徒然なる日記
ほとんどがゲームに関するネタです。もしかしたら気のせいかもしれません。


 2009年4月1日(水)    聖剣のフェアリース1回目終了
 仮面ライダーディケイド10話。555学園編はテニスの王子様リスペクトだぜ! 的な料理法が意外と面白かったです。もしかすると今までで一番気が利いているかもしれません。うまいこと全キャラに役割を用意してます。あ、カイザとか啓太郎とか勇治くんとか海堂とかいない人多いか。
 もったいないのは新ライダーお披露目のために555もラッキークローバーも完全に引き立て役に成り下がっていること。バランスが難しいのは確かだけどそれでもこれはちょっとなぁ。せっかく○○の世界とやっている意味がなくなってしまうよ。
 
 「聖剣のフェアリース」。1人目は九澄千鶴。
 20ターンを終えた頃、不意に主人公が捕まってしまいました。敵の幹部に囲まれて天使の血(力を得る代わりに人のカタチを高確率でなくしてしまうもの。仮に耐えられても死に至りそうな副作用がてんこ盛り)を今にも打たれそうです。主人公は戦闘に向いた能力は一切、持っていません。味方が助けに来てくれそうな気配もなし。呑気に客間で茶を飲んでます。おおお、なかなか燃える展開です。一体どうやってこの窮地を脱するのでしょうか。
 暗転。そしてタイトル画面が出現。
 おや? ………………。しばらく待っても何も起こりません。当たり前でしょうけど。せっかく良い展開だと思ったのはただのバッドエンドでした。この時は前触れもない突然のバッドエンドに困惑気味ですた。で、試すことしばし。どうやらHシーンは20ターンまでのようで、それまでに一定の結果を出さなくてはならない、と。
 これに関連してわかったことがあります。先日もちょっと触れたシステム上の戦闘はないようです。驚くべきことに。では、レベルやHP、経験値表示は何のためにあるのか。ぶっちゃけてしまえば意味はないと思います。強いて上げるなら雰囲気作りと個別ルートへの分岐条件(レベルをMAXに上げる)を見た目でわかるように、くらいでしょうか。まー、確かにメーカーからすればどこにもそんなのあるなんて書いてないでしょ、ってなところでしょうけどねぇ。まさかホントに何もないとは。びっくりですよ。
 閑話休題。
 回り道の末、千鶴シナリオへ。エロ重視系作品としてはやはり驚くほどシナリオがしっかりしてます。というか、個別に入るとジャンルが変わるといった方がいいのかも。システム的なHシーンは全く出現しなくなりますしね。シナリオ上もなし。強くなるために必要なHシーンということだったんですけど、そのあたりの理屈は完全無視ですからね。なまじ「らしくない」シナリオが用意されているだけに違和感も見過ごしにくくなるというのは皮肉なところでしょうか。
 千鶴シナリオとしてはまぁ、悪くなかったと思います。尺のせいで性急すぎたり、伏線が足りなすぎたりしている嫌いはありますが全体としてはまずまずまとまっていると思います。ただ、戦いが簡単に終わるものではない、という理屈でオチらしいオチがついていないのはちょっと気になりましたけど。あまりにも割り切りすぎていて。マンガなら第一部完ってなところです。それも来週からすぐさま第二部が始まるくらいの些細な区切りです。

 2009年4月4日(土)    聖剣のフェアリース終了
 Phantom1話。おお、予想以上の出来に驚きです。エロゲー原作のアニメは不遇と相場が決まっていることもあって期待しないで見たのですが、なかなかどうしてかなり高レベルではないでしょうか。アインが普通に可愛いのがけして小さくはないポイントかと思います。
 実のところ、視聴には迷いました。というのも名作と誉れ高い原作を私は未だにプレイしていないからです。それでも、結局は好奇心が勝って見ることにしましたが、今後は未プレイのままいられるかどうかがポイントになるかも。
 1話としては原作をよく知らない人間にもそれなりに親切な作りであったと思います。若干、過去に戻るくだりはわかりにくいですが、それ以外に問題らしい問題は見当たらなかったです。もちろん、わからないところは決定的にわかりませんが、情報開示の仕方は親切な方だと思います。アクションも悪くなさそうなので次回以降も期待して見たいです。ただ、脚本が黒田洋介氏というのが一抹の不安を感じさせます。
 
 「聖剣のフェアリース」。ようやく終わりました。
 2周目以降、あまり負担が軽減されたように感じないのがプレイしていてきつかったです。というか、1周目の千鶴シナリオにしても終わった後にHシーンの回収が待ち受けていたりしたのでとてもダルくて。こりゃ、システム的な戦闘がなくて幸いですね。意見を翻すようでアレですけどHシーンだけでここまで疲れるとは思いも寄らず。コンフィグで全ての演出をクリックでカットに設定してもHシーンのマップ画面ではそれが反応してくれないんですよねぇ。繰り返されるとあの演出はとても無駄と感じやすいです。
 イングリットシナリオ。
 千鶴シナリオでもそうでしたが、馬鹿馬鹿しいくらいにご都合主義を発揮してライバル的なキャラがいなくなり、代替キャラが出現する。3つのうち2つもこれだとかなり脱力します。しかも、前回も書いたように教団との戦いは一朝一夕で終わるものではないとして悪い意味でかる〜く扱われてしまっているんですよねぇ。本作に対してどういう見方をしているかによりますけど、最初にエロ重視でもシナリオも読ませようと頑張っているなぁ、と感じてしまうと色々と不幸な感じです。どんどん馬脚を現していく感じで。
 エンディングも丸投げとしか言いようのないオチで却ってびっくりしました。これでいいなら「もしも明日が晴れならば」の野乃崎明穂はなんの理由も必要とせずにある日、生き返ってエンドとなっていたでしょう。
 小花川ゆりシナリオ。
 一番ゲンナリだったシナリオです。これだけライバルが退場しないルートなのでようやくまともな戦闘シーンが拝めるかな、と思ったのが間違いでした。決して分量が多くはないのにどうでもいい描写に文章を費やす。最初のゆりの不調とその回復をなぜああもネチネチと続ける必要があったのか。伏線としたってその事実さえあれば十分なはずなのに。クリックしてもクリックしてもなかなか話が続かないのは困りものでした。
 ようやく動けば今度はゆりが騎士ではなくなるという謎の展開。3人がかりでライバルに蹴散らされる実力差なのにこんな流れに持っていくセンスが素敵すぎて私には理解できません。案の定、民間人に成り下がったヒロインが戦場に向かうという摩訶不思議な展開。指揮官もなんでか同行を許しちゃいます。もちろん、ここからはご都合主義が大発動。騎士に戻ってしまったゆりがライバルを秒殺します。戦闘シーンは酷いものでした。
 全体的にシナリオに対して気をつかうことがないゆえに唖然とするケースが多かったです。なまじまともなゲームっぽいフリをしているだけにタチが悪いという。世界の命運を握っている戦闘力ゼロの主人公が頻繁に野外プレイに興じるとか、Hシーンは無視するとしても、やっぱり1人で誰にも行き先を告げずに出かけたり。バッドエンドは主人公が拉致されて終わりなのに。
 やはり、エロ重視のゲームに半端なシナリオは却って印象を悪くしますね。ゲーム感想は近日中に。

