2019余所自作26『処女と童貞の純愛シチュ』

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 ずっとずっと手に入れたいと思っていた。
 愛しい人の身体を湯の中で抱き締めながら接吻を繰り返す。家柄は多少落ちるものの釣り合わないと言う程ではない…いや母方の血筋を考えればこちらの方が見劣りをする、三歳年下の少女、いやもうその肢体は十分過ぎるまでに育ちきっていた。細やかなバスバブルから半ば零れている白い豊かな乳房と、しゃぶりつきたくなる程に可憐で瑞々しい色の乳首。写真や動画で見ていた姿からは想像もつかない着痩せする身体。幼い頃から愛しく思っている少女の成長した姿に、身体が反応する。
 あ……と悩ましい声が彼女の唇から零れた。唾液が糸を作り、それが途切れる前にまた口付ける。どれだけ望み続けただろう。幼い頃に「お嫁様になってあげる」と言われたからではなく、それより前に恋をしていた。少し我侭で、強気で、花の様に笑う可憐な少女。
 そんな幼馴染の父親が経営している会社の経営が芳しくないと聞いてから色々と手を打ちたかったが年齢が社会的地位がそれを許さない。所詮はまだ若造であり多少の功績が認められても巨額の投資を出来るまでは到っていない。だが、思い詰めた彼女が何やら危ない事をしようとしていると報告を受けた時には、頭に血が上った。援助交際?たかが数万で彼女がその辺りの男に身体を許す?そんな事が許せる筈が無かった。
 幼馴染として優しく諭し、そこそこの金銭を貸して彼女を帰すつもりはあったが、彼女は魅力的に育ち過ぎていた。
 滑らかな湯の中で、性器が擦れる。密着している下腹部は互いの性器が密着はしているがまだ挿入をしていない。腰骨から背筋にちりちりと痺れがはしる。処女を、奪いたい。彼女を抱きたい。何度繰り返し接吻しても飽きない、もっと貪りたい。園遊会の庭園で手を繋いだよりも強く、深く、彼女を穿ち、精を吐き出したい。十分に女性として魅力的に育った彼女は無防備過ぎて、優しく抱き締めていたいのと同時に、壊したくなる。――女性経験がないのを笑われたくないし、笑う子ではないと思うが、触れる手は慎重になるし、そしてそれが彼女を手荒に扱わない良い枷になってくれるのが、有難い。
 そっと身体を引き起こし、彼女を連れてシャワーを浴びてバスバブルの泡を流す。きゅっとくびれたウエストと比べ、乳房と腰は女性らしく豊かであり…正直ここまで扇情的な身体に育たないで欲しいと思える程、いやらしい。もしも彼女が本当に身体を売る事になっていれば大枚をはたく男もいたであろう、そう考えるとまた怒りが込み上げてくる。どれだけ欲しいと願い続けてきたのかを、この少女は知らない。何か言葉が迸りそうになる度に唇を重ね、彼女の舌を、口内を、唇を、貪る。もう一生くだらない事を考えない様に閉じ込めてしまいたい。出来る、いや、『する』。泡を流すふりをして、彼女の身体をなぞる。恥ずかしがる、愛しい少女。壊したい。いや、怯えさせたくない。
「照明…消して……」
 ベッドの上に下ろした彩音が恥ずかしそうに口元と胸元に手を添えて瞳を逸らす。バスタオルだけの白い身体は先刻までの扇情的な下着姿よりも清楚で、そして淫らだった。胸元を締め付けるバスタオルから零れる豊かな半球の歪みが卑猥でぞくりと身体が滾る。優しくしたいのに、何故これ程までに凶暴な気分になるのだろう。判っている。ずっと、欲しかった。報告書の添付写真を見る度に、自分の中の獣が首を擡げていた。ずっと、犯す事を考えていた。
「判った」
 僅かに怯えている彼女の額に口付けてから照明を消し、そして、窓のカーテンを全て寄せる。階下の街明かりが一面の窓から天井を照らし、寝室は暗闇から遠くなる。
「ゃ……」
 全身をほんのりと桜色に染めている愛しい少女が少し怒った顔をして顔を逸らす。
「照明は消した。――でも、彩音の身体を、よく見たいんだ」

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