないから終盤ギクシャクするというパターンを真星シナリオでも使っています。それはまぁいいんですけど、中盤くらいで台本の話をしていた時にヒロインの口から、大事なことは口に出さなくても伝わる(詳細うろ覚え)ということを言わせているんですよ。そんな強調するような形でもなく。別にミスリードを誘いたいようにも見えませんし、このくだりがあったから主人公が告白を躊躇った、というようにも見えづらいし(主人公が自分に言い訳するでもない)、どうにも読後感がよろしくありません。
 ギクシャクすることに拍車をかけるイベントも無理矢理感が強く不思議な感じ。デート時に妹に相当する下級生が風邪を引くとか、下級生コンビを送った際にその先導に従ってラブホテル街の近くを通ったらヒロインに目撃されるとか。もしかして笑うポイントだったりするのでしょうか。でも、後者はともかく、前者は無理があるような。
 こんだけ厳しいことを書いていても奇妙なことに止める気にはなりません。恐らく上で書いた場所以外では私の支持を取り付けるような何かがあるのだと思います。例えば下に書くような。
 真星シナリオは主人公のヘタレ攻めによって成立しています。ヒロインである真星さんが懸命に要所要所で「ほら、告白していいんだよ。早く早く」ってなトスを上げるのに主人公は見事なまでにこれをスルー。惚れた弱みでもなければブチ切れるレベルだと思います。しかし、それでいて恋人同士でもないのにフェラだけはさせようという積極的なんだか消極的なんだかよくわからない面が見え隠れ。それも一度ならず何度でも。
 どれほどヘタレていても攻めだけは止めないので真星さんはほだされていってしまいます。まぁ、それで肉体関係にまでなってしまい、上で書いた問題に繋がるのだから結局、長所と短所は表裏一体ということなのかも。それでも、第三者であれば石を投げたくなるようなあのイチャイチャっぷりが仮初めのものでしかないというのは信じ難いですけど。恋路橋でなくとも「けしからーん」と言いたくなりますよ。

 2007年12月30日(日)    Clover Point2〜3回目終了
 2人目は柏木月音。
 真星シナリオとは違った意味で問題があります。というかですね、本シナリオをプレイしながらふと思ったんですけど、この「Clover Point」というゲームは萌えゲーという括りに入るのか、と。マニュアルを読むとキャラクターの可愛らしさにこだわったとか書いてあるのでやはり萌えゲーなのでしょうか。もしそうであるなら、やはり問題と言わざるを得ません。
 すでに書いたように舞台劇と期末テストが共通シナリオでこれが終わると個別シナリオへ移行します。つまり、この間にキャラクターの顔見せから世界観に馴染み、(感じられるなら)萌えを熟成していきます。その後、選択肢が現れて目当てのヒロインのシナリオに入ります。
 柏木月音というキャラは女子の寮長で最上級生。成績優秀で素行も良く教師からの信頼も厚い。下級生からも慕われていて、舞台劇では監督として全員をまとめました。主人公にとっては幼い頃からの知り合いで2人の時には気軽に月姉、祐真と呼び合う仲。頼れる姉貴といったところ。
 ところが、です。シナリオを逆から読むと月姉のこんな姿はてんで駄目だと言うのです。こんな姿は本当ではなく、それどころかちゃらんぽらん教師からも心配されるような姿であると。個別シナリオに入る前のヒロインの姿が不合格というのは萌えゲーとしてはどうなんでしょうか。プレイヤーとしてはそこで判断するのではないの?
 個別シナリオに入ってからも問題は続きます。真星シナリオのような主人公のヘタレ恋愛モードかと思えばあっさり恋仲に。姉と弟のような立場による葛藤とか全くありません。ポジションによる意味はほぼないかと。
 恋仲になって以降、ある理由もあって月姉の態度は一変。バカップルという言葉では片づけられないような所業に邁進していきます。寮内という閉鎖空間において配慮なんて言葉など初めから知らないとばかりに性行為三昧。寝食を忘れたように3日連続です。周囲からの視線も言葉も完全無視。ついでに寮長その他の生じる責任も完全放棄。主人公が控えようと提案してもそれでも聞く耳持たず。主人公も主人公で結局はどれだけこなしても快楽優先なので、他ヒロインたちは腫れ物にさわるように話しかけてくる始末。
 個人的には恋愛観が合わないなんて問題ではなく。正直、不快な気分にしかなりませんでした。少なくとも萌えゲーですることなのでしょうか。肝心の理由も持てる者の傲慢としか私には見えませんでした。
 ようやく次の展開に進んでも無闇矢鱈と負の感情を撒き散らすヒロインという構図は少しも変わりません。これがスタッフの言うヒロインを可愛く見せる努力なのかなぁ。
 3人目は小鳥遊夜々。
 こちらは大丈夫だろうと思って望んだらとても甘かったと思い知らされました。夜々シナリオも月音シナリオとある意味においてすごくよく似ています。もう書くまでもないでしょうがカップルになって以降の態度の変化です。
 とにかく恥という感情を知らない。他者の視線を気にしすぎるのは問題ですけど、全く気にしないのはもっと問題です。夜々さんは発情期のネコのように起きている間はお兄ちゃんと密着し、Hすることしか考えていません。教室でいちゃつくなんてのは初歩中の初歩。意図してクラスメイトを挑発しているくらいです。
 中盤になると実は2人が兄妹であることが発覚。主人公は距離をおこうとしますが夜々さんはお構いなし。あまりの攻勢に主人公が困り果ててHを断ると寝ている間に襲いかかってきます。意識があるかどうかはそれほど大きな問題ではないようです。萌えのわからぬ私には理解しかねますが、こういうのが最近の萌えなんでしょうか。
 終盤になると急展開。それどころではなくなります。紆余曲折の末、障害は解決しますがそのまんまエンディングへ一直線。2人の間の平行線は事実上なかったことになっています。
 ここまで3シナリオを終えて率直に感じるのはエピローグがあまりうまくないということ。尺は短いというのにダラダラ感が強く、何をやっているのかよく分からない時もあります。起承転結の「転」から一気に「結」になだれ込む手法のせいもありますがどうも余韻にひたるという雰囲気ではありません。印象にも残らないのはちょっと問題かと。
 どうやら年内に「Clover Point」は終わりそうにありません。明日は恒例の個人的エロゲーランキングをやろうかと。