 2009年4月6日(月)    もしもこんなショッピングモールがあったら!いきます☆終了
 先日、「聖剣のフェアリース」の感想をアップしました。どうにもつかみにくい作品だったように思います。システムとか演出とか丁寧に作られているだけに一見するとかなり良く見えるのですが、その一見がどこまで続いているのかがわかりにくいです。シナリオも体験版のあたりまではうまく期待させるぐらいの出来には仕上がってますし。まぁ、エロ重視の作品、以上に考えなければむしろ好感触になるのではないかと思います。
 
 仮面ライダーディケイド11話。やっぱり555編というイメージはあまり持てなかったですね。新ライダー登場、なんて時は○○編をお休みするか、あるいは原作に近いイメージの方がいいのかも。まぁ、こういう展開になるとより一層なんでこんなアレンジを施しているのか、というのが浮き彫りになってしまいますよね。仮にそういうテーマなんだとしても、そんなものは資料でも見なければ伝わらないしなぁ。
 
 「もしもこんなショッピングモールがあったら!いきます☆」。
 毎日少しずつ進めてようやく終わりました。見事なほどにコメントが出てきません。あまり語るべき言葉を持たない珍しいゲームです。
 各エリアを制覇するとボスキャラが出現、ではなく伏せられていた店舗が各1店ずつオープンします。全5エリアなので5店。この5店は常連扱い(?)される店なので2回ないし3回来店するまでイベントが継続します。それが終わるといよいよエンディング。フラグはなく2種類に分岐します。
 さすがに50店舗もあると達成感もひとしおです。1店あたりにそれほど時間がかからないというのも良い判断だったと思います。きりのいい数字ごとにイベントが入るのも飽きにくくさせていて一定の効果があったのではないでしょうか。けれど、自由度の高さゆえに各キャラとすでに会っていても、会っていなくとも構わないイベント構成にしなくてはならなかったのがちょっともったいないところ。当たり障りのない会話ではどうしても盛り上がりに欠けますからね。
 ゲーム感想は近日中に。

 2009年4月10日(金)    星空のメモリア−Wish upon a shooting star−1回目終了
 昨日になって「もしもこんなショッピングモールがあったら!いきます☆」のゲーム感想をアップしました。結構ギリギリまで迷いましたけどキャラ別感想はやはり書きませんでした。キャラ名と店舗名を抜き出すだけで疲れそうでしたし、そんな苦労のわりに面白い文章も書けそうになかったので。お気に入りキャラはまだしもそうでないのはねぇ。碌に印象に残っていないのもいますよ。
 SQUEEZには今後もお馬鹿路線を追求してもらいたいですな。
 
 Phantom2話。アインの表情がほとんど変わらないのにちゃんと可愛く見えるところが素晴らしい。基本は殺伐とした物語だけに重要な要素です。ただ、一方で環境のわりには主人公があんまり辛そうに見えないのが気になります。まさか視聴者のようにアインの外見に救われている訳でもあるまいに。記憶がないのも却って幸いしているような感じですし。今後も色々と「軽く」見えるのではないかと少し心配になりました。
 それにしてもお風呂の貴公子(勝手に命名)は良い。毎回のようにああした出番があるといいのに。ギャグにならない程度でね。
 
 「星空のメモリア−Wish upon a shooting star−」。1人目は南星明日歩。
 前作「ウィズアニバーサリー」もそうでしたが、序盤はなかなか難易度が高いです。主人公とその妹がクセの強いキャラなので、いきなりプレイヤーがふるいにかけられている気になってきます。
 主人公は誤解を恐れずに言うなら「CROSS CHANNEL」の黒須太一タイプ。ただし、あれほどのネタ使いではなく全体的なノリがタイプとして似ているという程度。それでも彼が苦手ならば合わない危険性はあります。
 妹は兄貴中毒のサブキャラタイプ。っていうかサブキャラだと思ってました。オープニングデモやパッケージその他を見て怯んだのも記憶に新しいです。ヒロインの1人にうざいとか死ねばいいのに、とか言われていますが、それを気の毒に思えないくらいのつきまといキャラ。ストーカーと表現しても問題ないレベル。兄よりもむしろこちらの方が危険性が高いような気がします。攻略キャラですし、主人公は妹以外といる時はかなり普通ですからね。
 ふるいとでも言うべき共通ルートはかなり長いです。どれくらい長いかというとスタートから個別開始までスキップで進めても20分以上は楽々とかかります。この間に天体観測サークルを廃部の危機から救い、部に昇格されるまでが書かれているので長いのも当然といえば当然なんですけどね。通常の作品であるならば個別ルートに配置するのでは、なんてイベントが幾つも入ってますし。
 どうやら誰も狙わずに進行すると1周目は南星明日歩のシナリオに入るようです。というのも、双子巫女の妹の方を1周目に選んで進めていたのですが、待てど暮らせど関連した選択肢が出てこない。じっと待つうちにいつしか共通シナリオは10時間を越え気がつけば明日歩に告白されていました。どうやら数人ばかりクリア制御がかかっているようですね。展望台の彼女やメアといったメインはもちろん、妹まで関連した選択肢は出てこなかったですからね。
 明日歩シナリオは形こそ整っているものの、どうももの足りません。これは明日歩シナリオだけではないかもしれませんが、共通ルートよりも短いというだけであっけなく感じやすいです。さらにその内容に関してもさすがクリア制御がかかっていないヒロインと言うべきなのか、とにかく盛り上がりません。共通ルートの方がハラハラさせられるという切なさ。
 伏線の張り方は悪くないと思うんですよ、明日歩の件に限らず。対人距離が近いとか主人公の右側が指定席であるとか、うまく他の話題にシフトさせつつ使っていて、明かされた時はちょっと感心したくらいで。けれど、そこからの活用がまるで駄目。そりゃもう驚くくらいの駄目っぷりで、わざわざ伏線を用意した意味がないくらいでした。
 他にも障害を発生させてから、その克服までのプロセスがあまりにも見え透いていて。予定調和どころか困難が困難に見えないんですよ。発生した段階で解決までの道のりがほぼ見えてしまっているというのがね。プレイヤーが読めている、というならともかく主人公が、ですからね。
 まー、良い点もあるしヒロインの配置からしても前哨戦でしょうから今後に期待したいです。あ、エロ度は思ったほどではないかなぁ。これも今のところ。

