物と心と命は、異なる世界観や概念で表現され、人類は未だ、 その標準的・統一的な記述を得ていない。 本論では、世界を説明する単一原理としての「自」を提案している。 「自」が原時間・原空間・原論理を要請し、 その並走と自己純化が物理相・精神相・生命相なる「自」の実装としての「相」を為し、 これらの「相」が互いを飲み込みあう相互包摂という関係として、 世界“存在”という最大の「自」を説明する。 また、この“存在”の輪郭を明確にするために、 主観を切り離し切った“過客観”(物自体)と 客観を切り離し切った“過主観”(純視点)という 非概念を提示し、「自」の自己完結圏を限界付ける。 本論では、このように単一原理としての「自」を重層的に組み上げて、 物質と生命と精神を横断する統一的な世界観が得られることを示す。
なぜ、この自分は、 生まれないのではなく、現実に生まれて、 膨大な喜怒哀楽を一回限り経験した後、 いつか必ず死んで、未来永劫不在となるのだろう。 自循論入門
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