 2007年12月31日(月)    個人的2007年エロゲーランキング
 年末恒例の個人的エロゲーランキング。いつものように1位から。
 
1位「世界でいちばんNGな恋」(HERMIT)
 これぞまさしく第1位、とか素直に言えないのが今年の寂しいところです。確かに良くできている作品なんですが、それは客観的評価が強く、この「個人的ランキング」に重要な好みであることが弱いんですよねぇ。付け加えるなら他が弱いから1位であるという実態。それでも2007年で最も輝いて見えた1本であることに変わりありません。スタッフに感謝を。
 
2位「Sugar+Spice!」(チュアブルソフト)
 これぞ起死回生の言葉に相応しいチュアブルソフトの新作。自分たちのチームの特性を考え、それを最大限に活かす作品作りをした結果がこの「シュガスパ」かと。自らの意志でプレイしている感覚を与えてくれるシステムが楽しさに繋がっています。
 ただ相変わらず弱点は弱点のままで。物語としての弱さはどうしようもなく。達観してしまうと告白システムも意味が薄いのは残念。それとユーザー登録などのイメージを悪くする方針もちょっと。
 
3位「炎の孕ませ同級生」(SQUEEZ)
 なんとこれが3位です。今年のラインナップの貧弱さが如実に出ています。それでも「個人的」の冠には最も、らしい作品かも。まさに気に入った馬鹿エロゲーであるからのこの位置。
 スタッフのこだわりを随所に感じます。馬鹿馬鹿しいほどの力の入れ具合が実にナイス。クラス征服という二次元くらいでしか妄想しない野望とその実現が素敵。原画がたいへん気に入ったというのも小さくはないポイント。
 
4位「遊撃警艦パトベセル〜こちら首都圏上空青空署〜」(May−Be SOFT)
 パロディネタでひたすらボケる。なんとかの一念岩をも通すとでも表現したくなる作品。この勢いはまさにホンモノ。ノリと楽しさ重視のためならシナリオなんてどうでもいいんですよ? SF設定に突っ込むなんて野暮なことはしない方が幸せです。一作ごとにしっかりと進歩が感じられるあたりも好印象。ちょっと歩幅が狭いかもですが。
 
5位「Bullet Butlers」(propeller)
 正直、不完全燃焼な仕上がりだったのですがランキング付けするとこの作品がこの位置にきます。まぁ、良くできてはいるんですけど、前作の方が明らかに熱かった(個人的にも)ことが感情を微妙にしました。質の良い作りであることは確かなんですけどね。
 
 コメントにも選択にも今年がきっちりと出ていると思います。全体的にも小粒感の漂う2007年でした。まぁ、最初の1ヶ月半を「戦国ランス」に費やしていたということもありますが。というかランキング的に2006年ですけど、今年プレイしたことにこだわればこれがぶっちぎりで1位ですからねぇ。
 昨年末に期待した作品が個人的には全てハズレor発売されてないというのも痛かったです。「Dies Irae」なんて今年の漢字「偽」に相応しい出来という切なさっぷり。それと密かに期待したアトリエかぐや作品が以前に逆行したような作品作りで悲しくもありました。挑戦なんてもしかして僕らの妄想だったのか?
 来年は今年を巻き返してくれるような作品が出ることを願います。期待しても良さそうな作品はそれなりに控えてますし。

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