 2009年4月11日(土)    星空のメモリア−Wish upon a shooting star−2回目終了
 2人目は姫榊こもも。
 うーん。どうにも変わりありませんね。構造的に明日歩シナリオと全く同じ問題を抱えています。
 オチがあまりにもバレバレ。テキストというかセリフ回しが明日歩シナリオ以上に不自然です。ミスリードを誘おうとしているのでしょうが、これではさすがに難しいでしょう。せっかくプレイヤーが誘導されそうなところで決まって「彼女を送り還す」と強調するのでちっとも騙されません。また、「彼女」の正体をこももと考えようがこさめと考えようがあからさまにセリフが変ですよ。本人を目の前にしたり、自分自身に対してその言い回しを使うのはちょっとどうかと思います。
 明日歩シナリオでもそうでしたが、主人公が奇妙です。長い期間のモノローグでなにひとつ、こももに対する感情を浮かび上がらせないのに突然、好きとか言い始めます。せめて少しは意識する描写を求めたいところです。明日歩シナリオのように相手の好意を知っても何もリアクションを起こさないのとどっちがましでしょうかね。相手が好きと言った。だから、こちらも好きと言う、なんてヘタレ以前というか人間らしくないくらいデスヨ。せっかく恋仲になって以降のいちゃいちゃする様子は良いのにもったいない限り。
 一方でこももの方は(恋愛描写なのに)ややシステマチックなのが気になりますが、そこに目をつぶれば好きになる様子が描かれています。同時にそれはこももの魅力を描くことにも繋がっているのでうまく相乗効果が働いています。いささか記号に忠実な嫌いはありますけど、こももさんは魅力的です。それだけに主人公の薄い反応が気になります。
 個別ルートが共通に比べて短いのはもう共通項っぽいですが、その短さがそのまま魅力減であるのは見過ごせないポイントです。会話も楽しめる作品だけに個別に入ると極端に話題も人物も狭められてしまうのは残念。それまでならば当然起きるだろう反応が何もないというのはやはり寂しさを感じさせます。

 2009年4月13日(月)    星空のメモリア−Wish upon a shooting star−3〜5回目終了
 仮面ライダーディケイド12話。録画保存も止めたということで順調に興味が薄れてきました。アギト編ということらしいですが、あんまりそれらしく見えませんね。雄介とジ・エンドばかりに焦点が当たってますし、そもそもアギトが出てこない。
 そういや最初だけは未確認生命体とか言ってましたね。まるで長続きしませんでしたけど。G3が強いという事実に素晴らしい違和感を感じます。これまでのノリの比ではありません。
 
 「星空のメモリア−Wish upon a shooting star−」。3人目は蒼衣鈴。
 おお、これは良い難物さんです。久しくここまで固いヒロインを見ていなかったのでなんだか新鮮に感じました。近づいたように見えて実は他の部分で離れている、というスタンスは手強いの一言。プレイ中はどうしたものやらと思案してましたよ。まー、それだけに落ちる時はちょっと「えっ?」って感じでしたけど。ラストに近づけばなおのこと感じてしまうんですけど、プラネタリウムって別に全肯定の対象じゃないような。あくまでも一時しのぎにすぎず、それどころか逆に郷愁を呼び覚ましてしまうことはまさにシナリオが語ってますしね。衣鈴がプラネタリウムにどんな感情を抱いていたのか、というのが具体的にわかりづらいのが難です。願望が満たされてみたらこんなはずじゃなかった、ってな感じの描写でもあれば良かったんですけど、それもないし。
 終盤はいかにも苦しい。望遠鏡を復元させるって、とてもそんなことができるような破損の仕方ではなかったように見えるのですが。文章からもCGからもとてもそうとは感じられなかっただけにねぇ。
 結局、館長から託された望遠鏡と鍵の意味はようわからんままというのも居心地悪いです。この後の千波シナリオで鍵を渡されたのが学園の教諭だから、ということで衣鈴は納得しちゃってますけど、それは納得するところじゃないんじゃないかと。衣鈴は当時、小学生でしょうしそれがなんで学園の鍵なのか意味不明です。小学生に深夜の不法侵入を薦めるってどんな星好きなんだか。鍵と望遠鏡の組み合わせにも特に意味がないというあたり、結局ただの餞別なのかなぁ、という。
 ここまでの3本は悪く言うと前座のような役割を担っています。シナリオ単体では微妙に完結しておらず、伏線は張るだけ張って放置が基本線になってます。ここでの問いかけを平然と後に回す、なんてことも。
 4人目は姫榊こさめ。
 ここからは解答編っぽい感じになってきます。それだけに細かなイベントが起きたかどうかってのがわかりにくい。まぁ、仕方のないところでありますが。恋愛面においてもそれは言えて、主人公がこさめを好きにならないことには始まらないので、ほとんど理由なく主人公はこさめの方を向くように。流れとしてはこももシナリオから分岐するスタイルを採っているだけに気になりました。
 こさめの魅力という面ではきっちりと出ていたと思います。共通シナリオの悪印象を払拭してあまりある描写でした。なんだかそれまでさんざん虐げられてきた主人公の逆襲のようにも見えましたけど。
 シナリオの筋書きは割りといい加減です。要所はこももシナリオで書いてしまったせいかあんまりやる気が感じられません。最終的にこさめの体のことなんてほとんど流されてましたよね。きっとこももシナリオ参照ってことなんでしょう。次の千波シナリオもですが、衣鈴シナリオに比べてボリュームは控えめです。
 5人目は小河坂千波。
 とーってもうざい妹さま。序盤の難関と言っても過言ではありません。もし、最初から彼女がヒロインと知っていたら辛くて先に進められなかったかも。実際これで挫折した人もいるようです。
 相変わらずここのブランドの姉妹系シナリオは取扱注意な感じ。冗談抜きでどうして恋仲になるのか理解不能です。もうその答えは「千波シナリオだから」なのでは、というくらい根拠がありません。
 シナリオはなんだか散漫な印象です。世界観を広げすぎというか、あまりよくない意味でプレイヤーの予想しない方向に進んでいきます。これ、ホントに必要かなぁ、というくらい。最終的に語りすぎになるのではないかと今から危惧しております。

 2009年4月14日(火)    星空のメモリア−Wish upon a shooting star−終了
 6人目は思い出の少女、乙津夢。
 んー、ゲーム開始直後に伏線を張ってくる存在だけに、途中でも周回を増す度にチラッと姿を見せるようになっていただけに期待は高かったのですが、どうも物足りないです。個別シナリオに入った直後は待望ということもあって楽しかったんですけどね……。ヒロインの造型としてもかなり好きな方なんですけどね。うーん。
 まぁ、噛み砕いていくと色々と問題があります。まず筋書き。疑問から入るなら、ライターはユーザーを楽しませる、喜ばせる気がどこまであったのだろうか、の一点。基礎的な展開が同じでも、もっと読み手のテンションを上げようがあったように思います。どうも要所要所で寸断されているように感じました。挙げ句に時間が戻ってしまう(?)というのはさすがに唖然とするしかなく。しばらくは何が起こったのかすらわかりませんでした。作中でも語っていましたけど、ただ科学的に解明されていないだけで実際には可能、というような論理を振りかざしすぎるのはどうでしょう。何でもありの実用化というか無制限にご都合主義を使っても免罪符があるようなものです。
 続いて展開。本シナリオは劇的状況の発生とその回避(克服)が肝になっています。焦点は夢の病気。その描写がここまで長い時間をかけて張ってきた伏線の答えなのですから、ここが畳み時であり期待が集まるところです。ところが、これが頂けない。この最終盤に来てまだ焦らそうとし、ようやくわかったと思えばそのまま反則技を使ってエンディング。焦らしの過程は時間稼ぎの感が強く、後になってほとんど有為な成果が残らない。わかりやすく言うとあとあと記憶に残りにくいのではないかと。
 苦労の期間が長ければ長いほど、その分だけ後で報われて欲しいと思うのが人情です。どうもこのライターはそこのところがわかっていないように見えます。展望台の一幕からスタッフロールを挟んで一気にエピローグというあたり顕著に感じます。短絡的に未来に飛ばすのではなく現代において夢の闘病に報いるべきなのでは。「パルフェ〜ショコラsecond brew〜」で里伽子の抱えるものがわかって直後にエピローグでみんな納得します? 変わらず感動しますか? 恐らく無理でしょう、ということです。
 せっかく天体観測サークルのメンバーと知り合いになったのにこれも有効活用できていたとは言い難く残念。これは全体的にも言えることですがせっかく良い素材を用意したのに持ち味を出し切ったとはとても言えません。実にもったいない。夢が回復した日常をちょっと書くだけでもかなり印象が違うと思うんですけどねぇ。健康になった今の夢のことはほとんど触れていない訳だし。
 本作は世界観というかキャラクターを出しすぎのように見えます。シナリオを見渡した時、特色あるシナリオが多いというよりは、テーマを絞りきれず散漫な印象を受けました。例えば各シナリオで張られたまま、投げっぱなしになっている伏線の数々。これらのほとんどは主人公たちの親の世代に関することです。投げっぱなしの伏線に対してあたかも続き話のように後ろのシナリオで答えることもどうかと思いますが(しかも、会話で)、親の世代の謎がどうも秘められたものとして弱いのが気になります。平たく言うと明かされても無感動だったり納得できなかったり。詳細に語られてもそれはそれで困るとはいえ、細部がわからないのでは反応しづらいです。あとぶっちゃけ、このあたり未完の匂いがするんですけど。かなり多くの部分でいきなり明かされる事柄がありますし。オカルト部長、飛鳥の妹なんてどこに行ったんだか。
 親子二世代の構成がうまく機能していないように感じます。シナリオ数がちょっと多いのではないかな、と。4、5本くらいにしてまとめた方が引き締まって良かったのではないでしょうか。
 こうして厳しい注文が出てくるのも、それだけの期待を抱かせるものが本作にはあったということで、スタッフの能力(見込みではありますけど)にしては煮詰みが足りていないのではないかと。
 7人目はメア。
 なんで夢シナリオから分岐するの? 当然のように夢のその後はスルーだし、全く意味がわかりません。ボリュームも少ないしまさしくオマケ以外の何物でもない。
 ゲーム感想は近日中に。

 2009年4月19日(日)    祝福のカンパネラ開始
 すでに数日前ですが「星空のメモリア−Wish upon a shooting star−」のゲーム感想をアップしました。なんというか購入前の予想を珍しく裏切るゲーム。だいたいは予測範囲内に収まるのですが、本作はそれからはみ出すだけでなく方向性もちょっと予想外でした。前作までを踏まえると萌えゲー以上の前評価ってなかなかしないでしょうしね。全体的に悪い方に予想が外れる中で十分に健闘したと思います。次回作が楽しみになりました。
 
 Phantom3話。う〜ん。どうもアインの魅力のせいかツヴァイが甘やかされているように見えてしまいます。記憶をなくしているのに、いや記憶をなくしているからか随分と甘ったれているように見えてしまいます。そんなぬるい状況かなぁ、と。プレイしていないのでなんともですが、原作だとアニメではないだけにもっと細かい描写があるのだろうか、とか勝手に想像したり。
 
 仮面ライダーディケイド13話。アギトの成り損ないがギルスであるという設定を上手に活かしているのは良かったと思います。ただ、成り損ないがアギトになるというところにディケイドが絡んでいるのはどういう意味を持つのでしょうか。今後への伏線なのかなぁ。
 冒頭で主人公を庇おうとした雄介が死ぬか、それを前提にした大怪我を負うのではないかと本気で思いました。
 
 「祝福のカンパネラ」。ようやく個別ルートに入ったくらい。
 もう1月のゲームなんだよなぁ、コレ。「輝光翼戦記 天空のユミナ」の影響で個人的にこのへんの時間の流れがとても遅いです。まだつい先日くらいの感覚ですよ。3ヶ月も経ったとはとても思えませんて。
 閑話休題。
 肝心の中身に関してですが、もう評価は出揃った感があるように私もほとんど似たりよったりな感想です。
 私も数多くの作品をプレイしてきましたけど、その歴代と比較してもここまで最初から主人公が好かれているのは珍しいのではないでしょうか。しかも、そうした過去作品の大抵はゲーム開始時点ですでに知り合ってから長いヒロインばかりでしたが、本作は4人中3人が開始以降で出会います。にもかかわらず異常なまでの好かれっぷり。嫉妬の視線を向けられるというよりももはや主人公たちの回りだけ異世界が展開されていますよ。
 理由なくモテるのは非難されやすい訳で、本作もそこを意識してかなにゆえモテるのかを事あるごとに提示してきます。まぁ、これが素晴らしく微妙な効果を生んでいるんですけどね。
 気配りが行き届いている、というのをその理由のひとつとして毎回のように細かく説明。この気を配る振りとそれに気がつく振りを延々と繰り返されると、もはやくどいを通り越して出来レースにしか見えなくなってくるんですわ。少なくとも毎回、説明する必要はないのではないかなぁ。正直に言うとこの主人公とヒロインの気配り合戦はうんざりしてきます。もっと回数少なく自然に表現できないものかねぇ、と。
 クエストも雰囲気作り以上の役には立っていないですね。どんな依頼もその内容に関した会話すらほとんどなくどれも一緒にしか見えない。どれだけこなしても得るものがないので一向に達成感がない。戦闘も同様のことが言えてパラメータがないために経験値もお金もない。戦闘のシステムは二択を続けるだけ。もちろん、勝利しても何があるわけでもない。時折なぜこのようなことをしているのか、という思いにさえとらわれるくらい。作り手の独りよがりに陥ってる感が強いですね。
 現在の調子では最後までプレイできるか怪しいところ。1周目ですでに耐えながら進めている感じですから。

 2009年4月21日(火)    祝福のカンパネラ1回目終了
 1人目はカリーナ・ベルリッティ。
 クエストの連続ですでに予想がついていましたが主軸となる物語がとても弱いです。逆説的ではありますが、有効なメインストーリーを用意できないからこのようなクエスト制にしたのではないか、そんな風にさえ思えてしまいます。それぐらい物語は密度が薄く、短い上に魅力が感じられません。言い切ってしまえばライターがどんなものを見せたいのか、それが伝わってきません。「はぴねす!」でさえそうしたものが少しはあったというのに。
 ジャンル的な面で見ても萌えゲーなのかシナリオゲーなのかハッキリしません。萌えゲーなのだろうとは思いますが、それにしてはあまり萌えがないような気がします。まぁ、それに関しては私は門外漢もいいところなので当てになりませんけど。萌えゲーだろうという認識はすでに述べたように物語が圧倒的に弱いからなんですけど、その割には無駄と言えるほど設定が組まれているんですよねぇ。
 先日の日記でも触れたようにテキストによるキャラクター描写はもう一歩です。あまり人間味が感じられず同じ言動を繰り返している感があります。まぁ、隙あれば主人公を讃えることに容量を費やす作品なので仕方のないところではあるのですが。こんな事情なせいかHシーンはあまりエロくありません。良くない意味で日常の延長線上を感じさせるせいもあるかもですが。CGに頼る一辺倒というかCGもそれほどエロくないように感じます。3つのうちの1つを本編とは分離させておまけシナリオ扱いというのも残念。繰り返すようですが薄い筋書きに脈絡のないクエストの連続、これで間に用意できないというのは考えられないのでわざとなのでしょうが、残念な処置です。
 
 テックジャイアン6月号。
 「装甲悪鬼村正」ニトロプラス:「デモンベイン」以来の3Dメカもの。相変わらず尖ったデザインがなんとも頼もしいです。しかも、のっけから体験版付きということでやる気を感じさせます。「祝福のカンパネラ」が微妙であるので逃避の意味も込めて24日よりも前には試しておきたいところ。秋発売予定。
 
 「Shapeshifter」ファイアージュ:主人公がヒロインの武器に変形するってどっかで聞いたような? でも、ヒロイン毎に異なる形態になるというのは他にはない要素でしょうか。でも正直、他には目新しいところもなく苦しそう。戦闘シーンの出来次第というところ? 夏発売予定。
 
 「HoneyComing RoyalSweet」HOOKSOFT:1コ前のソフトのファンディスクを発売。これはアレですか。「夜明け前より瑠璃色な−Moonlight Cradle」の発売を聞いて企画したものですか? 夏発売予定。
 
 「そらいろ」ねこねこソフト:タイトルといい、ぽんこつ装備なところといい、幼少期と現代の二部構成といい、原画家&シナリオライターといい、かなりの意味で「みずいろ」ですな。売りなのかわかりませんが、ヒロインルート確定後に異なるヒロインルートへ進める(日本語的におかしいですな)らしいです。わかりやすく「みずいろ」で例えるなら、雪希ルートの(タンスから出てこない)日和さんを攻略できる、ということでしょうか。7月31日発売予定。
 
 「痕」リーフ:またしてもリニューアル発売。原画刷新、フルボイス、デモ導入、オリジナル版同梱、新キャラ&シナリオ追加、ライター未公表ときな臭さ満載。まぁ、間違いなく追加部分のライターは違う人でしょう。同じであるならば公表して売りにするはずですから。
 基本ラインは崩さないでしょうし、キャラデザは前よりも良いし、最悪でもオリジナル版に逃避すればいいことですし、ってことで買ってしまいそう。間違いなくリーフの罠にはまるとわかっていながら。6月26日発売予定。

 2009年4月22日(水)    真剣で私に恋しなさい!!体験版TGバージョン
 プレイ時間はボイスを全て聞いて3時間程度。
 中途中途を飛ばして進行するダイジェスト的な作りをしていますが十分に雰囲気は伝わってきます。ちょっとプレイするだけでも力を入れて作っているのが自然と伝わってくるぐらい丁寧に仕上げられています。多くの人にうまいこと期待を抱かせてくれるのではないでしょうか。
 とにかく驚かされるのがキャラクター群。なんでそんなにいるの? というくらい用意されていて普通に驚かされます。体験版の範囲内だけでも女性陣はヒロイン5人以外に9人、男性陣は主人公以外に16人+ロボ1。って男の方が多いよ! とか突っ込みたくなる始末。しかも、これ全て立ちCGが用意されているキャラですからねぇ。どうやってこんだけ(本編ではさらに増えるのに)使うんだって感じですが、体験版の範囲では問題なく掛け合いを演じています。まぁ、どうしても必要なの? と聞かれれば疑問符のつくキャラはいますけど。
 日常の掛け合いはネタはそれほど多くはなく、世界観やノリ重視の印象です。ところどころ笑いを誘われたという程度ですが、くだらないことが大事な学生時代の会話の雰囲気はうまく出ているように感じました。言うまでもなくサブキャラのメインキャラではありえない言動の数々が支えているのですけど。
 キャラ立ちもしっかりしています。自然にメインとサブがわかるような書き方も上手だと思いますし、メインがサブに負けていると感じることもほとんどなさそうです。まぁ、さすがにネタキャラに対してはインパクトで負けるのは止むを得ないでしょうけど。ヒロインもちゃんと魅力的でこの点で心配することはなさそうです。
 サンプルがひとつしかないんでアレですけど、戦闘シーンが不安を誘われました。武士娘恋愛ADVということで重要な要素かと思うのですが、どうもやる気を感じられないというか、他に比べて盛り上がるどころかその逆になっていたような気がします。演出的にももうひとつというところで、格ゲーを意識したような演出が浮いてしまっているようにも見えました。
 描写にもちょっと気になるところが。前後がはしょられているので不明な点もあるのですが、風間ファミリーに仲間が2人加わって初めて隠れ家に案内した時のくだりがそれ。まぁ、通過儀礼というか仲間たちの一体感を出すことが目的のイベントかと思うのですが、どうも論理展開が強引で風間ファミリーよりも新参2人の気持ちの方がよくわかってしまうような内容でした。
 隠れ家が大事な場所だというのはわかります。しかし、風間ファミリーの誰かはあの廃ビルがどれだけ重要か少しでも説明したのでしょうか。相手は育ちも価値観も違って当たり前のドイツ娘さんですよ? しかも、恐らくは風間ファミリーの方が連れてきたのでしょうし。黛にしても、これまで友達がいなくて携帯ストラップと腹話術で会話していたような娘さん、それもただ1人の後輩ですよ? それをわずか1週間足らずでタメ口がきけないような態度は腹が立つみたいな言い方は酷すぎるんでないの、と。それほど重要なことなのに一切の感覚的な摺り合わせもすることなく仲間認定したのかと。正直、馴れ合いによる風間ファミリー側の増長にしか見えないような。これじゃ、「廃ビルを不良学生が不法占拠」みたいなニューステロップが相応しい人間たちに見えてしまうのでは。
 ほんの1イベントに過ぎないのでしょうが、各シナリオにおいては焦点での細かな描写が出来を左右します。筋書き優先で雑な展開、帰結のシナリオにならないことを願うばかりです。
 CGは川崎市住民は色々とニヤリとしそうです。稀にしか川崎に行かない私でも思わず反応してしまうようなところがありました。背景でも手を抜くことがないので感心させられます。
 イベントCGは数も少ないのでなんとも言えませんが、立ちCGはキャラ数が多くとも被ることなくきちんと描き分けられています。出来自体も上々で長い物語でも問題なく付き合えそうです。ただ、難点を上げるなら画面における1人の占める割合が狭いので表情の変化がとても小さく見えることでしょうか。全体的にキャラは線が細いです。
 ボイスはもうとんでもないです。キャラ数のところで想像がつく方もいるでしょうが、果たして予算は幾らですか? というくらいの布陣で構成されています。男性キャラへのこだわりに定評あるpropellerでさえ怯みそうなキャスティングです。もう人気、実力ともに一流ばかり。誰も聞いたことがないという人はいないのでは、というくらい。女性キャラにもそれは言えてメインだけでなくサブもとても豪華。間違いなく本作一番の魅力はボイスと言い切れます。個人的にはここだけで買っても悔いはなさそう。
 みなとそふとは戯画系列ということでシステムはとーってもどこかで見たようなデザインを踏襲しています。まるで「パルフェ〜ショコラsecond brew〜」や「この青空に約束を−」のよう……、って効果音まで同じデスヨ。ワイドモニター時のアスペクト比の固定などしっかりとバージョンアップもしています。ということでシステムは問題ないでしょう。
 全体的な出来は良いので心配なのはやはりボリュームでしょうか。キャラクターを意味ある使い方ができたと最後に言える内容に仕上がるのか。期待したくなる1本です。

 2009年4月23日(木)    装甲悪鬼村正体験版TGバージョン
 1章ごと丸ごと入っているのでボリュームはなかなか大きいです。きちんと計っていませんがおおよそ4時間くらい。ただし、体験版はボイスが全く入っていないのでその分だけ早く終わっています。
 体験版だからかもしれませんが、ひたすら物語を追うだけの作品という感じです。選択肢など一切ありません。それだけに小説などのように好き嫌いが全てになってしまいそうなところがあります。
 舞台は仮想の日本(名前も違います)で世界観はかなりクセが強いです。それだけに次に何が起こるかわからず、ハラハラさせられます。ただ、1章はかなり意外な終わり方をしているのでこのまま秋まで待たされるのはかなりツライなー、と。まぁ、どのみちすぐに出たとしてもハッピーエンド好きには厳しそうな気がしないでもないですけど。
 戦闘シーンはなんだか今後の章に向けてのチュートリアルのようにも見えました。異能を秘めた鎧ツルギによる戦闘の基本を叩き込まれたような。見せ方としてはテキストと映像の使い方が中途半端なように感じました。戦闘そのものの満足度が高いとはちょっと言えそうにありません。
 一部のテキストがとても読みづらいです。普段は縦書きなのですが、時折横書きになります。この時の文字が黄色で背景に溶け込んでいて見にくくなっているのと、いわゆるハッタリ文面なので使っている漢字もやたらと難しくより読みにくさに繋がっています。ちなみにこれはワイドモニターのフルスクリーン時の感想で、ウインドウサイズにしたらもうまるで読めません。コンフィグ設定時さえ難儀するくらいです。もうちょっと配慮が欲しいところ。
 CGは見た目にとても美しいですが、動きとかはあまり期待してはいけないのかもしれません。あくまでもここぞという時のみのようです。
 音楽はとても雰囲気が出ていてかなり聞き応えがありそう。世界観の演出に十分に貢献しています。
 まぁ、やはり尖った部分をどれだけ気に入るかどうか、だと思います。気になる意欲的な映画を見に行くかどうかという感覚が最も近そうです。

 2009年4月24日(金)    アペンドインストールと通常インストール
 今週のお買い物は予定通りの3本。取りあえず、インストールは済ませようとしたところ気になるものがありました。
 「水平線まで何マイル?−Deep Blue Sky&Pure White Wings−」のファンディスクである「すまいるCubic!」は本編と合体させるというアペンドインストールと単独で起動可能な通常インストールがあるらしいのです。で、どうせだからとアペンドインストールをしてみます。無事に終了後、立ち上げると懐かしい画面が登場。おお、そういやこんなでしたよ。メインタイトルにくっつくような形でファンディスクのロゴも見えます。
 ………………? 選択可能な項目になんら本編単体であった頃と違いが見受けられません。鑑賞モードを覗くと合体というよりは切り替え式で「すまいるCubic!」のものが見られるようになっています。しかし、開始するようなものはなくマニュアルにもアペンドに関しては特に説明がありません。
 もしかして、と思いスタートしてみます。既読スキップは早々に停止。どうやら予想が当たったようです。各シナリオは本編内に同じように用意されているのですね。要するにプレイしたければ本編同様にフラグを立てなくてはならないと。えーと、なんでそんな面倒な仕様にするかなぁ。本編と同時に購入する人はいいですけど、そんな人は少数でしょうし。
 軽く黄昏て単独インストールを試してみる。被ることになりますが問題なく両立してくれるようです。当たり前ですがタイトル画面も別ですし、鳴っている曲も違います。各シナリオはすんなり始めることができました。………………。単独インストールの方が使い勝手がいいってのはどうなのよ。なんか恩恵を感じますよ? 普通の作りなのに。例えばタイトルの曲とか、もしかしなくともアペンドバージョンでは鑑賞モードでしか聞けないのでは。
 気持ちを切り替えて再びアペンドバージョンに。試しにアフターシナリオである湖景シナリオを目指してみます。せっかくなのでセーブデータなども活用。古いデータもそのまま使えそうです。ただし、シナリオ微調整かそれとも他の何かか。既読スキップで進めていても割りと高い頻度で止まります。困ったことに8ヶ月前の記憶では細かい記述まではわかりません。仮にそれが追加だとしてもサッパリです。もちろん、新キャラの千鳥水面だとか序盤のシナリオ分岐に絡んでそうなのはわかるんですけどね。作業工程に入ってしまうともうどうにも。
 スキップが選択肢後に継続したりしなかったりと相変わらず動作は不安定だったりしましたがどうにかエンディングまで到達。エピローグが終了するとそのままアフターシナリオが始まりました。セットアップからここまでトータル1時間近く。ま、時間がある人向けですね。この後も他シナリオに進むにはある程度の試行錯誤をしなくてはならない訳ですし。個人的には男のシナリオに進むためにそんな苦労はしたくないですわ。
 アペンド機能を盛り込むために色々と微調整をしたのしょうけど、コレどれくらいの人が喜んでくれるのかなぁ。率直にそう思いましたとさ。
 
 「マジスキ〜Marginal Skip〜」。システム関連の話が出たのでこちらでもひとつ。
 マニュアルによるとフルスクリーンに対して細かい設定ができるそうなのですが、肝心の設定画面への入り方がわかりません。通常のコンフィグではフルスクリーンにするか否かしか選べませんし、他にそれらしい項目も見当たりません。スタートメニューにも何もなく、メディアを使っての起動画面にもインストールメニューしかありません。そもそもマニュアルのウインドウズっぽい画面はどこに。一体どうしたもんだか。
 ちなみに現状でフルスクリーン機能を使うとウインドウ回りが黒くなるだけ。えっと、これってフルスクリーンなの?

 2009年4月25日(土)    桜吹雪〜千年の恋をしました〜開始
 方向転換してこちらの表題作から始めることに。まだ始めたばかりで4人目の執行委員を捕まえられるかどうかというあたり。
 あれれ、なんか面白いですよ?
 最初こそなんだか不親切な出だしだなぁ、って感じだったのですが、それにもすぐに慣れて今度はぐいぐいと引きつけられるように。ちょいとクセがありますが、この主人公がなかなかどうして楽しいです。災難ばかりが降りかかってきて自暴自棄になりそうな状況ながら、持って生まれた体質のようなものが次々と対策を講じるようにこざかしくも動いてしまう。女ばかりの園で幸せとほど遠い主人公があがく様子は出来の良いテキストのおかげでたいそう面白く読めます。過剰な期待は禁物と自分を戒めながらもつい、わくわくとしてしまいます。
 ノリ重視ながらもあまり特定のネタに頼っていないあたりが間口の広さを感じさせて好感度高いです。世界観で勝負しようという姿勢が窺えます。少々の無茶をいつも通してしまう日常(この日常が少し変なんですが)の掛け合いが適度に笑わせてくれます。選択肢も思わず笑ってしまうケースがしばしば。
 主人公の悪友が一色ヒカルさんとか不思議なところで豪華。しかも、この人ってば男装の麗人で百合の人ながら、主人公を虎視眈々と狙っている節があり同居していてるのにちっとも気が休まらないという逸材だったり。
 ヒロインもなんだかすごいです。才女なのにマイクロサイズで腹黒、しかも超がつきそうなほどローテンション。メインがこれでいいのかというくらいやる気が感じられない口調が逆に新鮮。ある意味、必聴です。つらら姫と称される恐ろしい人は青葉@「家族計画」とタメ張れそうな罵詈雑言と絶対無敵クラスの理不尽さに泣かされるばかり。このあたり、だだ甘なおっぱいお姉ちゃんがおとなしく感じられるくらいですよ。
 あとなんだかツボなのが場面転換の演出。右から下に向かって扇が開くだけなんですが妙に気に入ってしまって。飛ばせるのに何度もそのまま眺めてしまいます。
 予期せぬ面白さにここまでの満足度は高め。これがシナリオ本体にも適用されていることを願います。
 ところで、この作品の読みって「はなふぶき」だったのですね。てっきり「さくらふぶき」かと思ってましたよ。やれやれ危うくゲーム感想の五十音順も間違うところでした。

 2009年4月27日(月)    桜吹雪〜千年の恋をしました〜1回目終了
 Phantom4話。もしやこの美少女はアインの生き別れの妹なのでは!? というくらいに別人です。演技ができること自体は1話のメイドでわかっていましたが、その実力たるや半端ないですね。インフェルノNo.1の殺し屋はかくも高性能なのか。
 ツヴァイの覚醒した(?)時の秘密はなんなのか。アインはその発動を、自らを凌駕する時を恐れているようにも見えますが。アインには同様の能力はないのでしょうか。それとも客観的に自分の姿を見せられている気になるのか。ツヴァイはツヴァイでアインの少女の姿と暗殺者の姿の落差に感じるものがありすぎるようで。行く末が楽しみです。
 
 仮面ライダーディケイド14話。電王編。ここまで来ると最近ということと映画での露出がやたらと多いので現役ライダーという感じがします。あまりアレンジもされてませんしね。
 
 「桜吹雪〜千年の恋をしました〜」。1人目は麒麟寺向日葵。
 取りあえずパッケージの「本年度背中を預けたくなるヒロイン第一位!」は受け入れ難いです。恋仲になっても余裕で秘密がある人に死角を任せるのは不安がありすぎます。しかも、融通がきかないというのは応用がきかないとほぼ同義であり、やはり心配です。まぁ、そもそもそういうのはほぼ同格、もしくは2人ともが実力者である場合に限られると思いますが。
 シナリオは序盤の期待具合からするとやや失速したかな、と。サブタイトルに関する伏線が延々と書かれていながら、回収は他シナリオ任せということで消化不良の感が強いです。なまじ主人公やヒロインたちが自覚している現象だけにね。
 ヒロインとしてはちょっと苦しいかなぁ。仲良くなるきっかけがきっかけだけになんとなく複雑なものを感じてしまうというか、このネタひとつによって良くも悪くもリアリティが薄れてしまうのが問題です。どっちかと言うとギャグ寄りのネタですからねぇ。ま、この一点さえ流せるならば、後に続く惹かれあう過程はまぁ悪くないと思います。姉さんの問題を全力スルーしているのはとても残念ですが。
 物語は主筋に対して向日葵シナリオがやはり脇役ポジションなのか、ちょっと着地に対して都合の良さが見え隠れしています。大山鳴動して、とまでは言いませんけど色々とあっけなかったことは確かです。黒マントの正体にしても最初に考えうる容疑者がそのまんまですよ、と。そのまま過ぎるからまさか違うだろうと他を探すけど、それらしいのさえ見当たらない。仮説にさえたどり着けないのはちょっと。
 なんかギャグネタの使い方が田中ロミオ氏に似ているなー、と思ったら少しばかり関係があったのですね。なんか「下級生2」をプレイしている時の感覚が甦ってました。似ているけど違う。どれもかつて一度は見たようなネタであり、新しいものが見当たらない、そんな感覚が。
 スタッフロールは困りものです。全シナリオ共通なのか、各シナリオのイベントCGが出まくりです。強制的なネタバレは勘弁ですよ。とほほ。

 2009年4月29日(水)    桜吹雪〜千年の恋をしました〜2回目終了
 2人目は宮乃紫苑。
 2周目に入るとほぼ同時にシステム関連に手を焼かされます。既読スキップが碌に作動しなくて閉口もの。コンフィグで「既読文を自動でスキップする」をチェックしてようやく反応するかと思えばそれもイベント歌合わせまで。それ以降は全く反応してくれません。今時これはちょっと頂けないですね。無用に時間をとられます。
 で、紫苑シナリオ。伏線を垂れ流して後のシナリオで(恐らくは)まとめて回収というのは向日葵シナリオと同様。やっぱこれってすこーしストレス溜まりますね。さんざん意味深に出しておきながら個別シナリオをまとめるのにまるで必要でないというのだから。もし、このくだりでひっかけの記述があったとしてもこの具体性の乏しさではいざ解明した時に覚えているかどうか甚だ怪しいです。
 相対するもの全てを凍らせるつらら姫のシナリオとしてはまぁ、悪くなかったと思います。恋愛に至る過程もどうにか筋道が立っていたのではないかと。こういったキャラは結局どこで妥協するか、に尽きますけど。貫き通してしまうとどうあがいても恋仲にはなれないですからね。ちょっと相手に落ちてきてもらうしかないというのが実際のところです。なにせ基本は1人で完結できてしまう人ですから。
 面白かったのは姉さんと風呂に入るのが伏線になっているところでしょうか。まるで姉さんのシナリオのイベントにしか見えない混浴。それがあとあと紫苑のシナリオに意味を持ってくる。まぁ、お遊び程度ですけど、そのために用意するあたりが面白いな、と。
 ここまで感じるのは個別シナリオ単体の魅力に欠ける、ということですか。すでに書いたように本筋(サブタイトル)に絡む要素を伏せたまま終わらせているので残った要素で勝負しなくてはならないのですが、それがちょっと弱いように感じます。限定された空間で学園祭を成功に導くという基礎的な流れは変わらない、その上で各シナリオごとに打ち出す「特別さ」が貧弱なのでしょう。そのシナリオならではの目的も乏しいので満足度も低めですし。エピローグがないのもそういった感覚を増していると思います。
 あとは誤字の多さ。もうちょっとライターも他のスタッフも真面目に校正しましょう、というレベル。「姉さん」を「根さん」とかちょっと酷いですよ。他にもやたらとテキストとボイスが違います。特に人称の違いは多すぎて呆れ返ってしまうほど。どんな事情かは知りませんが地味にテンションを落してくれますね。

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